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Google が出したコード生成ツール(Firebase Studio / Jules / Gemini CLI)の特徴と使い分け
2025年に Google はソフトウェア開発者の生産性を飛躍的に向上させることを目的とした AI 搭載ツール群を相次いで発表しました。
この記事では、以下のツールの長所や使い分けについてまとめてみようと思います。
- Firebase Studio
- Jules
- Gemini CLI
各ツールの詳細な紹介は省略するので、リンク先等を参照してください🙇
(※2025/06末時点の情報です。)
Firebase Studio
Firebase Studio とは、ブラウザから、AI を取り入れたフルスタックアプリのプロトタイプ作成、構築、製品化を迅速かつ効率的に行えるツールです。
こんな画面です。
長所
- ブラウザ上で生成されたコードの実行結果をすぐに確認できる
- AI 機能(Firebase Genkit)を含んだ機能開発が容易
- Firebase App Hosting へのデプロイが容易
- 開発者じゃなくても使いやすい
Jules
Jules はブラウザ上でタスクを送信することで、バグ修正やアップデートなどの対応を自動で行うことができます。
非同期コーディングエージェントに位置付けられています。
長所
- GitHub との連携が密(連携が必須)
- GitHub Issue をトリガーとして(
assign-to-jules
ラベルを付与)、タスクの実行・PR の作成ができる - ロジックの修正やライブラリのアップデートなど、インタラクティブな確認が少なくて良い非同期タスクを得意としている
Gemini CLI
Gemini CLI は PC のターミナル上で動作する、オープンソース AI エージェントです。
コーディング以外の用途にも使えますが、コーディングでも威力を発揮します。長所
- PC の CLI から使えるので、さまざまなエディタから利用できる
- MCP サーバーと連携でき、多くの情報量を元にタスクを実行できる
- インタラクティブに修正を重ねても、任意のタイミングで git commit ができ、コードをキレイな状態に保ちやすい
-
.gemini/settings.json
を定義することで、挙動を柔軟にカスタマイズできる
比較
2025年6月末時点では、多少の濃淡はあれど、以下のような印象を受けました。
Firebase Studio | Jules | Gemini CLI | |
---|---|---|---|
😄 | プロトタイプ開発 見た目の確認 AI(Genkit)連携 |
GitHub との統合 ロジック修正などの大きめな非同期タスク |
MCP 連携 カスタマイズ インタラクティブな修正 |
😢 | 既存の大規模なプロジェクト | インタラクティブな細かな修正 git commit しない確認 |
非開発者の利用 |
- Firebase Studio は、プロトタイプ開発向き
- Jules は、ロジック実装やリファクタリングなど、明確なタスク向き
- Gemini CLI は、インタラクティブに細かな修正を重ねていきたい場合や、MCP サーバーと連携して多くの情報で修正を行うタスク向き
ツールによっての向き不向きが見えてきたので、この機に共有させてもらいました。
これらの特性を把握した上で、よりユースケースに沿ったツールを適用するヒントになれば幸いです。
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