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自作レバーレス(キーボード型)に挑戦した記録

に公開
2025/12/23
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この記事について

この記事は電子工作初心者の筆者が、自作キーボードの資料を基に自作レバーレス(キーボード型)に挑戦した記録です。設計から発注、完成までの過程、そしてやらかした失敗談まで包み隠さずまとめています。同じように “レバーレス自作してみたい!” という方の参考になれば幸いです。
自作レバーレス

1.経緯

私はキーボードで格闘ゲームを初めました。
その中でも Alice配列キーボードを愛用していたのですが、
ホットスワップ非対応だったため、キーの反応が悪くなっても交換できないという問題が出てきました。

さらにゲームでは左右の親指にある2つのSPACEキーを使用したかったが、両方をゲーム用に使うには、プレイするたびにキーアサインを変更する必要があり、手間に感じていました。

こうした不便さから、
「それなら格ゲー用に最適化したキーボード型レバーレスを自作しよう」
と考えたのが今回のきっかけです。

2.レイアウト

◆ コンセプト
今回のレバーレスは、「キーボード配列をベースにした左右反転レイアウト」 をテーマに設計しました。
一般的なレバーレスでは左手で移動、右手で攻撃ボタンを押す構成が多いですが、
自分の操作感に合わせて、あえて右手で移動/左手で攻撃というスタイルに最適化しています。

◆ ボタン配置
ボタン配置は、普段使いしている Alice配列キーボードの配置を参考にしています。

◆キースイッチ
ロープロファイルが好みのため、キーは「Kailh Deep Sea Silent MINI Islet」を採用しました。

3.基板

◆基板設計
自作キーボードの資料を参考にしながら基板を設計しました。
配線はきれいとは言えませんが、問題なく動作したので良しとしています。
そもそもきれいな配線の知識がない

◆ピンアサイン
ファームウェアに「GP2040-CE」、マイコンに「Raspberry Pi Pico」を使用しました。
デフォルトのピンアサインだと基板の配線を考える際、配線が交差しすぎてむずかしかったので
ピンアサインを変更した前提で設計しました。

↓↓Pinout参考サイト


PinMapping

◆シルクプリント
基板表面に、各ボタンに対応するPIN番号を記載しました。

◆発注
JLCPCBで発注をしました。
Kicadのプラグインを利用したので必要なファイルは短時間で出力できました。
本来はJLCPCBで部品実装まで依頼する予定でしたが、
使用したかったPCBソケットの在庫がなかったため、実装サービスの利用は見送りました。

↓↓PCBソケット(CPG135001S30)在庫なし

4.プレート積層ケース

◆選定理由
剛性の確保とホコリの侵入対策を重視し、格闘ゲームで生じる強い衝撃にどの程度剛性が必要か判断が難しかったことから、初めての自作レバーレスではプレート積層ケースを採用しました。

◆パーツ構成
Switch plate (1.5mm)
PCB (1.6mm)
Middle plate (3.0mm ×2)
Bottom plate (1.5mm)

◆全体サイズ
 外形サイズ:320mm×125mm

◆クリアランス

Kicadで各プレートを重ねている。(※設計途中段階)

◆発注ファイル
発注用のデータは、基板設計で使用した各種ファイルをInkscapeにインポートし、加工して作成しました。

Switch plate & Bottom plate

Middle plate

5.はんだ依頼

◆依頼理由
はんだ付けに必要な機材(はんだごて、こて台、吸煙器)を頻繁に使う機会がなく、購入すると費用がかかるためです。自宅にはんだ付け作業を行うスペースがなかったことも理由の一つです。

◆依頼先
スキルマーケット系のWebサイトで依頼しました。
※金額については非公開としています。

◆納品した基板

PCBソケットのはんだ

Raspberry Pi Pico のはんだ

Middle plate とのクリアランス
はんだ付け後の基板においても、middle plate との干渉は確認されず安心しました。

6.完成品

自作レバーレス_表面
表面

自作レバーレス_裏面
裏面

自作レバーレス_側面
側面

自作レバーレス_重量
重量(※L字ケーブルを含む)

