エンジニアパパの育児を支える技術
WED株式会社でバックエンドだったりフロントエンドだったりのエンジニアをやっている宮崎です。
基本的にはONEという、レシートがお金に変わるサービスに関わる開発全般を行なっています。
今年5月末に第一子である息子が誕生し、3ヶ月育休を取得して9月から復帰しました。
この記事は
所謂ポエムです。ポエムではありますが、誕生からの育休期間の過ごし方や技術との向き合い方、課金すべきポイント、育休期間を終えてからの仕事と子育ての両立など、これからお子さんが生まれるエンジニアの参考になれば幸いです。支える技術とか言いつつテックな話の分量は少なめです。
誕生
私自身が男性なので、どうしても男性目線で話してしまいますが、立会出産だったので分娩室で数時間待機することから始まりました。
出産前のマタニティクラスというものに参加したとき「待ち時間に仕事してても大丈夫ですか?」と質問したんですが、助産師さんからは「可能か否かで言うと可能だが絶対にやるな」という旨の回答をいただきました。
社内Slackでも言われました。

テニスボール係とは陣痛時の痛みを和らげるためにテニスボールを押し当てる役目のことを指します。痛みに苦しむ妻を放置してボール遊びをするわけではないです。
分娩室での立会からしばらくは、技術との向き合い方を模索するというよりは、技術と向き合わないことを覚える期間と思った方が、後々の配偶者との関係性のためにもよさそうです。私自身基本的にはPCを開かず、Xや社内Slackなどから流れてくる技術情報をスマホでチェックする程度の生活を送っていました。
育休
買い物
誕生からおよそ5日後、ついに赤ちゃんが家にやってきます。それまでにおむつやミルクなどの消耗品はもちろんのこと、ベビー服やら何やらを準備しておくわけです。わけですが、「予定日より早く生まれてしまったのでまだ準備していない」「まだ育休がとれない」「えっ、ベビー服って1枚着せておけばいいんじゃないの?」など様々な理由により間に合わないものが出てくると思います。
そこで育休を支える技術その1、AmazonなどのECサイトです。注文したら大体のものが翌日に届くのはやはり偉大で、新生児を連れて外出して買い物するというハードルの高いタスクを回避できます。そんな当たり前なこと言うなよと思われるかもしれませんが、実際とてもお世話になります。ネットスーパーもおすすめですが、ある程度の月齢になったらスーパーでの買い物がお散歩も兼ねられるので我が家では利用頻度が減りました。
睡眠
自宅での赤ちゃんのお世話が始まってからは不安と眠気との戦いです。首も座っていないふにゃふにゃの生き物から片時も目を離さず、3時間おきの授乳を遂行する必要があります。合間に睡眠をとることになるのですが、ふにゃふにゃの生き物が無事か気になって全然休まらないこともあると思います。
そんなときにおすすめするのが育休を支える技術その2、ベビーセンサーです。ベビーベッドに設置し、動きがないことを検知して警告音を鳴らすというものです。正直これが活躍する場面は想像したくないですが、作動していることで得られる安心感こそが本来の用途なのでは?とも思っています。
商品紹介が目的ではないですし案件動画でもないですが、情報を載せないのも何なので、我が家ではこれを使っています。
授乳
授乳関連としてはミルクを溶かすお湯を作る機械と哺乳瓶の消毒に課金することをおすすめします。その3, 4です。
常に70°Cのお湯が出るというだけで、ミルクを作る手間が相当に省けます。商品紹介が目的では(略)これを使っています。
哺乳瓶の消毒にはミルトンなどの薬剤もいいんですが、薬剤を溶かして1時間つけおきして・・・というのを毎回行うのはやはりつらいことだと思います(なお私はミルトンエアプ勢です)。ボタンを押したら蒸気で消毒し乾燥までしてくれるものを選びました。案件動画では(略)これです。
写真
基本的にあまり写真を撮らないタイプなのですが、息子が生まれてからというもの、爆発的に撮影量が増えました。
写真を保管するのに元々Google Photosを利用していましたが、無課金だったために容量は簡単に圧迫されました。Amazon Photosなら画像の容量は無制限ですが、動画には制限があります。またいずれも両親に写真を共有するのに難儀しそうだというのもありました。息子の写っている画像を探して共有のアルバムに追加して・・・という操作が手間ですし、高齢の両親に使いこなせるのか不安でもありました。
LINEでいちいち写真を送りつけるのも相当な手間です。送りつけた時点で会話が発生しかねず(それ自体は悪いことではないんですが)、育児に追われた状況ではそれが負担になりかねないとも考えました。
