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AIエージェント並列管理ツール Releash を作った

に公開

最近、Claude CodeやCodexなどのAIコーディングエージェントを複数並列で走らせて開発するスタイルが増えてきました。エージェント1つだと待ち時間が発生するので、worktreeを切って3〜5個同時に走らせるわけです。

ただ、色々とつらみがあります。

  • タブ地獄: ターミナルを5個開いてどれがどのタスクか分からなくなる。「あのエージェントどこ行った」が日常になる
  • worktree管理が面倒: git worktree addを毎回手打ちして、どのworktreeがどこにあるか迷子になる。消し忘れたworktreeが溜まっていく
  • リモート操作がつらい: リモートデスクトップはスマホだと画面が小さくて操作しづらい。SSHクライアントだと並列動作時のセッション管理がつらい
  • フィードバックが届かない: やっとdiffを確認して指摘したくても、対象のエージェントが動いているターミナルに投げられない。コピペしてタブを探して貼り付ける繰り返し

これを解決するために管理ツールを作りました。

Releash

Releash

複数AIエージェントをKanbanで並列管理するデスクトップアプリです。

https://github.com/siro33950/releash

Tauri 2(Rust)+ React 19で構築しており、軽量に動作します。

Releash全体像

主要機能

worktreeをKanbanで一覧管理

worktreeの作成から削除までアプリ上で完結します。ブランチ名を入力するだけでworktreeを作成でき、カード化されたworktreeをTodo → In Progress → Review → Doneの流れでタスクとして追跡できます。GitHub CLIと連携してPRを自動検出する機能もあるので、「このworktreeのPRどれだっけ」と探す手間もなくなります。

diffやworktree管理はGitを直接監視しているため、Claude Code、Aider、Clineなど任意のCLIエージェントと組み合わせて使えます。

Kanbanボード

エージェントの状態をリアルタイム追跡

エージェントが今何をしているのか、止まっているのか動いているのか。ターミナルを1つずつ覗いて回る必要はありません。

Claude CodeのHooks機能を利用して、エージェントの実行状態(実行中・待機中・完了など)をリアルタイムで検知します。ライフサイクルイベントをHooks経由で受け取り、Kanbanのカード状態に自動反映する仕組みです。

現時点では状態追跡はClaude Codeでの利用が前提になっています。

スマホからエージェントを操作

PCの画面に表示されたQRコードをスマホで読み取るだけで、ブラウザからエージェントとやりとりできます。ワークツリー一覧で各エージェントの状態を確認し、選択するとターミナル・Changes・Diff・Commentsの4タブで操作できます。Tailscale等のVPNインターフェースを自動検出し、HMAC-SHA256で認証するため、外出先からでも安全にアクセスできます。

エージェントを走らせたまま離席して、ソファからスマホで進捗を確認して追加指示を送る。diffの確認やフィードバックもそのままスマホ上で完結します。

リモートUI

diffレビューをアプリ内で完結

ガター・インライン・分割表示の3モードでdiffを確認できます。行レベルのステージングやインラインコメントにも対応しており、ステージング→コミット→プッシュまでアプリ内で完結します。

ポイントはコメント機能です。diff上でインラインコメントを書くと、そのコメントがworktreeに紐づいたターミナルへテキスト入力されます。つまり、レビューで気づいた点をそのままエージェントへのフィードバックとして送れます。「あのターミナルどこだっけ」と探す必要がなくなります。このdiffレビューはモバイルからも利用できるので、外出先からでもコードを確認してフィードバックを送れます。

diffレビュー

使い方

デスクで並列開発

  1. 設定画面で使用するエージェント(Claude Code、Codex、Gemini CLI等)を選択
  2. タスクごとにworktreeを作成してカードを開く
  3. ターミナル・エディタ・ソース管理の揃ったワークスペースが開き、エージェントが自動起動する
  4. ターミナルでエージェントにタスクを指示する
  5. 同様にworktreeを複数作成し、それぞれにタスクを割り当てて並列で走らせる
  6. Kanbanに戻って全エージェントの状態を俯瞰しながら待つ
  7. 完了したカードを開いてdiffを確認、インラインコメントでフィードバック
  8. そのままステージング・コミット・プッシュまで完結

ワークスペース内で開発に必要な操作が完結するので、ツールを切り替える必要がありません。

外出先からモバイルで監視・指示

  1. PCの画面に表示されたQRコードをスマホで読み取っておく
  2. エージェントを走らせたままPCから離席
  3. スマホからリモートUIを開き、ワークツリー一覧でエージェントの状態を確認
  4. 止まっているエージェントを選んでターミナルから直接指示
  5. diffの確認やコメントでのフィードバックもその場で完結

PCの前にいなくても開発が止まらない、というのがこの組み合わせの強みです。

始め方

現在macOSに対応しています。リリースページからインストーラーをダウンロードできます。
https://github.com/siro33950/releash/releases/latest

Windows・Linuxも技術的には対応可能ですが、現在検証中です。

おわりに

MIT / Apache-2.0のデュアルライセンスで公開しています。まだ早期段階ですが、AIエージェント並列運用の体験を改善できるはずです。

今後の予定です。

  • Windows・Linuxへの正式対応
  • GitHub PRレビュー機能の統合
  • Webhook通知
  • 同一Worktreeに対するマルチPTY管理
  • トレイ常駐によるバックグラウンド動作

フィードバックやIssueお待ちしています。

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