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AIを駆使し、一人でBtoB SaaSを4ヵ月間で作った話

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AIを駆使し、一人でBtoB SaaSを4ヵ月間で作った話

対象となる人

  • AIを業務に組み込みたいが、ROI(投資対効果)が出ず悩んでいるPdM・開発マネージャー
  • 短期間で堅牢なBtoBサービスや社内システムを立ち上げたい経営層・CTO
  • PoCや新規事業が前に進まず、“構造化”の壁にぶつかっているBizDev・事業責任者
  • AIを使ったプロダクト開発に関心はあるが、何から手をつけて良いかわからない人
  • AI時代の新しい開発プロセスと、個人の生産性向上に興味があるエンジニア

私について

直近10年くらいはSaaS開発の責任者のポジションでした。
実際の開発(実装等)からは、離れている状態です。


AIを活用した実装(AIを"Jr.エンジニア"として使う)

皆さんが興味あるのはここからだと思います(笑)

現在の開発環境

VSCode(WSL),
github

claude code(実装役),
code x(viewの調整やテストコードの監査),
Chat GPT(計算式、情報収集)
gemini(外部アドバイザー、投稿内容のアドバイザー)
Chat GPT , claude codeのみ有料課金して概ね\5,000/月の利用料金

開発言語

php / Laravel / PostgreSQL
APIは少なくしSSRを徹底

選定理由

  • AIにコーディングを依頼することが前提となるので、ナレッジが多いものを(php)利用する必要がある。
  • 新しい言語については、学習データが少なく、アップデートも早いので避けた。
  • 今回のシステムはDB viewを使うことが多くなることからPostgreSQLを選択
  • 取り扱う内容が機微な情報のためAPIで公開される部分を少なくすることとJSのでバックが手間なのでSSRを採用
  • 必要最低限のAPIのみ実装

技術選定におけるAI開発効率の極大化戦略 🚀

私がPHP/LaravelとSSRを採用したのは、単なる好みではなく、AIを最もコスト効率良く、安定して運用するための戦略でした。

  • AI生成コードの品質向上とコスト削減:
        ナレッジが多いPHPを選択することで、AIのコード生成精度が高まり、手動での修正やプロンプトでの再指示(トークン消費)が劇的に減少しました。これは、開発期間の短縮AI利用コストの削減に直結します。

  • デバッグ工数の最小化:
        SSRを採用しJSの複雑さを回避したのは、AIが生成するコードのデバッグ難易度を下げるためです。AIはコードを生成できても、複雑な非同期処理やフロントエンドのバグ特定は苦手です。SSRは、AIの弱点を補い、開発工数のムダを排除する役割を果たしました。

  • 機能数から見る開発スピードの異常性:
        現在のシステムは全158本のURIで構成されており、そのうち10カテゴリがBtoB SaaSの主機能・設定を占めています。APIとして機能しているのはわずか11本(約7%)に抑えられています。この数の複雑な機能を4ヵ月で構築するのは、通常の開発プロセスでは非現実的であり、AIによる圧倒的な効率化が実現した結果です。


開発環境の構築

WSLのインストールなどはChat GPTに聞きながらVSCodeのインストールなどを行いました。

さて、実装開始です。
実装初期(code xとChat GPTのみを利用)
開発開始してから1.5か月目にcode xの週のトークン利用が爆増して、開発が進まない事態になったので claudeを投入しました。
claudeも週のトークン利用制限まで、フル活用しています。

私がAIに対して指示をしている手順としては、

1.  xxxxテーブルからCRUDを作ってほしいと依頼
2.  作成したコントローラの先頭にこのコントローラの役目と何をするのかなどをコメントを追加してもらいます。
3.  テストコードを作ってほしいと依頼
4.  ブラウザで検証した結果をフィードバック
5.  動いたらコミット依頼
6.  細かい調整(動くものができているので、あまりにもずれた場合にはリバートします)
    6-1. C,R,U毎に調整をかけていきます。(ビジネスロジックの注入)
    6-2. コメントの調整(コードに最新の仕様が残るようにするため)
    6-3. テストコードの追加
    6-4. 調整ごとにコミットします。
7.  リファクタリングの必要性をAIに確認させます。
8.  自分自身で気になったところをAIにつたえて、リファクタリングします。
9.  テスト実行とUXの確認を行う
10. 完成

コードに仕様を残すことでAIが仕様把握できるようにするためです。
ドキュメント更新の手間を省くことも意図としています。

大まかに伝えて、完成度を上げていくスタイルです。
お気づきの方もいると思いますが、jrレベルのエンジニアに指示を出していくやり方と同じです。
手間は多いと感じるかと思いますが、アテンションを濃くするにはこの方法が手っ取り早いかと思います。