手間が少なく課金せずとも容量に制限がなく、高齢の両親にも使えるサービス・・・あります。その5「みてね」です。我が家の半年前に出産した私の妹も利用しているとのことで実績がありました。
月齢に応じて自動で写真を整理してくれますし、生成してくれる動画もいい感じで、私も見ていて楽しめます。課金すれば物理的なアルバムも作ってくれるそうです。
食事
妻の妊娠中から、料理はほぼ私がやっています。元々それなりに料理はしていたのですが、妻の体力と精神力がそもそも尽きかけていたこと、私の方が作るのが早く上手に手を抜けることから、今に至るまでほとんど毎日料理をしています。(なお私は料理がとても嫌いです)
そんな中、育児とそれなりに豊かな食生活を両立させつつ料理嫌いでもなんとかするためのポイントのようなものが言語化できてきたので、育児を支える技術その6として紹介します。
- 単体あるいは2つ程度の食材で作れるレシピ
食材が少ないということは、それだけ手間が少ないということです。食材によっては包丁さえ使わず、手で千切ることで洗い物も減らせます。ありがな食材でいくつか覚えておくととても楽です。ナスを焼いて白だしかけるだけとか、ピーマンに油と調味料をかけてレンチンだとか、鶏もも肉に塩と日本酒をかけてレンチンだとか。食材の数がそのまま品数になるので、食卓と心が豊かになります。 - 電子レンジで調理ができるレシピ
1とかなり重複しますが、電子レンジは偉大です。規定の時間放っておくだけで料理ができます。そればかりか放っておいている間に火を使った料理を作ることで、非同期処理が可能です。 - 簡単な作り置き
読んで字のごとくです。作り置くことで一品作る時間を減らしましょう。おすすめは野菜の焼きびたしです。冷蔵庫に余っている任意の野菜をフライパンで焼き、めんつゆを入れて放置しておくだけです。調理が簡単なうえに冷蔵庫の整理と野菜の摂取ができ、数日食べ続けられるという素晴らしいメニューです。1と矛盾しているように思えますが、1で使いきれなかった野菜を焼けばいいんです。 - 冷凍食品
2よりも簡単な市販の冷凍食品です。包丁もまな板も使わずレンジで温めるだけのものをなるべくストックしておきましょう。冷凍庫の容量にも限界があり、単品ではそんなに野菜が摂れないことも多いですが、1, 2, 3との合せ技で十二分に健康的な生活を送れます。 - 少しだけ手の込んだ料理
必ずしも複雑な工程を経る必要はないですし、何なら作る必要もないのですが、余裕が生まれたらやってみることをおすすめします。豚バラブロックを買って砂糖と塩を塗ってしばらく放置したあと30分茹でるとか。鶏胸肉を1cm幅に切って餃子の皮で巻いて焼くとか。
効率化を図ると大体同じ簡単なレシピに収束してきて飽きてしまうので、たまにやると心の健康のためにいいです。
手間をかける分大量に作っておけば、やはり数日間食べられます。 - 外食・テイクアウト・デリバリー
大いに利用するといいと思います。料理をしなくていい日の開放感というものは素晴らしいです。その分赤ちゃんと遊んだりできます。ある程度大きくならないと外食は憚られるかもしれませんが(実際我が家も一度だけですが)、意外と何とかなります。何とかならなかったら帰ればいいんです。
レシピのネタはウェブで検索したりAIに聞いたりYouTubeから仕入れたりと様々です。リュウジのバズレシピやくまの限界食堂には感謝しかないです。
育休の終わり
しばらく仕事をしていなかった中、ちゃんとタスクなどこなせるのだろうかと復帰直後は不安でしたが、杞憂に終わりました。案外人間というものは適応力があります。とはいえ、子供がいる中自宅で仕事をするのは初めてですし、技術に助けられている場面が多々あります。
まず初めにすべきこと
勤務先がフレックスタイム制を導入している場合、無理のないレベルで早い時間帯からの勤務を強くおすすめします。そうです。技術でもなんでもないです。
テック界隈では比較的導入している企業が多いかと思います。 そしてエンジニアは大概コアタイムギリギリから勤務します(偏見と自己紹介)
子育てをしつつ早い時間帯から働くことで得られるメリットは結構あります。
一つには終業時刻が早くなることで、育児や家事をする時間を捻出できるということです。赤ちゃんをお風呂に入れる機会なんて、この時期を逃したらありません。意地でも早く仕事を終わらせてお風呂に入れましょう。
