初めてカンファレンス実行委員に参加しました! – Observability Conference Tokyo 2025
はじめに
2025 年 10 月 27 日(月)に開催された Observability Conference Tokyo 2025 に、初めて実行委員として参加しました!
こうしたカンファレンス運営のような「コミュニティ側の活動」に関わるのは今回が初めてで、とても新鮮な体験でした。
普段は参加者としてセッションを聴くだけの立場でしたが、今回は運営側として関わることができたので、自分としても忘れないようにアウトプットしておこうと思います。
(この記事が、どこかで誰かの「運営やってみようかな」というきっかけになればなおよし)
参加のきっかけ
Observability Conference Tokyo 2025 の開催を知ったのは、SRE チームの Slack に「なんかカンファレンスの実行委員募集してるよ」という投稿が流れてきたのがきっかけでした。
今までいくつものカンファレンスに参加してきましたが、「実行委員が何をしているのか」はもちろん、「そもそも実行委員を募集している」ということ自体、そのときまで知りませんでした。
とはいえ、自分の興味のある領域でもあったので、「せっかくだし一度運営側に回ってみようかな」と思い立ち、思い切って参加を決めました。
単純な興味に加えて、SRE や Observability のコミュニティに関わることで、普段の業務では得られない知見や人とのつながりに触れられるんじゃないか、という期待もありました。
実行委員の Slack に入ってみると、技術書やブログ、スライドなどで名前をよく見かける方々がずらり。
「すごいところに来てしまったな…」と少し緊張しつつも、同時に「この人たちと一緒にイベントを作れるのか」とワクワクしたのを覚えています。
実行委員として関わってみて
はじめての実行委員参加だったので、最初は何もわからないまま飛び込んだような状態でした。
実際に中に入ってみて一番驚いたのは、実行委員の仕事が本当に多岐にわたっていたことです。
これまで何気なく参加していたカンファレンスの裏側で、こんなにも多くの人が、多くのタスクを同時並行で進めているとは想像していませんでした。
言われてみれば当然なのですが、今までそこまで意識して参加したことはなかったな、と振り返って思います。
運営スタッフとしては完全に素人なので、真の凄さを理解しきれていない部分もあると思いますが、それでも、この規模のイベントをわずか 3 か月で仕上げるのは本当にすごいことだと感じました。
当日も「よくこの短期間でここまで仕上げたね」と話している参加者を何人も見かけて、そのたびに「ですよね……」と心の中でうなずいていました。
自分はスポンサー関連を担当させていただきました。
とはいえ、議論にはあまり参加できず、前日準備や当日の運営が中心でした。
せっかく参加したのに、経験者の方々が活発に議論している場にあまり入っていけなかったのは、正直少し後悔が残っています。
次回機会があれば、意思決定の場にももう少し積極的に参加してみたいなと思いました。
それでも、スポンサーの方々と直接お話しできたり、設営やサポートを通じてイベントの裏側を体験できたりと、得るものは多かったです。
「スポンサーとして関わってくださっている方々のおかげで、この場が成り立っているんだな」という当たり前のことも、現場に立つことで実感を伴って理解できました。
当日は参加者と立ち話をしたり、運営スタッフとして会場を歩き回ったりと、普段の“参加者側”とはまったく違う視点でカンファレンスを楽しめました。
スタッフ用の T シャツも可愛く仕上がっていて、当日はそれを着て動き回るのがちょっとしたモチベーションになっていました。
YouTube 配信やセッション管理など、大きなトラブルなく進行していく様子を間近で見られたのも印象に残っています。
プロの仕事ぶりを肌で感じた瞬間が何度もありました。
絶えずインカムで何かしらのやり取りが行われていて、その内容に応じて柔軟に動き方が変わっていく。
その中に自分も混ぜてもらい、「関わってる感」を味わえたのは素直に嬉しかったです w
一瞬一瞬で状況が変わる現場の空気を感じながら、「イベントってこうやって動いてるんだ」と実感しました。
普段何気なく参加しているカンファレンスやイベントの裏側に、こんなにも多くの工夫や努力があるんだと感じて、改めて運営の皆さんに頭が下がる思いでした。
次にカンファレンスへ参加するときは、裏側の工夫や努力の一端を知った上で楽しめると思うと、今から楽しみです。
Observability Conference Tokyo 2025 を通じて考えた SRE / Observability