基本的にテストコードを含むコード類はClaudeの役割
テストコードの内容確認やエッジケースの追加はcode xの役割
自然言語からviewの組み立てなどの相談はchat gptの役割
スクショからUIの評価は、chat gpt , geminiの役割
このように使い分けをして、開発をしています。

githubのコミット履歴などお見せできる範囲で画像を数点掲載しておきます。

claude code利用量

成果物の一部(データはテストデータです)


テスト結果


SaaS作成の手順

1. 構想を練る(5日)

働いていた時に、この作業何ためにやっているの?ってのが理解していない層がかなり多いこと。
仕事が会社のどこに貢献しているのかを説明できない人が多いこと。
これを改善するには?といったところから広げて構想にした。

2. テーブル定義する(5日)

普通だと仕様をしっかり作ってとか始まると思いますが、構造化したほうが私にはわかりやすいので、テーブルの作成から始めました。

3. ピッチデック、ティザーを作る(10日)

あまり耳慣れない方も多いと思います。聞いたことがある方も投資家向け資料だと思っている方も多いと思います。

要求定義との対比

観点 要求定義で問うこと ピッチデックで示すこと 企画職・非エンジニアが理解すべきポイント
① なぜやるのか 背景・課題・違和感 Problem / Opportunity 「課題が存在する理由」まで言語化できているか
② 何をしたいのか 解決したいこと・方向性 Solution / Vision “どういう状態を作りたいか”を明確にできるか
③ どうなっていると嬉しいのか 成功条件・理想状態 Outcome / Success Metrics 成功の定義を共有できているか(定量でも定性でも)
④ どんな人が使うのか 想定ユーザー・主語 Target Customer / Persona 誰のためにやるのか、誰を代表として設計するのか
⑤ その人にどんな価値を提供するのか 体験・変化・価値 Value Proposition その人がどう“変わる”のかを説明できるか

要求定義とビジネス価値をつなげるためのものと思ってもらえれば大丈夫です。
他にも、GTM(go to market)や競合とか諸々書かれているのですが、興味があれば、調べてみてください。
競合調査などはgeminiのDeepSeekなどを使い調査を行いました。

4.AIを活用して実装

コラム:ちょっとAIのことを

AIはアテンションが強いことを主として、考えることをご存知かと思います。
特性上、1つの機能の仕様をすべて渡したとしても意図したものは完成しないです。
なぜならば、アテンションが希釈されるからです。
希釈されているので、何を中心に何をしたら良いのかわからないため、成果物としては使えないものが出てきます。
ここは皆さんが誤解されているところかと思います。
皆さんもそうだと思いますが、仕様書渡されて一回ですべて作ってと言われても難しいと思います。
これはAIについても同じです。

AIは確率論で動いているので、確率を上げることが重要になります。

アテンションとは、キャンバスに同じ色の絵の具を何回も塗ると濃くなるのと同じだと思ってもらえればわかりやすいかと思います。


5.マーケについて

SaaSにしているので、簡単な発信と届けたいペルソナが読んだときの評価はgeminiの役割としています。
LPの作成なども今後はやっていく予定です。


6.最後に(結論と学び)

コード作成の完全自動化はまだ難しいところがあると思います。
人の判断が必要なところは残ります。UXなどは特に顕著かと思います。
webサービスを作る実装ハードル自体が下がり、要求~仕様まで考えられるレイヤーがいれば開発できる状態になるかと思います。
PdMの方たちもコードを触れる環境にいたほうが良いことは間違いないです。

7. フリーランスとして活動しているので

プロジェクトが進まない、AI活用の効果が出ない、
どこにAIを入れればROIが最大化できるのか──
そういった相談をよくいただきます。

私が支援できる領域は、次のようなものです。

  • AIを組み込んだプロダクト開発の設計・レビュー
  • PdM不在の状態でも進められる**“構造化”のサポート**
  • AI開発体制の構築(Claude/GPT/CodeXの使い分け)
  • BtoB SaaSのアーキテクチャ・データモデル設計
  • 短期間でのプロトタイプ/PoC構築(高速)
  • 既存組織のボトルネック特定と改善設計
  • PdMやCTOの不足など、組織課題を抱えている

実際に “AIと一人で4ヶ月で企業向けSaaSを作った”経験 をもとに、抽象論ではなく、具体的な実行支援ができます。

必要であれば、お気軽にご相談ください。

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