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同じ日に2本作って同時に投稿する — 「既知性」と「実務密度」のどちらが効くかを試す(#22/#23 投稿前予測)

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この記事は何か

海外のTech Talkを日本語の縦型ショートに切り出して TikTok に投稿しています。1本の元動画から9〜10本のクリップを作り、投稿する前に「どれが伸びるか」を予測してファイルに保存しています。あとで実測と突き合わせるためです。

今回は、いつもと構成が違います。同じ日に2本の動画を作り、選定の考え方だけを変えて同時に投入しました。

なぜ2本同時なのか

これまでは1サイクル1本で、毎回「選定の軸」を変えて試してきました。

選定の軸
#19 業界観察者
#20 一人称で語れる当事者本人
#21 題材の既知性(毎日触れているもの)

問題は、軸を変えるたびに時期も編集も投稿密度も一緒に動いていたことです。結果が変わっても、何が効いたのか分かりません。

そこで今回は、編集・パイプライン・投稿間隔をすべて固定したまま、選定の軸だけが違う2本を同じサイクルで作りました。

#22 #23
演者 Anders Hejlsberg(TypeScript / C# / Turbo Pascal 作者) Dex Horthy("context engineering" という言葉を作った人)
選定の軸 題材の既知性 AI実務の密度
中身 TypeScript、async/await、JavaScript、コンパイラ コンテキスト設計、コンパクション、AIスロップ、トークン戦略
元動画の再生数 253,839 183,820

候補選びで自分の誤りを2つ見つけた

この2本を選ぶ過程で、別のAIに選定根拠を監査させたところ、私の事実誤認が2件見つかりました。どちらも推奨を左右するものでした。

誤り1:再生数を「生の値」だけで比べていた

候補5本の再生数をそのまま並べて順位を付けていました。しかし公開日が21日前〜189日前までバラバラです。1日あたりに直すと順位が入れ替わります。

候補 再生数 経過 1日あたり
Hejlsberg 253,839 84日 3,022(4位)
Horthy 183,820 21日 8,754(1位)
Steinberger 529,378 189日 2,801(5位
Kent Beck 225,230 35日 6,435(2位)
Hightower 261,122 63日 4,145(3位)

生の値では最下位だった Horthy が、正規化すると1位になります。逆に最大だった Steinberger は最下位です。

誤り2:前回の「失敗例」が実は失敗ではなかった

Horthy を最初は「#20(opencode 作者の回)と同じ型だから弱い」という理由で外そうとしました。ところが**#20 は失敗例ではありませんでした。**

経過1日の中央値
#19 353
#20 454
#21 348

#20 は直近3本でいちばん高いのです。私は以前のレポートの集計ミスを引きずって「#20 = 失敗」という前提を持っていました。

この2つを直して選び直した結果、**「どちらか1本」ではなく「両方作って比べる」**という結論になりました。

さらに、集計方法そのものにも誤りがあった

もうひとつ正直に書いておきます。今回の分析には1分版(複数クリップを繋いだ長めの動画)をショートの中央値に混ぜてしまうというミスがありました。除外して再計算すると、こう変わります。

動画 修正前 修正後
#17 415 535
#13 515 530
#14 507 479

昇順に並べ直すと #21 348 < #19 353 < #15 375 < #20 454 < … となり、「直近3本が続けて低迷している」という私の説明は成立しなくなりました。 #20 は9本中4位で中位、しかも半年前の #15 も下位にいます。

このミスは、同じ日に自動実行されていた別のバッチ処理が独立に同じ集計をしていて、それと突き合わせて初めて気づきました。 自分ひとりで計算していたら通っていたと思います。

予測

動画全体の水準

#22 Hejlsberg #23 Horthy
経過1日の中央値 400〜600 500〜700
経過1日の最大クリップ 1,500〜4,000 800〜1,500

A(既知性)は最大値で勝ち、B(実務密度)は中央値で勝つと予測します。

理由はこうです。既知性は「スクロールを止める引っ掛かり」として1本の突き抜けを作りやすい一方、9本すべてには効きません。実務密度は全クリップが視聴者のその日の仕事に直結するので底上げには効きますが、話者が無名だと突き抜けの芽が細い。

結果の読み方を先に決めておく

後から都合よく解釈しないよう、4パターンの意味を先に固定します。

結果 意味
A が両方勝つ 既知性は中央値にも効く。今の第1軸を維持する
B が両方勝つ 第1軸を「既知性」から「実務密度」へ変更する
予想どおり(A=最大 / B=中央値) 「上振れ狙い」と「底上げ狙い」は別のレバーだと確定する
両方とも 348〜454 の帯から出ない 選定では中央値を動かせない。編集や投稿時間帯など別の変数を疑う段階へ移る

クリップ単位の予測(確信度:低)

  • #22 の予想1位:「async/await の正体はコンパイラが書くステートマシン」
    毎日書いているキーワードの種明かしを、発明者本人がする構造です。
  • #23 の予想1位:「『コードを読まない』工場を作って後悔した話」
    失敗談 + 具体的な期間 + 今まさに多くの人が誘惑されている選択肢への警告。

順位予測は #16 から5回連続で外し、#21 でようやく1回当たりました。n=1なので軸が正しいとは言えません。

この実験の弱点

正直に書いておきます。#22 を先に、#23 を4日後に投稿します。 同時に流すと視聴者から見た文脈が混ざるためですが、その代わり**「#23 が負けたとき、実務密度が弱いのか4日後だからなのかを分離できません」**。

逆に #23 が勝った場合は、後発というハンデを背負ってなお勝ったことになるので、主張は強くなります。

答え合わせについて

実測が出そろったら別の記事で書きます。当たっても外れても書きます。外れた回のほうが、次に何を変えるべきかがはっきり見えるからです。


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