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ノーコードで作る情報収集パイプライン〜NotebookLMに知識を自動で貯める〜

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はじめに

「特定分野のニュースを追いかけたいけど、毎日チェックするのは面倒...」

こんな悩み、ありませんか?

私も同じ悩みを抱えていました。業界の動向を把握しておきたいけど、毎朝ニュースサイトを巡回する時間はない。RSSリーダーを設定しても、結局見なくなる。

そこで作ったのが、「勝手に情報が集まって、あとで聞けば答えてくれる仕組み」です。

完全ノーコードで、既存のツールを組み合わせるだけで構築できたので、その方法を共有します。

作ったものの全体像

Google Alerts → Gmail → Zapier → Slack(チームに通知)

                                 Zapier → Google Docs → NotebookLM(知識として蓄積)

ポイントは2つの流れがあること:

  1. リアルタイム通知: 新しいニュースがSlackに届く → すぐ気づける
  2. 知識の蓄積: 同じ内容がGoogle Docsに追記される → NotebookLMが学習

これにより「Slackで気づいて、詳しく知りたければNotebookLMに聞く」という体験が実現します。

Step 1: Google Alertsでニュースを自動収集

まずは情報の入り口から。

Google Alertsとは

指定したキーワードに関するニュースを、Googleが自動でメール通知してくれるサービスです。

https://www.google.com/alerts

設定のコツ

  1. OR検索を活用する

    • "キーワードA" OR "キーワードB" で複数条件をまとめられる
    • アラート数を減らせるのでZapierの無料枠に優しい
  2. ダブルクォートで完全一致

    • "具体的なフレーズ" で意図しないノイズを減らす
  3. 配信頻度は「その都度」がおすすめ

    • リアルタイム性が欲しいなら「その都度」
    • まとめて見たいなら「1日1回」

設定例:

"〇〇業界" "新規参入" OR "撤退" OR "M&A"

Step 2: ZapierでGmail → Slack連携

Google Alertsのメールが届いたら、自動でSlackに転送します。

Zapierとは

様々なWebサービスを連携させるノーコードツール。無料プランでは月100タスクまで利用可能です。

https://zapier.com

設定手順

  1. Trigger(トリガー)の設定

    • App: Gmail
    • Event: New Email Matching Search
    • Search: from:googlealerts-noreply@google.com
  2. Action(アクション)の設定

    • App: Slack
    • Event: Send Channel Message
    • Channel: 通知先のチャンネルを選択
    • Message Text:
      📰 新着ニュース
      {{subject}}
      {{body_plain}}
      

これでGoogle Alertsが検知したニュースが、自動でSlackに流れてきます。

Step 3: Slack → Google Docsで知識を蓄積

ここがこの仕組みのキモです。

Slackに届いた情報を、Google Docsにも追記していきます。これがNotebookLMの「餌」になります。

設定手順

  1. 事前準備

    • Google Docsで空のドキュメントを作成
    • タイトル例:「〇〇ニュースログ」
  2. Zapierで新しいZapを作成

    • Trigger: Slack → New Message Posted to Channel
    • Action: Google Docs → Append Text to Document
  3. 追記フォーマット

    ---
    日時: {{date}}
    {{message_text}}
    ---
    

日付を入れておくと、あとで「最近1ヶ月で何があった?」のような質問ができて便利です。

Step 4: NotebookLMを「チームの脳」にする

いよいよ本命のNotebookLMです。

https://notebooklm.google.com

NotebookLMとは

Googleが提供するAIノートツール。アップロードしたドキュメントを元に、質問に答えてくれます。

普通のChatGPTやClaudeとの違いは「ソースを限定できる」こと。 ハルシネーション(嘘)のリスクが低く、「このドキュメントに書いてあることだけ」を元に回答してくれます。

設定手順

  1. NotebookLMで新しいノートブックを作成
  2. ソースとして先ほどのGoogle Docsを追加
  3. 以上!

Google Docsは自動で同期されるので、Zapierが追記するたびにNotebookLMの知識も増えていきます。

使い方の例

こんな質問ができます:

  • 「最近、〇〇に関するニュースはあった?」
  • 「△△について、これまでの動きをまとめて」
  • 「□□と××の関係性を教えて」

蓄積されるほど回答の質が上がっていくので、育てている感覚があって楽しいです。

運用してみてのTips

Zapier無料枠でどこまでいける?

月100タスクなので、1日約3件まで。

Google Alertsのキーワードを絞り込めば、意外となんとかなります。足りなければ有料プラン(月$19.99〜)も検討を。

ノイズが多いときは

  • Google Alertsのキーワードを見直す(より具体的に)
  • Zapierのフィルター機能で特定ワードを除外
  • 諦めてノイズも含めてNotebookLMに食わせる(意外とちゃんと理解してくれる)

チームで使うなら

  • Slackチャンネルを共有して、みんなで同じ情報を見る
  • NotebookLMのノートブックを共有設定にする
  • 「今日のニュースまとめ」をNotebookLMに聞いて朝会で共有、とかも良さそう

まとめ

今回作った仕組みをまとめると:

ツール 役割
Google Alerts ニュースを検知
Zapier サービス間の連携
Slack リアルタイム通知
Google Docs 知識の蓄積場所
NotebookLM 蓄積した知識への質問窓口

既にGoogle WorkspaceやSlackを導入している環境であれば、追加費用なし・コードを1行も書かずに「情報を集める」から「情報が集まる」仕組みが作れました。

NotebookLMに知識が貯まっていく様子を見ていると、本当に「チームの脳」を育てている感覚があります。

ぜひ自分の追いかけたい分野で試してみてください。

株式会社スプリックス IT戦略部・SPRIX Enginieering Lab

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