7.部品リストと価格

商品 商品価格 個数 合計金額
PCB基板(/5枚/送料込み) 3887円 1 3887円
Raspberry Pi Pico 770円 1 770円
Kailh Deep Sea Silent MINI Islet(/5個) 400円 4 2000円
Kailh PCBソケット(/10個) 110円 2 220円
THT(Tai-Hao Thins)ロープロファイル キーキャップ(/1個) 60円 12 720円
THT(Tai-Hao Thins)ロープロファイル キーキャップ 1.5U(/1個) 80円 5 400円
レーザー加工 アクリル板 クリア 450×300×1.5(/1枚) 3780円 1 3780円
レーザー加工 アクリル板 クリア 450×300×3.0(/1枚) 4160円 1 4160円
レーザー加工 安心サポート 2000円 2 4000円
エレコム 変換アダプタ 逆L字 microBメス-microBオス 645円 1 645円
エレコム マイクロUSBケーブル 882円 1 882円
滑り止め 827円 1 827円
ネジ・ナット・ワッシャー等 400円 400円

合計は約22,691円となりました。
なお、実際にははんだ付けの依頼費用(自分ではんだ付けする場合は機材費)や予備部品の購入分が含まれるため、総額はこれよりやや高くなっています。

8.今後の改善案

◆レイアウト
・実際に格闘ゲームで使用した際、左親指ボタンはもう少し左側に配置した方が操作しやすいと感じた。1.5U以上のキーキャップを使用すれば調整の自由度も高まるため、次回はスタビライザーの導入を含め、設計段階から考慮したい。

◆マイコン
・Raspberry Pi Picoについては、USB Type-C端子の方が物理的に破損しにくいとの情報があるため次回はType-C端子のモデルを採用したい。

◆ケース設計
・基板の高さに余裕がなく、マイコンは基板に直接はんだ付けする必要があるが、将来的な交換のしやすさを考慮し、ケース側の高さに余裕を持たせる設計も検討したい。

・上部のプレートが擦れるとフィーリングに影響すると助言をいただきました。「switch plate」の上に「top plate」重ねて最上面のプレートが 擦れたときに交換しやすい構造にした方が本来よかった。上部に紙を重ねて保護する方法もあるとのことでした。
お金がなかった

◆ねじ止め
・ステンレス小ねじで仮止めしているが、底面側にボルト頭が突出してしまう問題がある。当初はゴムシートを貼り、厚みで逃がすことでねじ部に過度な力がかからないようにする案を考えていたが、想定以上の厚みが必要になることが分かった。現状では膝置きで使用することで実用上のトラブルは回避できているものの、ねじ止め方法については今後あらためて検討したい。

9.総括

全体として設計は大きな破綻もなく、レバーレスとして問題なく使えることを確認できました。
一方で、ケース構造やボタン配置、固定方法など、実際に使ってみて初めて気づく改善点も多く見えてきました。
次回はこれらの点を中心に設計を見直し、より使いやすいレバーレスを目指したいと思います。

Discussion

やくやくさんやくやくさん

私も以前レバーレスを自作したことあります!
同じ悩みを経験したことあるので情報共有しておきます。

GP2040-CEにデフォルトで専有されているピンアサインですが、それぞれの設定を無効にすることでボタンをアサインできるようになりますよ!

・Peripheral Mapping
・Macro

Macroはボタン連打Macroのみ、無効にしてもピンを専有し続けるみたいなので、一度有効にすると設定変更の項目が出てきますので、そこからピンアサインを変更できます。他のMacroは無効にするだけで良いです!

shiryutechshiryutech

コメントありがとうございます!

GP2040-CEのピンアサインについて、Peripheral MappingやMacroの設定を無効にするとボタンをアサインできることを知りませんでした。

いただいた情報を元に色々調べてみたいと思います。
貴重な情報共有ありがとうございました。