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パーティションって何
とても本質的な質問ですね。
「パーティションをどうするか?」とは、ストレージ(HDDやSSD)を
どのように区切って、何に使うかを設計すること
を指します。
🧱 そもそも「パーティション」とは?
ストレージ(ディスク)を、用途ごとに分けて使う“区画”のことです。
📦 1台のディスク
→ 📁 /boot
パーティション
→ 📁 /home
パーティション
→ 📁 /
(ルート)パーティション
→ 🔒 swap
パーティション(仮想メモリ)
のように分けて使うイメージです。
❓ なぜパーティション設計が重要なの?
✅ 1. 安全性
-
/home
を別パーティションにしておけば、OS(/
)が壊れてもユーザーデータは無事。 - システムとユーザーデータを分けて管理できる。
✅ 2. パフォーマンス
-
swap
パーティションを物理的に別ドライブに置くことで、I/Oの競合を避けられる。 -
/var
を分けてログ肥大を防ぐなど、ディスク枯渇を制御。
✅ 3. 管理のしやすさ
-
/var
,/tmp
,/home
などのサイズを明示的に制御可能。 - 特定の用途がディスクを食い尽くすリスクを減らせる。
🧪 例:典型的なLinuxサーバのパーティション設計
マウントポイント | 用途 | サイズ例 | 理由 |
---|---|---|---|
/ |
OS本体 | 20〜30GB | 基本的なシステムのみ |
/home |
ユーザーデータ | 必要に応じて | 個人のファイルを分離 |
/var |
ログ・メール・キャッシュ | 10GB以上 | ログ肥大時の事故防止 |
swap |
仮想メモリ | RAMと同じか半分 | メモリ不足時の保険 |
💡 よくある質問
/
にしてもいいのでは?
Q. 全部 A. 小規模な開発用PCではOKな場合もあるけど、
サーバーや本番環境では、分けないと事故時の影響が大きい。
🛠 実際にやってみるには?
- Ubuntuのインストーラで「パーティションを自分で設定する(手動)」を選ぶと、分け方を指定できます。
- もしくは
fdisk
,parted
,lsblk
,mount
などのコマンドで確認・編集可能。
✨ まとめ
パーティション設計とは、「このディスクをどう使うかの戦略」そのもの。
良い設計は、安全性・効率・運用性すべてに直結します。
もっと踏み込んで、LVM
や RAID
, ZFS
のような仕組みにも興味ありますか?それとも「パーティションを実際に手動で分けてみたい」といったステップの方が今は興味ありますか?
壊れるって何?Linuxって壊れるの?
とても良い疑問です。
まず結論から言うと:
✅ Linuxそのものは簡単には壊れません
ただし、「ストレージの使い方(パーティション設計)を誤る」と、
ある特定の場所がいっぱいになって
👉 「実質的に壊れたような状態」になることはあります。
/var
が埋まると?
🔥 たとえば… /var
には以下のようなものが入っています:
- システムログ(/var/log)
- パッケージキャッシュ(/var/cache)
- メールスプール、PIDファイルなど
💥 ここが埋まるとどうなるか?
- ログが書き込めず → トラブルの記録が残らない
- サービスの起動に失敗(PIDファイルが書けない)
- 最悪、
apt
などのパッケージ操作も不能
→ 「何もできない!壊れた!」という状態に見える。
/
だけにすべてまとめると…
⚠ 全体がひとつのパーティションだと:
-
/home
(ユーザーファイル)が肥大化して -
/
(OSの領域)まで圧迫し -
systemd
やbash
,sshd
さえ動かなくなる
→ OSが起動しない・ログインできない・操作不能になることも。
🔧 例:分けておけば助かるケース
状況 | パーティションあり | パーティションなし |
---|---|---|
/home がいっぱい |
OSは動作OK | OSごと止まる |
/var がいっぱい |
OSは動作OK | ログ記録・パッケージ破損 |
/ がいっぱい |
基本NG(コマンドも動かない) | システム全滅 |
✨ まとめ
- Linux自体は堅牢(壊れにくい)だが…
- ディスクの「一部だけがいっぱいになる」ことで、全体に影響が出る
- だからこそパーティションを分けておくことで事故の波及を防ぐのがプロの技術
「じゃあ、どうやって実際にパーティションを分けるの?」
「満杯になったときに確認・復旧するには?」
など、もっと踏み込みたいテーマがあればどんどん聞いてください!
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