🎶

楽しく英語力アップ!聞いて話せるようになる「最強」の学習法

に公開

僕は普段仕事で英語をしゃべる機会があり、ありがたいことにネイティブからたまに発音を褒められることがあります。
周囲の人からよく「どうやって勉強したんですか?」と聞かれることがあるので、僕の一見ふざけた学習法とその効果を紹介します。

はじめに

まず結論から。方法自体は至ってシンプルです。

カラオケ学習法の要旨

  • とにかく好きな洋楽を歌いまくるだけ、以上!
  • 楽器できる人なら、楽しく長続きしやすいので弾き語りがおすすめ

カラオケ学習法の効果

  • 英語を聞き取りやすくなる
  • 発音がよくなる
  • 英語の語感や語の並び順が、「音」としてわかるようになる
  • ボキャブラリーやイディオムのストックが増える(選曲によっては偏りアリ)

この記事をおすすめしたい方

  • [特に推奨] 英会話がまったくできない方・「発話」に自信を持てない方
  • 英語(会話)学習がとにかく苦痛な方
  • 読み書きではなく「聞く/話すこと」の必要性を感じている方
  • 歌うのは嫌いじゃないよって方

この記事を読み飛ばしていただた方がよいであろう方

この記事ではカジュアルな英語を中心にとにかく慣れる方法を紹介します。
ほとんどの人におすすめできることですが、学びたい特性やレベルによっては当然合わない人もいます。

ただこういった方達にとっても基礎理論はある程度役に立つと思いますので、前半部分だけでもナナメ読みだけでもしてもらえるとうれしいです。

①フォーマルな英語以外は興味がない方

契約書などシビアな場面で使う「正確な」「文体寄りの」英語を習いたいのであれば、この学習法は適さないかもしれません。学びたい分野にもよりますが、専門分野に特化した勉強法や教材・先生を探す方が近道になりそうです。

②相手の発言自体は聞き取れるし自分もしゃべれるが、「即座に応答できない」のが悩みの方

こんな具体的な悩みを持っているあなたは既にある程度熟練した戦士だとお見受けします。
悩みを解決するには、この記事で紹介する学習法よりも実践的な会話練習の方が必要です。

いざ本編、基礎理論編

それでは本編に入ります。何を気をつければいいかイメージできているとより効果が出るので、まずは言語学習の基本的な理論から解説します。
この理論自体は歌そのものやプログラミングやネットワークコンフィグの読み書きといった他の場面でも広く応用できるので、覚えておいて損はないです。

「言語学習」の基礎理論

言語には「音声処理」「視覚処理」があり、それぞれに「Input」「Output」があります。下の表はそんな当たり前のことをマトリクスにしたものです。

音声処理 視覚処理
Input 聞く(リスニング) 読む(リーディング)
Output 話す(スピーキング) 書く(ライティング)

大原則1. 「音声処理」と「視覚処理」には別の訓練が要る

多くの人にとって母国語は、読み書きができるより前に自然に話せるようになっていたのではないでしょうか。どんな言語でも同じように、「読む/書く」と「聞く/話す」には別の訓練が必要です。

大原則2. Input -> Outputの順で発達する

「書ける」ようになる前にはまず「読んで理解できる」ようになることが先ですし、「話せる」ようになる前には「聞いて理解できる」ことが先になることが自然です。

「英語が苦手」な人の典型例

会社の中にいると「がんばれば読めるけどちゃんと書ける自信はない」「聞くのも話すのも苦手」という方が多く見受けられます。
今の20代後半から上の世代で、中学校から読み書きを中心としたカリキュラムの教育を受けていた人たちに多い悩みです。

この頃の学校教育を基礎理論に照らし合わせると、「12歳からInputを始めて、十分な修得期間を作れなかった。Outputまで十分にできない」「視覚処理の練習ばっかりしてきたから、音声処理の訓練をそもそも積んでいない」ことになるので、こういった悩みを持つ人が多いのは自然なことです。

最近は学校でも英語の授業の開始時期やカリキュラムも大幅に見直しがかかっていたり、僕らの世代よりも英語教育の教材やツールもかなり充実しています。これから社会人になっていく世代では少し感覚が違ってくるかもしれません。

英会話ができるようになるためにはどうすればいいのか

基礎理論に照らし合わせると、「英会話ができる」までのステップは以下です。

  1. まずは意味がわからなくても聞く
  2. 聞いて理解できることを増やす
  3. 相手を真似ながら発音を学ぶ
  4. 間違えながら試していく
  5. だんだんしゃべれるようになる
  6. 間を開けながら、やり取りをする
  7. だんだん間を短くして、瞬時に応答できる [Goal]

