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Rust 版 APG4b に関して

とがとが

まず,この本の狙いは第 1 章にも書いたとおり「プログラミング初心者に向けて Rust を分かりやすく解説すること」です.プログラミングを学ぶ際に python から始める人, C/C++ から始める人, javascript から始める人など様々だと思いますが, Rust もその選択肢の一つとなればなぁという思いです.

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一方,プログラミングを始めたてのうちはどうしても汚いコードを書いてしまうことが多いと思います.せっかく Rust には綺麗なコードを書くための仕組みがたくさん備わっているので,それを初心者にも最大限伝えて「Rust らしいコード」を書けるようになってもらえるといいなぁという思いもあります(これはとても難しい……)

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また,これは misskey の方でも投稿した内容なのですが,この本では Rust という言語を称賛しません.確かに Rust は多くの人に愛されている言語ですが,プログラミング初心者にその観念を植え付けると, Rust 以外の言語への道を閉ざしてしまう可能性があると考えています. Rust に対する愛は山々ですが,その気持ちをグッと抑えて,純粋な解説に徹したいと思います.

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この本では,手元での Rust の環境構築について今のところ一切説明していません. AtCoder のジャッジシステムでは proconio , num など様々なクレートが何も苦労せず使用可能になっています(一覧).これに対し,手元で Rust の環境を構築した上で外部クレートも追加するというのは, Mac や Linux でこそまだ楽なものの, Windows となるとかなり面倒だと思います.プログラミング初心者にとっての最大の壁は環境構築とも言われているため,今のところは AtCoder に感謝しつつジャッジシステムを利用させてもらおうと思います.(ちなみに playground では proconio が使えません)

とがとが

内容については APG4b を非常に参考にさせていただいています.特に最初の方を見比べると章の分け方までほぼ同じであることが分かると思います. 10 章あたりからは流石に言語間の差が大きくなってきたため対応が無くなってきましたが,それでも抜けている内容が無いかと確認するために参照しています.感謝の限りです.