カンファレンス全体を通して感じたのは、自分が普段考えている SRE / Observability の方向性と、登壇者や各社の話で語られていた考え方が、思っていたほどズレていなかったな、ということでした。
一方で、「こうやれば正解」といった決め打ちの話ではなく、それぞれの組織が自分たちなりのやり方を模索し続けていることも伝わってきました。
オブザーバビリティや SRE のプラクティスは、書籍や事例としてある程度は整理されていると思っていますが、実際に現場でどう適用するかは組織ごとにかなり違うんだよな、という頭では分かっていたつもりのことをあらためて実感させられました。
自分自身も、『オブザーバビリティエンジニアリング』や SRE 本、各社の事例などを参考にしつつ、自分たちの組織にフィットする形を日々模索しています。
とはいえ、「これで合っているのかなあ」「ちゃんと価値を生み出せているのかなあ」と悩むことも多いのが正直なところです。
今回のカンファレンスで、「同じように悩みながら進めている人たちがたくさんいる」と分かったのは、かなり心強い体験でした。
この領域には「これをやれば OK」という決定版はないはずです。
ベストプラクティスとされているものも、自分の部署にそのまま当てはまるとは限りません。
だからこそ難しいのですが、同時に、その課題と向き合いながらあれこれ考えるプロセス自体に、楽しさややりがいもあるなあ、と感じています。
自分の部署では、各 Product Team が DevOps を担当していて、SRE Team が直接運用を引き取る形ではありません。
Team Topologies 的に言えば、Platform Team として XaaS でさまざまなプラットフォームやツールを提供しつつ、Enabling Team として各 Product Team の SRE 活動を支援する立場にあります。
そういった体制の中で、SRE Team のミッションの一つとして「各 Product Team にはできるだけ機能開発にフルコミットしてもらいたい」「運用の負担を必要以上に増やしたくない」という思いがあります。
ただ、それを実現するには、単に運用を肩代わりするのではなく、信頼性を意識した設計・開発へと、開発サイクル自体をシフトレフトしていってもらう必要があります。
ここで「SRE / Observability は大事です! 各チームでもやってください!」とだけ言っても、おそらくうまくいきません。
いわゆる Dev と Ops の対立構造のようになってしまい、「重要なのは分かっているけど、今はそれどころじゃない」と後回しにされてしまう未来が目に浮かびます。
そうならないように、信頼性を意識した開発サイクルがなぜ重要なのかを一緒に考えながら、概念の説明だけで終わらせず、現場の人たちと積極的にコミュニケーションを取ることを意識しています。
各チームの事情や優先度を聞きつつ、その中で SRE Team としてどこまで踏み込めるか、どのような形なら負担にならずに組み込めそうか、といったところを柔軟にアレンジしていくイメージです。
まだまだ発展途上ではありますが、これまでの知見に加えて、今回のカンファレンスで得た学びも活かしながら、各 Product Team が SRE や Observability を自走的に実践できるよう、SRE Team として引き続き支援していきたいと思います。
まとめ
今回、初めて実行委員として関わってみて、カンファレンスがどれだけ多くの人に支えられて成り立っているのかを実感しました。
裏側の動きが少し見えたことで、これからどのイベントに参加しても、運営のみなさんへのリスペクトはこれまで以上に強くなりそうです。
SRE 活動においては、「文化をどう根づかせるか」が最大の壁だと個人的には思っています。
Observability Conference Tokyo 2025 の実行委員として、そして参加者として一日を過ごしたことで、その壁を少しでも乗り越えられるように、自分の現場でも粘り強く取り組んでいきたいという気持ちがあらためて強くなりました。
自分も「どんな感じなんだろう」と半分ノリで実行委員に手を挙げたクチですが、ソロ参戦でもちゃんと居場所があって、思っていた以上に楽しく学びの多い時間でした。
なので、このあたりのテーマやカンファレンス運営に少しでも興味があるなら、「一度くらい運営側に回ってみるか」くらいの気持ちで飛び込んでみるのも全然アリだと思います。
改めて、このカンファレンスを支えてくださったスポンサーの皆さま、たくさんの気づきをくれた登壇者の皆さま、運営に関わったすべての皆さま、そして当日一緒に同じ時間を過ごした参加者の皆さま、本当にありがとうございました。
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