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【実験】Windowsのシステムドライブ(C:)をReFS化して起動させる方法

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はじめに

Windowsユーザーにとって、システムドライブ(Cドライブ)のファイルシステムはNTFSというのが常識です。Microsoftの公式ドキュメントでも、ReFS (Resilient File System) はデータドライブ向けであり、システムドライブとしてはサポートされておらず、インストール時に選択することもできません。
しかし、NTFSでインストールしたWindowsのCドライブを後からReFSに置き換えるという方法で実際に起動できました。
この記事では、その具体的な手順、なぜ可能と思われるのかの考察、そして非常に重要な注意点について解説します。

免責事項

きっかけ:Azure Confidential VM (Azure 機密VM) のReFSブートサポート

この実験のきっかけは、Microsoft Azureの Confidential VM (機密VM) に関する技術スライドでした。
https://techcommunity.microsoft.com/event/windowsserver-events/windows-server-2025-refs-booted-images-for-confidential-vms/4080172
https://www.youtube.com/watch?v=DW44HUa6cXw
その中で、セキュリティと信頼性を高めるために、仮想マシンのOSディスク (Cドライブに相当) にReFSを使用することに言及していました。
そこで実際に試してみました。

なぜReFSはシステムドライブに使えない (とされている) のか?

過去のWindows 11 Insider Previewではインストール中にシステムドライブをReFSでフォーマットできたり、といったようなことができるバージョンがあったこともありました。
しかし、実際にインストールまで行える、あるいはブートまでできるバージョンはごくわずかな期間にリリースされたものだけでした。
現状では、インストール画面ではシステムドライブをReFSでフォーマットする、あるいはReFSでフォーマットボリュームにインストールすることはできません。

実験:CドライブをReFS化する手順

必要なもの

  • Windows 11 24H2 インストールメディア (ISOファイル)
  • 十分な空き容量のある外部ストレージ (システムイメージ保存用)
  • Hyper-V、VirtualBoxなどの仮想マシン

手順概要

  1. WindowsをNTFSで通常インストール
    • まずは普通に、CドライブをNTFSとしてWindowsをインストールします。
  2. システムイメージの取得 (DISM)
    • Windowsインストールメディアで起動します。
    • インストールの最初の画面でShift+F10でコマンドプロンプトを開き、diskpart でドライブレターを確認します (例: Cドライブが D:、イメージ保存先が E: になっているなど)。
    • イメージ作成のための一時ディレクトリを作成します
      mkdir E:\Scratch
      
    • 以下のコマンドでCドライブのイメージを取得します。
      dism /capture-image /imagefile:E:\install.wim /capturedir:D:\ /name:"Windows ReFS" /compress:fast /checkintegrity /verify /scratchdir:E:\Scratch
      
      (ドライブレター D: と E: は環境に合わせて変更してください)
  3. CドライブをReFSでフォーマット
    • 引き続きコマンドプロンプトで、CドライブをReFSとしてフォーマットします。データは完全に消去されます!
      format D: /FS:ReFS /Q /Y
      
      (/Q はクイックフォーマット、/Y は確認プロンプトをスキップ。ドライブレター D: は環境に合わせてください)
  4. システムイメージの展開 (DISM)
    • フォーマットしたCドライブに、先ほど取得したイメージを展開します。
      dism /apply-image /imagefile:E:\install.wim /index:1 /applydir:D:\ /checkintegrity /verify
      
      (ドライブレター D: と E:、イメージファイル名は環境に合わせてください)
  5. 再起動
    • PCを再起動し、ReFS化されたCドライブからWindowsが起動するか確認します。
  6. ブート情報の再構築 ※起動できなかった場合
    • Windowsインストールメディアで起動してコマンドプロンプトを開き、展開したWindowsが起動できるようにブート情報を書き込みます。bcdboot コマンドを実行します。
      bcdboot D:\Windows /f UEFI
      
      (Windowsが展開されたドライブレター D: は環境に合わせてください)

私の環境では、この手順でWindowsが無事に起動しました。

システムドライブのファイルシステムがReFSである

なぜ起動できたのか? (考察)

技術的に不可能とされていたことが、なぜ可能だったのでしょうか?いくつかの可能性が考えられます。

  1. UEFIとWindowsブートマネージャーの進化
    近年のUEFIファームウェアやWindowsのブートマネージャー (bootmgfw.efi) / OSローダー (winload.efi) が、基本的なファイル読み込みに関してはReFSに対応できるようになったのかもしれません。
  2. DISMの柔軟性
    dism /apply-image はファイルシステムの詳細に深く関与せず、ファイルとディレクトリ構造を展開するため、NTFS特有のメタデータ等に依存しないコアなシステムファイル群はReFS上にも配置可能です。
  3. Azureでの実績
    Azure Confidential VMでの採用事例は、特定の条件下や構成(カスタムカーネル、ドライバ等?)においては、ReFSをOSディスクとして利用するメリット(特に耐障害性やデータ整合性)がデメリットを上回る、あるいはデメリットが回避されている可能性を示唆しています。

【最重要】リスクと注意点

この方法でWindowsが起動したとしても、以下の重大なリスクと制限事項があります。安易に試すべきではありません。

  • Microsoft非サポート
    何か問題が発生しても、Microsoftからのサポートは期待できません。トラブルシューティングは非常に困難になります。
  • Windows Update
    通常の月例アップデートは適用できるかもしれませんが、大型の機能アップデート (Feature Update) などで互換性の問題が発生し、失敗したりシステムが起動不能になったりするリスクがあります。
  • ソフトウェア/ドライバーの互換性
    特定のアプリケーションやデバイスドライバが、システムドライブがReFSであることを想定しておらず、誤動作する可能性があります。

まとめ

今回の実験により、「WindowsのシステムドライブをReFS化して起動させる」ことは、技術的には可能であることが分かりました。Azureでの採用事例も、その可能性を裏付けているのかもしれません。

しかし、これはあくまで実験的なハックであり、Microsoftのサポートはなく、多くの深刻なリスクと機能制限を伴います。日常的に使用するPCでこの構成を採用することは、現時点では全く推奨できません。

技術的な好奇心を満たすための挑戦や、特定の隔離されたテスト環境での評価には面白いテーマかもしれませんが、試す場合は必ず自己責任で、データ消失のリスクを覚悟の上で行ってください。

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