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質点としての航空機の運動方程式 Part 2.5: 無限に水平な地面を仮定した場合の運動方程式 - 迎角と横滑り角に対する仮定

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この記事シリーズでは、航空機を質点とみなした場合の運動方程式を導出し、なぜそのような方程式になるのか?方程式の各部分の意味はどんなものか?について説明します。

この記事を書こうと思った動機や背景は、こちらの記事に書いてあります。また、この記事シリーズ全体の構成や、各記事へのリンクも、こちらの記事から確認することができます。
質点としての航空機の運動方程式 Part 0 - 航空交通や軌道最適化に用いられる飛行ダイナミクス

この記事シリーズは、私の博士論文の Appendix B: Derivation of the Aircraft EoM を英語から日本語に翻訳し、加筆を加えたものです。元論文はここから読めます。もしご自身の論文等でこの記事を参照される場合は、この博士論文を参照してください。


今回の運動方程式の導出においては、迎角 \alpha および横滑り角 \beta に関して、次のような仮定を置くことにします。これらの仮定は、航空機の質点の運動方程式の導出において、一般的なものです。

仮定: \alpha\beta は、他の角度[1]に比べて、その大きさを無視できるほど微小な量である
\alpha および \beta はともに十分に小さく、無視できると仮定します。すなわち、
\alpha \approx 0\beta \approx 0 と仮定します。

この仮定は、民間航空機[2]の通常の[3]飛行においては、妥当なものと考えられています。

上のように仮定すると、その結果として \sin \alpha \approx 0\cos \alpha \approx 1\sin \beta \approx 0\cos \beta \approx 1 が導かれます。これらは、以降の運動方程式の立式の際に、方程式をシンプルな形にするのに大きく役立ちます。

またこの仮定は、Part 2.4 の図 2.4.1 を見ると分かるように、実は「A座標系がB座標系と一致しているとみなす」ということと等価です。しかしながら以下の定式化では、一般性を保つために、まず \alpha および \beta を無視せずに式を導出します。その後、導出の途中でこの仮定を適用することで、運動方程式を簡略化します。

次の記事
Part 2.6: 無限に水平な地面を仮定した場合の運動方程式 - G座標系とB座標系の変換

脚注
  1. ピッチ角やロール角などです ↩︎

  2. つまり戦闘機ではないということです ↩︎

  3. つまり急降下や急旋回など、乗客を乗せた通常の運航では行わないような飛行ではない、ということです ↩︎

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