このフローがイメージできると、自分がどの段階にいるのか、次に何をすればいいのかが見えやすくなってきます。
単純化して書くとたったの7ステップですが、1段階ごとの習熟するために相当量の反復練習が要るため実際にはかなりの時間がかかるものです。

個人の学習能力や英語に触れる頻度にもよりますが、ChatGPT先生に相談したら以下の目安だと言われました。この時間感覚は、僕自身の経験ともかなり近いです。

  • とりあえず話せるようになるまで(1~7を全部踏破する): 1年半〜
  • 仕事に関する意思疎通がきちんとできる:早い人で1年半、目安2年〜
  • スムーズに仕事の話ができる:3年〜

すぐに話せないのは当たり前ですし、繰り返していくうちにじわじわと上手になっていくものです。語学学習は、焦らず気長にやっていきましょう。

カラオケ学習法(理論編)

一通り言語の学習の流れが、いざカラオケ学習法の真髄を語っていきます。

この記事で紹介するカラオケ学習法は、1~5:一方的な発話までの練習のステップを再現する方法です。6以降の実際の会話形式での習熟には別の訓練が必要です。

元にしている学習セオリー

Shadowing:シャドウイングという言葉は聞いたことがある人も多いのではでしょうか。「聞いた音をそのまま(影のようについていって)真似て発音する」という、いわゆるオウム返し練習方法です。

この学習方法は英会話教育ではスタンダードな方法で、「音でインプットし」「その内容を音声でアウトプットする」訓練をしていきます。ステップで言うと3.相手を真似ながら発音を学ぶ/4.間違えながら試していくを中心に焦点を当てた手法です。

カラオケ学習法の理論

「英語で歌うことをShadowingそのもの」と捉えて、ひたすら反復練習する方法です。僕の歴代の英語の先生たちから教えてもらったことの受け売りです。

確かに理には叶っていて、ステップに当てはめると以下のようになります。

ステップ 基礎理論 カラオケ学習法
1 意味がわからなくても聞く 曲を聴く。とりあえず楽しければヨシ
2 聞いて理解できることを増やす 歌詞カード見ながら、「なんて言ってるか」わかる範囲をちょっとずつ増やす
3 相手を真似ながら発音を学ぶ 1フレーズでもスムーズに歌えるように練習する
4 間違えながら試していく 練習しながら歌える範囲を広げて、最終的に1曲歌えるようになる
5 だんだんしゃべれるようになる 他の曲や英会話など、他の場で「歌の中のフレーズ」を使ってみる

カラオケ学習法の3つの優位性

僕がカラオケ学習法を激推しているのは、音楽と絡めることによる3つの優位性が大きな要因です。

1️⃣単純に楽しい

「好きこそ物の上手なれ」という金言があるように、「楽しいことと学習を紐づける」ことは上達を図るためにはとても大事なことです。楽しいことなら長続きしやすいので、学習を習慣化するという観点でも有効です。

2️⃣音節の違いが明確にわかりやすい

英語と日本語の違いのひとつとして、音節の違いがあります。
英語は「母音を1音節」「子音は音節にカウントしない」、日本語は「子音+母音のセットで1音節」と言われます。

Strong(ストロング)を例にとると、こんな感じになります。

  • 英語では母音が"o"だけなので1音節
  • 日本語では"su-to-ro-n-gu"で4−5音節 (「ン」を撥音便と捉えるか否か異なる)
    学校の国語や英語の文法授業でも習うことですが、正直これではピンときません。

これを音符に乗せると差が歴然で、1拍に収めるとこんな違いになります。

  • 英語だと4分音符1つで表現できる
  • 日本語だと16分音符4つか5連符に押し込む必要がある

文字だとわかりにくいのですが、この音節(発音)の違いが音やリズムから感覚として掴みやすいです。

日本語発音のまま洋楽を歌うと、口が回りきらなくて詰まります。笑
リズムに乗って歌おうとする中で(特に子音が)自然と矯正されていくので、苦手意識が生まれにくいのがこの学習法の大きな優位性です。

3️⃣「聞き取れない音は発せない」が如実に出る

僕は学生のときに少しだけバンドサークルにいたのですが、そこでギタリストの先輩にこんな助言をもらったことがあります。

歌もギターも、自分が「聞き取れないことは歌えない」し「(BPM:テンポが速い曲などで)口で歌えないことは弾けない」。だからまずちゃんと聞いて、歌うこと練習からするんだ。

これはどんな趣味でも共通する人体の真理で、「ちゃんと聞けてない・理解できていないこと」は「ちゃんと歌えない・再現できない」のです。
上手にリズムに乗って歌えていないということは、つまりインプットが不十分であるというのが歌の中ではかなりわかりやすく現れます。

