🫶

OrvalというOSSでスポンサー募集を開始しました

に公開

はじめに

私がmaintainerを務めているOrvalで、スポンサーの募集を開始しました。本記事ではその経緯と詳細についてお知らせします。

Orvalについて

Orvalは、OpenAPI/Swaggerファイルから、以下のコードや定義を自動生成するためのツールです。
詳細は公式ドキュメントをご覧ください。

  • TypeScriptの型定義
  • HTTPクライアントコード
    • Tanstack Query
      • React Query
      • Vue Query
      • Svelte Query
    • swr
    • Angular
    • Hono
    • native fetch
  • Zodスキーマ
  • mswでのモック定義
  • mcp

Orvalの成長と現在の規模

Orvalは以下の通り徐々に成長を続けています。

  • GitHub Stars: 5,000以上
  • Downloads: 月間240万DL
  • Forks: 510以上
  • Dependents: 2,700以上のリポジトリ
  • Contributors: 272名以上

また、ESM対応や破壊的変更を含むv8のメジャーリリースも控えており現在も進化し続けています。

https://github.com/orval-labs/orval/milestone/36

OSSの規模拡大に伴うコミュニティの変化と課題意識

規模拡大に伴いMaintainersCore Contributorsの活動はコードを書くこと以外にも広がっています。

  • DiscordGithub IssueGitHub Discussionsでの質問対応やトリアージ
  • Pull Requestのレビュー
  • ドキュメントの維持・改善
  • 依存ライブラリのアップデートとセキュリティ対応
  • リリース作業

これらの活動はOSSの健全性を保つ上で不可欠ですが、GitHubのコミット履歴としては残らない活動も多いため、直接的なコード貢献と比較すると目立ちにくく、個人のGitHub Sponsorsでは支援が集まりにくい傾向があると感じています。
ソースコードへの貢献だけにスポンサーシップが偏るのはチームの貢献度に対して公平ではないという課題意識がありました。

持続可能性と新しい開発コスト

OSSの影響力の拡大と共に、maintainerが適切に活動を継続するためのインセンティブを考えることは運営における責務だと考えています。

また、現代の開発環境の変化として、AIエージェントの活用が一般的になっています。
これは開発効率を高めますが、相応のコストが発生します。より良いツールを迅速に提供し続けるためにも、以前よりも金銭的なリソースの確保が重要になっています。

運営の透明性とインセンティブ

私はこれまでもコントリビューターへの還元と、個人ではなくチームとして運営することにこだわってきました。
これまでのインセンティブとしてはGitHubOrganizationに所属することと、それにより個人のアクティビティにOrvalの活動が記載されることでしたが、今回のスポンサーシップの導入により金銭的なインセンティブも追加されます。

Open Collectiveでの募集開始

利用拡大、コミュニティーの活性化、メジャーバージョンのリリース目処が立ってきたことなど、いくつかの要因が重なったためこのタイミングでOpen Collectiveでのスポンサー募集を開始します。
プラットフォームは資金使途の透明性が高く、OSS活動全体への支援に特化したOpen Collectiveを利用することに決定しました。

https://opencollective.com/orval

Open Collectiveの解説や諸々の設定は全て私が行ったので、設定や運用で得た知見については別の記事でも共有したいと思います。

スポンサープランについて

Open Collectiveでは以下の2種類の支援方法を用意しました。

  1. Backer (ワンタイム支援)
    • 一度きりの金額で支援いただくプランです。
  2. Sponsor (継続的な支援)
    • 毎月または毎年、継続的に支援いただくプランです。

スポンサー特典

支援いただいた皆様は、個人・企業を問わず、以下の形で貢献をご紹介させていただきます。

資金は開発に関わる費用やコントリビューションによるインセンティブはもちろん、コード以外の重要な貢献を担うコントリビューターへの公平な還元に充てさせていただきます。

なお、スポンサーシップの導入にあたりOrvalの運営方針や開発の独立性は一切変わりません。これまでのコミュニティー運営、機能開発はすべて現状維持です。特定のスポンサーの意向によって開発の方向性が左右されることはありません。

1. 公式サイト(https://orval.dev/)にアイコン(ロゴ)を掲載

実際のページはこちら

2. GitHubリポジトリのREADMEにアイコン(ロゴ)を掲載

実際のページはこちら

おわりに

スポンサー募集に関わる議論はorvalコミュニティー内で進めていますが、私が所属している会社の技術広報チームからも「Orvalで募集が始まったらスポンサーしたい」と言っていただいたことも、私にとって安心して進められる要素となりました。

また、これまでも何度か個人でスポンサーをいただいており、大きなモチベーションに繋がっています。

私自身は今後もmaintainer活動を続けていくので、この変化がOrvalのコミュニティとOSS活動にどのような結果をもたらすのかが楽しみです。

Discussion