もう一つには集中できる時間を増やせるということです。エンジニアとして働いていると、どうしてもミーティングというものが増えていきます。ミーティングの予定はコアタイム開始後に入れられることが多いので、ミーティングがない時間帯を有効に活用するためには重要です。赤ちゃんのそばでリモートワークをするということは、それだけで集中力を削られます。泣き出したときに妻の手が離せなければ私が抱っこしますし、そうでなくともふいにこちらを見てニコニコしていることに気づいたら、作業の手を止めて微笑み返したくなります。ですので何かしらの方法で集中する時間帯を捻出するのは必須と言えます。
AIとのほどよい付き合い方
会社として導入はしているものの、育休前はGitHub Copilotを日常的に使う程度で、そこまで積極的に利用していなかったと記憶していますが、今は育児との両立のために、主にGeminiとClaude Codeを利用しています。時短を主な目的としているので、がっつり使い込むということはなく、ほどほどの距離感で利用するのがちょうどいいと思っています。
Gemini
ライブラリやツールの使い方を要約してほしいときや導入したら想定しないエラーが起きたとき、コーディング中に変数名に悩んだときなどに利用しています。
育休前はエラーが発生した際にはウェブ検索しまくったり、それでも駄目ならコードを読みつつ処理を追ったりしていましたしそれがエンジニアとしての実力だと思っていましたが、多くの人が使うツールというものはそれだけ多くの人が同じような事態に遭遇しています。自分でウェブ検索した場合、玉石混交の情報の中から玉を探す必要がありますし、処理を追うことは相当に時間が溶けてしまいます。情報が集約されているGeminiに頼ることで大幅な時短となることが多いです。育児のお供として大変助かっています。
変数名に関しても、ある状況におけるベストプラクティス的なものは存在するので、悩むぐらいならGeminiに相談してしまうのが早いです。(無論気に入らないネーミングをしてくるときもありますが)
調査結果をドキュメントに出力して共有できるのも嬉しいポイントです。
Claude Code
これが一番時短に役立っているかもしれません。とはいえ前述の通り使い込んでいるわけではありません。じっくり自分好みに育てたCLAUDE.md、あるいはMCPサーバを用いての外部連携など、エンジニアとしては魅力的ですが、同時に膨大な時間が溶けるということも目に見えています。目的はあくまで時間の節約なので、ほどよい距離感で付き合っています。(もっとも、スラッシュコマンドぐらいは触ってみてもいいかもしれません)
利用するうえで意識しているのが、下記のポイントです。
- あまり対話に時間をかけない
- コンテキストは初めに説明してしまう
- プロンプトには誤解のない表現を使う
- 大きすぎない粒度のタスク
- 大きすぎるとレビューがしんどい
- 複雑性が増すとよくわからない巨大なものを提示してくることが多い(気がする)
- 定型的なタスク
- 学習済みのベストプラクティスを適用してくれやすい
- テスト可能なタスク(フロントエンド部分は除く)
- レビューの負担が減る
- せっかくコマンドの実行権限を明け渡しているので、テストが通るまで自動実行させる
これが特に刺さったのが、スケルトンUIの作成と画像のピクセルを処理するタスクでした。
前者は、「このページにスケルトンUIを作ってほしい」とだけ依頼したらすぐにそれらしいものを作ってくれました。あとはスケルトンの後に描画されるUIとのレイアウトの差分を1回指摘した程度でしょうか。テストしづらくはありましたが、定型的かつ小さな粒度で指示も明確だったので、5~10分程度でタスクを完了させられました。
一方後者は、画像のピクセルの色情報に応じて行う処理を、フロントエンドからサーバサイドに移植するというものでした。フロントエンドではcanvasに画像を描画して処理していましたが、サーバサイドではcanvasが使えないので、適切なライブラリを指定してよしなに移植してもらうように依頼しました。ピクセルの処理は面倒ではありますが、同時に定型的でもありますし、ライブラリの使い方もやはり定型的です。最後にこの処理をキャッシュしてほしいと依頼して完了しました。
まとめ
以上、ポエムでした。技術ブログとしてはたいへん内容が薄いことは自覚していますが、このぐらい肩の力を抜いて利用できるものは利用しつつ、育児という最優先タスクを遂行していきたいと思っています。また、この記事がどなたかの最優先タスクの一助となればと願っています。
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