なおコンテストに出るわけではないので精密に歌う必要は全くありませんが、自分が気持ちよく歌えていない時にはもう一度原曲:インプットを聴き直す機会と捉えると良いです。

カラオケ学習法(実践編)

おおよそここまでで言いたいことは語れているので、実践方法自体についての助言はさほどありません。強いて心得三箇条を書くと、
1.とにかく楽しく、好きな曲を歌いまくる
2.リズムと発音を大事にする
3.音程は外しても気にしない

プラスアルファで、余裕がある人はこちらも試してみてください。

  • 原曲の歌い手のモノマネをする(より発音精度を上げる練習)
  • できる人は、弾き語りをてみる(楽しさの上乗せ)
発音をブラッシュアップする観点(理屈派向け)

小難しいことを考えるよりは、アーティストのモノマネをすることをオススメしています。理屈派のみなさんには、以下をご参考にどうぞ。

  • l(前歯の裏に舌先をつける)とr(巻き舌)の違い
  • b(上下唇の破裂音)とv(下唇に上前歯を軽く当てる)の違い
  • h(日本語の「はひふへほ」)とf (下唇に前歯を当てて息を漏らす感じ)
  • a(エに限りなく近いア)とu(「あ、そうなんだ」と同じぐらい気の抜けたア)の違い
  • er (アー) とar(限りなくエに近いアー)とir/ur(舌を巻いたアー)の違い
  • 音の強弱 ※これは曲に合わせて自然に覚えます

発音のクセは国や文化圏というよりも個人に左右されるので、選曲にもよります。偏りたくないという方は、いろんなアーティストの歌を歌ってみるといいと思います。

注意事項

稀にですが、ビジネスの場でそぐわない単語や言い回しが含まれている歌詞もあります。
知識としてストックしておくこと自体はよいことですが、不意に口をついて出てしまうと空気を凍らせることになりかねません。
他の場で使う前に、意味やニュアンスがTPOに合うかは確認しておくようにしましょう。

だいぶ小慣れた発音ができるようになってきた、と思ったら

前述した通り、この学習法は「まず聞く練習」から「一方向で発話する練習」までの段階で特に有効なものです。実際に会話するためには、Next stepとして「実践的な会話の練習」に移っていく必要があります。

社内会議でがんばって話してみるのもよいですし、英会話AIアプリや英会話教室を活用するのもよいでしょう。ともかく「会話」というキャッチボールを実践する機会を作りましょう。

なお、複数の人が活発に議論を交わし合う場だと一気に難易度が高くなるので、できるだけ少人数、理想的には1on1での会話から徐々に始めていくのがおすすめです。
簡単なことから「できる」経験を積んで、自己肯定感を維持しながら勧めるのが挫折しないための鉄則です。(加点方式アプローチ)

おわりに

カラオケ学習法の紹介、いかがでしたか?
やること自体はとても簡単で一見バカバカしく聞こえますが、理に叶っている方法です。

音楽があまり好きではない人は、純粋なシャドウイングや映画のセリフの真似をしてみるなど他の方法も有効です。
ただハマる人には抜群の効果がある方法なので、英会話修得の参考にしてみてください!

余談・洋楽知らなくてどう選曲していいかわからない方へ

モチベーションを上げるために「とにかく好きな歌」がオススメですが、どうしてもわからないって方は以下をご参考にどうぞ。

  • 流行ってる歌を選ぶのが一番お手軽
  • 英語教材ではよくカーペンターズやらビートルズやらがよく使われる

洋楽全然知らないけど漫画は好きって方は、ジョジョの奇妙な冒険のスタンド名やキャラ名をWikiで調べて元ネタ探すのが楽しくていいかもしれません。特に5部は露骨にバンド名使ってるスタンドが多いです。

  • ツェペリ家 (1,2部より。バンド・Led Zeppelin)
  • エシディシ(2部より。バンド・AC/DC)
  • イギー(3部より。ロックミュージシャンのイギー・ポップ)
  • レッド・ホット・チリペッパー(4部より。バンド名。ラップなので教材としては上級者向け)
  • セックスピストルズ/エアロスミス/キングクリムゾン/メタリカなど(5部より。いずれもバンド名)
  • ゴールドエクスペリエンス/パープルヘイズ/ストーンフリー(5,6部より。Jimi Hendrixの曲)
  • 他いろいろ

ちなみに、僕は大好きなオアシス(バンド名)の曲をよく歌ってました。たまに下世話な英語も入るのが難点ですが、曲の難易度は全体的に低めです。弾き語りにもオススメです。

Discussion