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Web3 関連概念まとめ その4 -ICO、IEO、STO-

2022/09/25に公開約3,000字

最近 Web3 に興味があるので、自身の勉強も兼ねて Web3 関連概念の解説記事を書きたいと思います。
Web3 に興味はあるけどまだ手を出せていないという人にとって 0 -> 1 の足がかりになるような、これさえ読めば Web3 を何となく理解できるような、そんな記事を目指しています。

第 4 弾は ICO、IEO、STO についてです。
他の記事についてもぜひご覧ください!

ICO

ICO (Initial Coin Offering) は、株式の公開を意味する IPO (Initial Public Offering) になぞらえた言葉で、出資の見返りとして暗号通貨やトークンを配布する資金調達手法のことです。
ここでいうトークンとは、あるエコシステムの中で特定の権利やインセンティブを与える機能が付いた暗号通貨と認識してください。例えば、あるアーティストの LIVE の特典映像を見られる権利や、あるゲームのアイテムを入手できる権利などです。

ICO は投資家から出資を募るという点では IPO と同じですが、独自のトークンを発行し、それを配布しているという点で異なります。
ICO を行う際は、事前にその暗号通貨でどんなことをやろうとしているのかを記述したホワイトペーパーを公開し、それに賛同する投資家からの出資を募り、集まったお金を元手にホワイトペーパーの内容を実行していきます。

IPO と比較した ICO の最大のメリットは、企業の経営権を売り渡さずに済むことです。ICO で発行されるトークンは株式ではないため、経営権を持たず配当金の支払いも必要ありません。
また IPO が (事業計画の審査や監査など) 準備に 3 年程かかるハードルの高い資金調達手法であるのに対し、ICO には事前審査などがなく、小さな企業でも実行しやすいというメリットを持ちます。

こうしたメリットもあり、2017 年頃には ICO ブームと言われるほど流行しましたが、そのほとんどは資金調達だけ行いホワイトペーパーの内容はいっさい実行しない詐欺行為でした。資金調達後に音沙汰がなくなり、開発状況もプロジェクトの進捗状況も一切不明というパターンです。
当時は、投資に対して株式ではなくトークンを発行するという新しい仕組みに法律が追いついておらず、そうした行為を規制することができていなかったのです。

日本では歌手の GACKT が広告塔に立った SPINDLE (スピンドル) の事件が有名ですが、こうした詐欺行為が多発した結果、今では ICO を行う人はほとんどいなくなりました。
しかし最近また IEO や STO という形に変えて、暗号通貨に関連した資金調達が盛り上がってきています。続けてこれらの資金調達手法について説明していきます。

IEO

IEO (Initial Exchange Offering) は ICO と同じく、出資の見返りとして暗号通貨やトークンを配布する資金調達手法ですが、暗号通貨取引所が投資家と企業の間に立ちトークンの販売・暗号通貨の発行などをサポートする点が特徴です。

ICO の場合は立派なホワイトペーパーさえ作ってしまえば資金を調達できてしまい、その後本当にホワイトペーパーの内容を実行すべく努力してくれるかは、いっさい保証されていませんでした。IEO はこの点を克服すべく、暗号通貨取引所が事前にプロジェクトを審査し、トークンの販売から暗号通貨の公開までをサポートしているというわけです。

IEO によって、見かけ倒しのホワイトペーパーを元に資金調達を行い逃げ去るような詐欺行為は抑止されると期待できますが、結局のところ投資に見合うリターンがあるかは暗号通貨の価値が上がるかどうかにかかっているため、ハイリスクな投資である点には変わりがないという点は注意が必要です。

STO

STO (Security Token Offerings) も ICO と同様に、出資の見返りとしてトークンを配布する資金調達手法ですが、セキュリティトークンを配布するという点が特徴です。
セキュリティとは証券 (株券・債券など) のことであり、セキュリティトークンとは実際の資産に裏付けられた金融商品の所有権を意味します。
IPO において所有権情報はドキュメントに記載され、その証明としてデジタル証明書が発行されていたのに対し、STO において所有権情報はブロックチェーンに記録され、その証明としてセキュリティトークンが発行されていると考えると、理解しやすいと思います。

STO はいわば、IPO と ICO のハイブリットのようなものです。
セキュリティトークンは証券であるため、企業がそれを発行するためには IPO と同じような手続きを行う必要があります。そのため投資家からすると ICO や IEO と比較して投資リスクが小さいというメリットがあります。また企業からしても、IPO よりはやや手続きのハードルが低く実行しやすいというメリットがあります。

最近よく見る STO の事例としては、金融商品の所有権を細かく分割し少額投資を募るものです。
こうした新しい投資の形を可能にし、また ICO や IEO よりは比較的リスクが低いと考えられる STO ですが、まだまだ新しい概念であり、取引や規制に関する標準化もこれからという感じなので、投資は十分慎重に行うのがよいと思います。

まとめ

以上、ICO、IEO、STO についてまとめてみました。
その他の概念についても順にまとめていく予定ですので、ぜひフォローお願いします!


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