メンバー育成で特に心掛けている3つのこと
はじめに
はじめまして。タップルでiOSエンジニアをしているそっしーといいます。
この記事では、自分が3年間の育成経験を経て学んだことや、効果があったことを書き残しています。
1.意思決定機会を奪わない
意思決定機会を持つことは非常に大切です。
「トイレ行って良いですか?」「水を飲んでも良いですか?」
極端な話、このレベルで質問していると仕事が進むはずがありません。
"職能の範囲内"で各々が意思決定をできる状態になることが、
組織を円滑に動かす上で大切だと実感しています。
"提案"のレベルを上げる
こにふぁーさんがこの記事で仰っている「"提案"のレベル」が具体的でわかりやすいです。
レベル0: 「どうすればいいですか」
レベル1: 「どれにしましょうか」
レベル2: 「自分はこれがいいと思います」
レベル3: 「これでいいですか」
「どうすればいいですか」は、第三者に意思決定を委ねている状態です。
第三者の状態によっては返信に数時間かかることもあるでしょうし、早くても数分かかります。
基本的にコミュニケーションの往復には時間がかかるため、それがチーム全体で積み重なると大幅に生産性が下がってしまいます。
職務の範囲内で意思決定ができるよう促すことは、組織レベルで大切なことと言えます。
各レベルごとに自分の育成経験を踏まえてアクションを書き出してみます。
レベル0 「どうすればいいですか」~ レベル1 「どれにしましょうか」
指摘してくれるということは気づいているということだし、それを伝えてくれること自体も素晴らしいことなのだけれど、そこからどうしていくかを決めるのが大変な部分 (こにふぁーさんの記事より)
"正解がわからなくても良い"から、5~15分調べて(考えて)出てくる選択肢をいくつか挙げてもらう。
トレーナーは、出された選択肢に対して補足説明をし、正解がなければ理由と一緒に伝える。
調べる(考える)時間が長すぎると学習コストが高くなりすぎるので、注意。
フィードバックをするタイミングで、調べる(考える)流れをペアプロ形式で見せても良いかもしれない。
レベル2: 「自分はこれがいいと思います」
自分の選択に根拠を持てるなら、あとは意思決定機会や発言の機会を与える(背中を押す)ことで
自信をつけてもらい、自走できる状態まで駆け上がる。
100点を目指してフィードバックすると両者にとってストレスが大きくなるため、80点くらいで良い気がしている。
レベル3: 「これでいいですか」
ある程度のしっかりした根拠や自信がある状態なので、本人が学びを求めているのであれば
自分が知る限りの範囲で補足やフィードバックをする。
求めていない場合はお節介にしかならないことが多いので、GOサインで終わる。
仕事の裁量は本人の職能+10~20%くらいの範囲で
意思決定機会を奪わない(与える)ことは、裁量を持ってもらうことを意味します。
本人の成長を促しつつ、施策に影響が出ないよう以下の二点を心掛けました。
- 3割当て(早い段階で相談、エスカレをすることの造語)
- 手戻りを減らす、技術理解が深まる効果
- 施策に影響が出ない範囲で自分が巻き取れるギリギリまで本人に進めてもらう
2.ストレスチェック
ストレスチェックも非常に大切です。
本人の心のキャパ次第では、「いつもなら気にしないようなちょっとしたフィードバック」でさえ毒になるからです。
自分の場合は、週一でパツりbotに聞いてもらうようにしていました。

ここで50%を超えてくるようであれば、
- これ以上タスクが振られないように立ち回り
- 参加自由のイベントに不参加でもそっとしておく
- 詰まっていることがないか確認
など、なるべく本人のキャパがこれ以上一杯にならないようにします。
3.文章構造
1.意思決定機会を奪わないでも、コミュニケーションコストについて触れました。
コミュニケーションコストを減らすためには、意思決定の範囲を広げることもそうですが
「まとまった文章構造」でコミュニケーションを取ることのほうが手っ取り早いかと思います。
(こんなこと書いてて、この記事の構造が悪かったらとても恥ずかしい)
文章構造といっても、「絶対これ!」というものではなく、
以下三点を気をつけてもらうようにしていました。
- 余計な言葉が入っていないか
- 1つの文章に逆説の接続詞がいくつも入っていないか
- 目的のわからない文章になっていないか
〜
- 余計な言葉が入っていないか
余計な言葉が入っているということは、それだけ文字数が多いということです。
文字数が多いということは、脳が処理する情報が多いということです。
シンプルに、文字数が少なく伝わるならそのほうが良いです。
- 1つの文章に(逆説の)接続詞がいくつも入っていないか
接続詞がたくさん含まれた文章を読むのは、大きなコストがかかります。
なぜなら接続詞は、それによって文章の結論や意味合いが変わってくるために
最後までしっかり読まなければならないためです。
接続詞の前後で意味が変わる可能性がある、変わる、ということは、
コンテキストスイッチが必要になり、それが脳に大きなコストを与えてしまいます。
例「システムのアップデートは完了しましたが、テストはまだ実施していませんので、問題が発生する可能性がありますが、それに対応するための準備は整っています。」 created by ChatGPT
システムのアップデートは完了しましたが
完了した?それで?
テストはまだ実施していませんので
実施してない?
問題が発生する可能性がありますが
どうする?
それに対応するための準備は整っています。
整ってるんかーい!
ドライブ中の分かれ道で、「右に行くと見せかけて左に行くと見せかけて右に行くと見せかけて真っ直ぐ」みたいなことをされてる感じです。
いくつかの逆説の接続詞を順接の接続詞に置き換えてみます。
例「システムのアップデートは完了しましたが、テストが未実施のため、問題が発生する可能性があります。しかし、その対応準備は整っています。」created by ChatGPT
逆説の接続詞が1つ減っただけで、先ほどよりもすっと頭に入ってきます。ドライブで真っ直ぐな道を進んでいるようです。
- 目的のわからない文章になっていないか
何がしたいかわからないと、「〇〇ということですか?」と聞き返す必要があります。
相手が求めている情報は、なるべく最初の文章に含められると良いです。
× 例「エラー「〇〇」が出ています」
現状は分かりますが、「何をしたくてそうなってしまったのか」「自分で解決を試みたのか」が分かりません。次のように補足してみます。
◯ 例「〇〇のような実装をしたいのですが、△△をするとエラー「〇〇」が出てしまいます。××は試したのですが、うまくいきません。」
「〇〇のような実装をしたい」
"期待すること" が書かれていて何の話かがすぐに分かります。
「△△をするとエラー「〇〇」が出てしまいます。」
現状や経緯が書かれていて、実装イメージが膨らみます。
「××は試したのですが、うまくいきません。」
これはおまじないです。
私は自分で努力をしました!とアピールし、反感を買わないようにします。
1日の業務の中で、コミュニケーション量は大きい割合を占めるはずです。
特に、職務・職能が大きくなると巻き込むメンバーが増えるので、更に大きな割合になります。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
トレーニーのストレスチェックは、いつも通りフィードバックをしたつもりだったが予想以上に凹んでしまった自分の経験から始めたものです。
褒めの量を増やしたり、キャパを埋めている原因になるものを取り除いたり、そっとしておいたり、、
少なくとも知らないよりは良い言動が取れるようになるかと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
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