Gemma 4が5種類もあって混乱したので整理してみた!
2026年6月4日にGemma 4 12Bがリリースされたため追記
はじめに
最近はローカルLLMやオープンウェイトなLLMのセルフホストに興味を持っています!
ローカルLLMが簡単に試せるLM StudioでオープンウェイトなLLMを試していたところ、Gemma 4 が個人的に速度と性能面で良かったため、セルフホストする場合は有力候補として考えています。
因みに、Qwen 3.6を試してみましたが、ちょくちょく中国語が出力されるため日本語出力強制にコンテキストを割きたくないなと個人的には感じました🤔
Gemma 4とは?
Gemma 4とは、Google が 2026年4月にリリースしたオープンウェイトなLLMです!
オープンウェイトなLLMとはモデルアーキテクチャとモデルの重みが公開されており、ローカルやセルフホストして利用できるLLMです。(商用利用はライセンス次第ですね)
ただ、Gemma 4といっても以下の5種類のモデルがあります。
- Gemma 4 31B
- Gemma 4 26B A4B
- Gemma 4 E4B
- Gemma 4 E2B
- Gemma 4 12B
名前似ているので、ややこしかったので理解を深めるために調べました!
Gemma 4 31B
パラメーター数
31Bで、モデル名の末尾の31Bがパラメーター数のことですね
アーキテクチャ
Dense
→最もスタンダードなTransformer構造で、全パラメータを毎トークン使います。
ユースケース
1トークン生成の度に31Bを使うためかなりのマシンスペックが要求され、1台のマシンで処理できるリクエスト数も限られます。
1パラメーターが8bit(=1byte)で表現される場合は、重みのロードだけでも31GBのメモリ(VRAM or RAM)が要求されます。
したがって、セルフホストする場合はリクエスト数が少ないがLLMのアウトプット品質が求められるような状況で使われそうです。
Gemma 4 26B A4B(Active 4B)
パラメーター数
26Bで、実行時は約4B(正確には3.8B)になります。
A4BはActive 4Bの略なので、Gemma 4 26B A4Bは 26Bの重みを持つが、実行時は約4Bだけ使われるモデルと覚えるといいですね!
アーキテクチャ
MoE(Mixture of Experts)
→複数のサブネット(エキスパート)を用意して、トークンごとに数個だけ使う仕組みで、最近の大型モデルでよく採用されます。Gemma 4 26B A4Bだと全部で128のエキスパートが存在するが、毎トークン8個のエキスパートのみアクティブになります。
ユースケース
重み自体は全部で26B存在するため、必要なメモリは重みのロードだけで26GB要求されます。(1パラメーターが8bit(=1byte)で表現される場合)
しかし、実行自体は1トークン生成する度に4Bのパラメーター数しか使われないため、26Bの品質をある程度保ちつつ4Bモデル並の速度で推論ができます。
したがって、セルフホストする場合は1台のマシンでもある程度のリクエストを捌けるため、LLMベンダーのAPIと同じような使い方として活用できるのではないでしょうか??
ただし、常時起動する場合はLLMベンダーのAPIを使う方が安く済むケースが多そうなので、セルフホストする場合は常時一定リクエストがあるユースケースがよさそうですね。
Gemma 4 E4B(Effective 4B)
パラメーター数
モデル名に記載がないのですが8Bで、実行時は4Bです。(参考:https://huggingface.co/google/gemma-4-E4B)
E4BのEはEffectiveで、実行時は実質4Bしか使わないというニュアンスです。
E4Bは、モデルのパラメーター数である8Bは使うが、後述する'PLE'アーキテクチャの仕組みにより実行時は実質4Bしか使われないようです。
一方26B A4Bは、モデル自体は26Bあるけど実行時に使われるのは4Bだけ。
これはややこしいですね…
アーキテクチャ
PLE(Per-Layer Embeddings)
→Gemmaシリーズで採用されている省メモリ技術で、エッジデバイスで動くように設計されたアーキテクチャです。雑に言うと、各レイヤーに専用のエンベディングテーブルを持たせ、そこから必要な値を参照(lookup)するだけにすることで、計算負荷の中心を本体の4B相当に抑える仕組みです。
ユースケース
モデル自体は8Bで非常に軽量なモデルであるため、スマホでも動きます。試しに、筆者のiPhone 17 Proでも高速に動きました。
個人的には、LLMを単一責任のように指示を詰め込みすぎず、適切な粒度で分割してファインチューニングで調整すれば、セルフホストして本番環境でも使えるのではないかと考えています。
Gemma 4 26B A4Bが最も注力されているような雰囲気がありますが、Gemma 4 E4Bはファインチューニングすればマシンスペックもある程度でよく、高速に動くため超実用的では?期待しています!
Gemma 4 E2B(Effective 2B)
パラメーター数
モデル名に記載がないのですが約5Bで、実行時は2Bです。(参考:https://huggingface.co/google/gemma-4-E2B)
アーキテクチャ
PLE(Per-Layer Embeddings)
ユースケース
モデル自体は5Bで非常に軽量なモデルでラズパイとかでも動くので、本当にエッジで動かす用途に特化していますね!
ネットワークの制約がある環境やタスクがシンプルで性能よりレイテンシーが最優先されるユースケースで採用されるのではないでしょうか。
Gemma 4 12B(2026/06/04追記)
パラメーター数
12B
アーキテクチャ
Dense + Encoder-free
→Dense構造のため最もスタンダードなTransformer構造で、全パラメータを毎トークン使います。ただし、Gemma 4 31Bや他のモデルとの最大の違いはマルチモーダル用の別エンコーダを持たない点です。従来モデルは画像/音声を専用エンコーダで変換してからLLMに渡しますが、Gemma 4 12Bでは従来の重いエンコーダーを通さず、軽量な線形射影だけでLLMの入力空間に変換します。たとえば音声は16kHzの生波形を40msフレーム(640値)に区切って線形射影するだけです。これによりマルチモーダル処理のレイテンシとメモリを削減しています。(参考: https://developers.googleblog.com/gemma-4-12b-the-developer-guide/)
ユースケース
12BなのでE4Bと26B A4Bの中間を埋めるミドルサイズで、12〜16GBのVRAMに載るのが利点です。トークン生成速度や純粋なテキスト品質では active 4Bの26B A4Bに分がありますが、26B A4Bが音声入力に非対応なのに対し、12Bはこのサイズで画像・音声をネイティブ入力できます。encoder-freeでマルチモーダルのレイテンシも低いため、16GB級のハード1台でローカルな音声・画像エージェントを動かす用途に向きます。
Gemma 4 xxB xxx itについて
各モデルの後にitのサフィックスが付いたオープンウェイトなモデル名もあります。
itはInstruction-Tunedの略です。
itのサフィックスがついてないモデルは事前学習のみです。
一方ついているモデルは、チューニング済みのためそのまま実用できるようなモデルです。
ファインチューニングしない場合は、itのサフィックスがついたモデルを使えばいいですね!
まとめ
Gemma 4について5つのモデルを紹介し、各モデル名はモデル自体のパラメーター数や実行に使われるパラメーター数、アーキテクチャを意味していることを紹介しました。
また、itというのはInstruction Tuningが行われたオープンウェイトなモデルで、実務利用にはitサフィックスが付いたモデルを使えばよいということを紹介しました。
個人的な感想ですが、Gemma 4 26B A4Bは26B相当のモデルの性能4Bで実行されるため注目されるのは理解しましたが、Gemma 4 E4Bをファインチューニングしてタスク特化型にしたときの性能が良ければコスパ最強のモデルになりそうだと期待しています!
今後ファインチューニングも調整していきたいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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