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Dockerのマルチステージビルディングを利用して、開発環境と本番環境を構築する方法
はじめに
このページではDockerのマルチステージビルディングを利用して、開発環境と本番環境を構築する方法について記述します。
Dockerのマルチステージビルディングとは
Dockerのマルチステージビルディングは、1つのDockerfile内で複数のビルドステージを定義し、最終的なイメージに不要な中間ステージを省略することで、より小さく効率的なイメージを作成する技術です。これにより、開発環境と本番環境の両方を1つのDockerfileで管理できます。
開発環境と本番環境のDockerfileの構築
基本のDockerfileの構成
以下に、Node.jsアプリケーションを例にした基本的なマルチステージビルドのDockerfileを示します。
# 開発ステージ
FROM node:14 AS development
WORKDIR /app
# パッケージインストール
COPY package*.json ./
RUN npm install
# アプリケーションソースのコピー
COPY . .
# 開発用にアプリケーションをビルド
RUN npm run build
# 本番ステージ
FROM node:14-alpine AS production
WORKDIR /app
# パッケージインストール(production依存関係のみ)
COPY package*.json ./
RUN npm install --only=production
# ビルドされたアプリケーションをコピー
COPY /app/dist ./dist
# アプリケーションの起動
CMD ["node", "dist/app.js"]
開発環境の構築方法
開発環境のDockerイメージを作成するためには、以下のコマンドを実行します。
docker build --target development -t myapp-development .
このコマンドは、development
ステージまでのイメージをビルドし、myapp-development
というタグで保存します。
本番環境の構築方法
本番環境のDockerイメージを作成するためには、以下のコマンドを実行します。
docker build --target production -t myapp-production .
このコマンドは、production
ステージまでのイメージをビルドし、myapp-production
というタグで保存します。
マルチステージビルディングのメリット
-
ビルド時間の短縮:
- 必要な部分だけをビルドするため、時間を節約できます。
-
イメージサイズの削減:
- 本番環境用のイメージから開発ツールや不要なファイルを除外できます。
-
管理の一元化:
- 開発と本番のビルドを1つのDockerfileで管理でき、メンテナンスが容易になります。
まとめ
Dockerのマルチステージビルディングを利用することで、開発環境と本番環境の構築が効率化され、より小さく最適化されたイメージを作成することができます。これにより、開発プロセスが簡素化され、デプロイメントの信頼性も向上します。是非、あなたのプロジェクトでもマルチステージビルディングを活用してみてください。
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