「SREの知識地図」 を読んだ感想
はじめに
この記事はNE Advent Calendar 2025の15日目の記事です。
今年の9月に発売された「SREの知識地図——基礎知識から現場での実践まで」を読み終えたので、そのおすすめポイントなどを書いていこうと思います。
一個人の感想なので、読み手の知識や経験によっては違う感想を抱く可能性があることをご承知おきください。
読む前
- SREについて単語と活動をなんとなく分かっているつもりだが、体系的に学んだことはないため、説明できるレベルではない
- 正直DevOpsと区別がついていない
くらいの人間の感想文です。
読むきっかけ
ソフトウェア開発に生成AIが使われるのが当たり前になり、設計の知識やコーディング力などが手軽になった今、運用など開発のその前後にも強く関わるであろうSREという活動(職種・役割)は、これからもまだしばらく必要になるだろうと考えています。
ちょうど入門用の本が発売されたこともあり、本書を手に取るきっかけとなりました。
おすすめポイント
- 訳書ではなく著者が全員日本人なので、表現や例えが全て納得しやすい
- トピックを読んでいる最中に、より詳しい説明への参考リンクがQRコードで貼られているので、一番いいタイミングで脱線しやすい
- 置いていかれることがないというのが入門書としてはとても嬉しいポイント
- 全部で257ページ、9章立てで各章25ページ前後なので区切りやすい
- とはいえ分量が少ないわけではなく、完全に理解できるレベルには解説はしっかりしている(と感じた)
- まえがきにある通り2〜7章はどこから読み始めても良いとのことなので、つまみ食いしやすい
- チームで輪読会をしたりするのにも向いていると感じた
- 知識を入れるための辞書的な解説だけでなく、現場での実践でどうするかも解説されている
どういう人にオススメか
- ソフトウェア開発に携わる全てのエンジニア
- 本書内でSREに必要なスキルに「ソフトウェアエンジニアリング」「インフラストラクチャと運用」「コミュニケーション」と出てくるので、どれも行わずに過ごしている人は居ないと思っている
- そして逆に、誰だってどれか一つのスキルを満たしているという敷居の低さがあると思えた
- 本書内でSREに必要なスキルに「ソフトウェアエンジニアリング」「インフラストラクチャと運用」「コミュニケーション」と出てくるので、どれも行わずに過ごしている人は居ないと思っている
- 非エンジニアを含むプロダクト開発の意思決定を行う人
- 1章、2章、5章、8章については非エンジニアでも知っていると良い
- 特に1章はSREの必要性などを語っている部分であり、”バルクインサート”、”IaC”などのエンジニアなら聞き馴染みのある単語にも注釈がきちんと付いている
”SaaS”のような単語には補足がないため、ビジネスでソフトウェア開発[1]に関わっている必要はありそうで、一定のリテラシーは必要そうだと思います。
例えば、入社したての新卒が読めるかというと人を選ぶが、逆にいうと難しく感じるのは(カタカナにアレルギーがない限りは)その程度。
感想
3時間ほどで読み終えたのでまったく重くない書籍でした。
どんな内容が書いてあるかは、本書の目次をWebで確認できるので割愛します。知らない言葉があれば買ってみて損はないとは思いますが、より詳しい解説は別の参考リンクへ誘導されることもあります。情報源としての書籍なのでそこは仕方ありません。
個人的には、
- SLOは知っていたが、エラーバジェットがそんなに活用できる重要な指標だと思っていなかった
- というかそっち側に視点を向けたことがなかった
- モニタリングとオブザーバビリティの違いは、この本を読んで一番しっくりきた
- SREとDevOpsの違いもわかりました
- 業務で行なっている「パフォーマンス定点観測会」が出てきて、日常の業務と紐づいたため、向き合い方が変わりそうだなと思った
- 2章のSLO、5章のオンコール、8章の組織構造についてはかなり多くの人を巻き込む必要があり、説明材料としてこの本をまた読み返す機会がありそう
などなど、たくさんの収穫がありました。
参考リンクへ誘導されていることもあり、今読まないと古くなるとリンク先が消えてしまう心配もあるなと思いました。
最後に
SREについて最初の一歩を知ってみたい方はぜひ手に取ってみると良いと思います。
-
本書ではIoTのSREについても触れられています ↩︎
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