AWS認定試験向けの学習をする前に読んでほしいTips
はじめに
AWS SysOps Administratorを受験してきました。アソシエイトレベルの真ん中にある「運用」ってやつです。SOAと呼ばれていたりします。色々と思うところがあったのでTipsを書き残したいと思います。
目的
- 少し変わった切り口でAWS認定試験に対する新しい発見を促したい
- AWS SAAとSOAの違いについて理解を深めてもらいたい
筆者の経歴
- Slerでサラリーマンみたいなことしてるので技術的なことは詳しくない
- SAAを2年前に取得済み
「文系ど素人の初学者がたった2週間でAWSSAA一発合格〜!」みたいなキャッチーなワードで流入を狙った記事がググると出てくるけど、まさにそんな感じで過去に取得した。 - AWS経験は少しある
AWS経験ないのにSAAを取得してしまった罪悪感から、個人でコンソールからポチポチ触ってみたりした。その後、業務でも少しだけ触る機会があった。累計で100時間未満くらい。 - 英語の構文は何となく理解している
就活用にTOEIC800点取ってから全く勉強してない
初学者にはSAAよりもSOAをオススメする
SOAはAWSのイロハのイを深く知ることができる資格だと思う。SOAはモニタリング、ロギング、デプロイ、インシデント対応等のAWSを利用する際にどこの組織においても必要となる基本的な知識を求められ、一方でSAAはユースケースに合わせたアーキテクチャの設計に関する知識を求められるため、様々なサービスを広く浅く覚える必要があると感じている。
具体的な試験対象となる主要なサービスについて、SOAが65サービス、SAAが63サービスでSOAの方が若干多い。しかし、サービスの内容を見るとSAAではデータ分析に関するユースケースについての知識が必要となるため、EMR、AWS Glue、Amazon Kinesis、QuickSight、Redshiftが挙げられていたり、そのほか移行に関する知識としてDatabase Migration Service、Migration Hub、Server Migration Service、Snowballが挙げられている。SOAではデータ分析や移行について試験対象とならないわけではないが、上記のサービスは挙げられておらず、ほぼ出題されないものだと考えても誤解はないと思う。
じゃあSAAになくて、SOAにある試験対象となる主要なサービスは何なのか?
それはAWS CLI、マネジメントコンソール、Personal Health Dashboard、OpsWorks、Systems Manager Parameter Store、SDKやツール群などの管理・モニタリング・ガバナンスの分野のサービスだったり、そのほかAWS BackupやSavings Plansがある。
上記を踏まえ、初学者がいきなりアーキテクトのロールを任せられることはほとんどないと思うし、データ分析基盤の構築や移行設計することもないと思うので、そういう意味で初学者にはSOAの取得が実用的なのかなと思う(誰にとって実用的なのかは、目的や役割によって変わるとは思うが)。機会を得るための証明として利用したいのであればSAAをサクッと取ればいいと思うし、実際の現場でのAWSの運用知識や考え方を身に付けたいのであればSOAを取ればいいと思う。あと企業側にとってもSOAを取ってる人を評価しやすいのではないかなとも思っている(勝手な偏見だが、CLIも知らなければ、AWSマネコンも触ったことない人は、まず最初にとりあえずAWS SAA取得する傾向にあると思うので)。
英語での受験をオススメする
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AWSの理解に加えて、典型的な単語やフレーズも学習できるので一石二鳥だ。
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英語ドキュメントの苦手意識を克服するためにチャレンジしてみたが、結果的にはかなり良かった。限られた時間の中で正確に理解しようとするため、否が応でも読まざるを得ない環境にできた。Collapse OSとか面白そうだから気軽に読んでみるか〜とまではならないレベルであるが、AWS認定試験の平易な典型的な英語であれば丁度いい学習レベルであった。
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認定証は日本語受験しようが、英語受験しようが英語なので変わらないが、スコアレポートは日本語で受験すると日本語で、英語受験すると英語になる。以下の様に英語のスコアレポートがもらえるのでほんの少しだけ新鮮な気持ちになれる。
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Udemyのオススメの講義と問題集。自分は以下で学習しました。
- 学んだ単語とかフレーズの事例集
これを見てもらえば、お意外と自分もイケるかもと思ってもらえるかもしれない。
be tasked with ~
- A SysOps Administrator has been tasked with setting up a record set in Amazon Route 53
- タスクを振られること。設問でAdministratorがタスクアサインされすぎて可哀想に思えてきます。
runs on ~ in an ~
- The application runs on Amazon EC2 instances in an ASG
- アプリがAuto Scaling Groupが組まれたEC2で動く
Due to licensing restrictions
- Due to licensing restrictions the content must not be accessible by users in specific countries or regions.
- ライセンス上の制約で
reduce the load and details minimize latency
- I noticed the S3 bucket is receiving a very high rate of read operations. What I do to reduce the load on the S3 bucket and minimize latency?
- 負荷を減らして、レイテンシーを抑える
オススメの学習方法
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基本的に本はオススメしない
AWSはアップデートが早く、書籍の情報は古くなるにも関わらず、自分は過去に購入してしまい、後悔している。でも初学者なら一冊基礎的な本を買っても良いかもしれない。AWS SOAに関しては最近出版されたものがあるので、これなら情報は古くないし良いと思う。
https://www.sbcr.jp/product/4815609085/ -
とにかく量をこなす
巷に方法論は溢れているけど、結局のところやるしかないんだと思う。UdemyとかWeb問題集とか何でもいいからインプットして、問題を解きまくる。AWSやインフラ知識少しだけあるよって人はもうBlack Beltのスライド全部読むか、Youtubeの動画見ておけばOK。それだけで合格できる。Black Beltのレベルでも細かい情報多すぎて辛いってなったら、要点をまとめてくれている書籍から学習をスタートしてもいいかもしれない。
- ナレッジセンター活用してる?
問題を解いて解らなければ、ググってAWS公式ナレッジセンターを見に行くか、クラメソさんやサーバーワークスさんのブログを見れば良いと思う。認定試験の問題は結構みんなが疑問に思ってて、それをナレッジセンターが回答してるようなことがそのまま出てきている気がする。無料で問題解きたいならナレッジセンターを見ていけばいいと思う。
試験当日
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試験のペース配分
SOAは180分のうち、選択問題を120分(50問前後)、試験ラボを60分(3テーマ)でこなす必要がある。詳細は試験ガイドを見てほしいが、ペース配分を気をつけたい。自分は見直しの時間も考慮し、1問2分程度で回答し、トイレに行く時間も事前にスケジュールしといた。 -
結果表示
アンケート回答後、普通なら合否判定が出るところ・・・SOAはラボ試験があるため、即時で結果は表示されないのだろう。最初、まばたきしてしまったかと思い焦った。自分は受験完了後、ちょうど24時間後に結果が反映され、メールが届いた。人によっては5時間後とかもあるみたい。
終わりに
改訂前の古い情報を見て「SOA簡単って言われてるのに落ちてしまった・・」とかで落ち込んでいる方、SOA難しいので全然落ち込む必要はないです。「SOA簡単だし、企業側にもあんまに認知されてないし、やっぱ時代はSAAでしょ!!」と考えている方、SOAについても興味を持ってもらえたら嬉しいです。また英語で受験してみようかなと思ってくれる人が少しでもいれば嬉しいです。
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