AWS認定12冠を振り返る
先月 AWS Certified AI Practitionerに合格し、晴れてAWS認定12冠保持者となったので、記念に学習方法や感想などを振り返っていきます。気楽にパラパラと見ていってください。
経歴・保持資格
2023年度新卒でSier入社、AWS業務歴1年半程(IaaS, PaaS構築)
取得履歴
資格名称 | 取得時期 | 点数 |
---|---|---|
CLF | 2023/09/18 | 867 |
SAA | 2023/12/02 | 871 |
SAP | 2024/04/01 | 849 |
SOA | 2024/06/08 | 868 |
DVA | 2024/06/20 | 830 |
SCS | 2024/07/07 | 855 |
DOP | 2024/07/28 | 836 |
ANS | 2024/11/28 | 864 |
DEA | 2025/01/23 | 877 |
MLS | 2025/02/06 | 910 |
MLA | 2025/02/08 | 945 |
AIF | 2025/02/14 | 863 |
個人的難易度
SAP >>>> DOP,DEA > ANS,SCS > DVA >> SOA,SAA > CLF,AIF,MLA,MLS
取得した時期も異なるので一概に比較することはできないのですが、群を抜いてSAPが難しかった印象があります。出題範囲が異常に広いことに加え、重箱の隅を突くような機能についても出題されたため、本当に学習に苦労しました。
当然ですが、自分があまり触ったことのないサービスが出題される試験は難しく感じましたね。自分はAPI GatewayやLambda、Glueなどはほとんど経験がなかったため、DOPやDEAなどは正直あまり理解が進まないまま試験当日を迎えてしまいました。
対して、巷で一番難しいと噂されているANSなどは、ある程度業務で触れているということもあり、比較的ラクに取得することができました。
学習方法
基本的にはUdemyの模擬試験問題集を2周くらいして試験に臨むという形を取っていました。
理解できない部分はAWS公式ドキュメントやBlackBeltを確認したり、実際にサービスを触ってみたりすることで曖昧な部分を潰していきました。
ANS以降はCloudLicenseというWeb問題集を活用しました。こちらは7問で1セットとなっており、コツコツと継続して学習できるのでUdemyよりも使いやすかったです。試験で実際に出た問題の割合もUdemyより明確に高かったように感じます。
また、出題回数も少なく、業務でも使う機会がなさそうなサービスに関しては割り切って捨てていました。学習したところで試験に出るかも分からず、業務でも役にたたないなら時間の無駄だと個人的には感じてしまいます...。ただ、案外そういったサービスの学習を通して他のサービスの理解が深まることもあるので一長一短ですね。
12冠するために重要だと感じること
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やる気がある時に予約してしまう
やはり人間なのでやる気にも波があると思います。そのため、やる気が湧いてきたタイミングを逃してはいけません。自分の取得履歴を見ていただいても分かるように、2024/6月,7月と2025/1月,2月にその時が来ました。そうなってしまえば、もうこっちのものです。とりあえず4つほど予約を取ってしまいましょう。人間、追い込まれれば案外どうにかなってしまいます。 -
範囲が被っている試験は同時に取る
これも非常に大事だと感じますね。AssociateとProfessional,Specialtyって実際、難易度は対して変わりません。どうせ片方の学習をしてしまうのであれば、一旦両方受けてみましょう。案外Associateの学習だけでも受かってしまいます。ビビらないことが肝です。 -
試験で自信がない問題は採点対象外だと自信を持つ
試験を受けていると聞いたこともないサービスが出てきたり、あまりにも複雑な構成の問題が出てきたりすると思います(自分だけじゃないと思いたい...)。これらの問題は大体採点対象外です。真偽は分からないですが、そう思い込みましょう。そんな問題に一喜一憂していたら、65問も耐えていられません。大丈夫です。どうせ受かってます。
今後の業務で役に立つと感じる資格
これ以上特に書くこともないので、業務でも役に立ちそうだと感じる資格を三つほど挙げます。
普段IaaS,PaaSを扱っているエンジニア目線となることをご承知おきください。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty
個人的にはANSが一番自分の力になったと感じています。他の資格はAWSサービスの理解が主であったのに対して、ANSはAWSサービスに限らないようなVPNや専用線などの根本的な技術の内容も出題されます。これに対応するために基礎的な技術の理解を深める機会を得られることは、この資格を受験する大きな意義になると思います。
AWS Certified Security - Specialty
SCSではクロスアカウント時のIAM定義やKMSの仕組みなどを深く学習することができます。
自分は業務ではまだマルチアカウントを使用するPJの経験がなく、クロスアカウントの実践知がなかったのですが、そういった状況で少なくとも理論として仕様を理解することができたことにこの資格の価値を感じています。また、普段当たり前に使用しているKMSの内部的な仕組みに関しても深く問われるので、この理解も資格試験を通して深まったように思います。
AWS Solution Architect Associate
自分がAWSの案件に入った頃に取得した資格です。まだAWSやクラウドの設計思想が把握できてない状態の時に、冗長化や負荷分散など基本的なAWSの設計方針を体系的に学ぶことができました。AWSを触り始めた方や今後触る可能性がある人には是非取得をお勧めしたい資格となってます。
最後に
12冠してみて感じたことですが、思っていた以上には意味があったように思います。資格は無駄という風潮もありますが、それはある程度「強い」エンジニアに該当するものなのかなと考えています。凡人は資格を取得する過程で地道に学習したり、資格取得によって箔を付けたりすることも重要だったりすると思うので、もし自分が凡人だと思うなら是非12冠目指してみてください。無駄かどうかは取ってから考えましょう。
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