生成AIで研究が加速したのに、理解が追いつかなかった話
はじめに
生成AIを使い始めてから、研究のスピードは一気に上がりました。
コードは書いてくれる。
解釈もしてくれる。
次にやるべきことまで提案してくれる。
正直、研究が一気に楽しくなりました。
しかし私は一度、そこで大きくつまずきました。
生成AIで研究が「順調に進みすぎた」
私が研究を始めた頃、生成AIは便利ではあるものの、
全面的に頼るには少し不安がある存在でした。
ですが最近は違います。
指示を出せば、
- モデル構築
- 分類処理
- 結果解釈
- 次の研究提案
まで一気に進みます。
私はオープンデータを用い、
教師あり学習でがん細胞を識別できないか試していました。
サポートベクターマシン(SVM)を使うよう指示すると、
解析は驚くほどスムーズに進みました。
そして私は、その流れに完全に乗ってしまいました。
教員からの一言で止まった
解析結果をまとめて担当教員に見せたとき、
こう聞かれました。
「なんでその正解データにしたの?」
答えられませんでした。
生成AIの説明を読み返すと、
「このラベルを正解データと仮定する」
と書かれていました。
私は、
- データの前提
- 仮定の意味
- 学習設定の妥当性
を確認せずに進めていたのです。
便利さが理解を追い越す瞬間
生成AIは問題を前に進めてくれます。
でも、
- 文章を最後まで読まない
- 前提条件を確認しない
- なぜその手法か考えない
状態になると、
「解析した気になる」だけになります。
技術の問題ではなく、
使う側の姿勢の問題だったのだと思います。
それ以降に決めたルール
この経験以降、次のことを意識するようになりました。
- 使う手法の前提を先に調べる
- AIの説明文を必ず最後まで読む
- データの意味とラベル根拠を確認する
- 一度「本当に正しい?」と自分で疑う
さらに、
この解析を批判的に評価して
とAIに依頼し、
対話相手として使うようにしました。
すると理解の深さが大きく変わりました。
生成AIは「代行者」ではなく「議論相手」
生成AIに任せるほど速く進みます。
しかし理解は、対話した量に比例して深まると感じました。
だからこそ、
- 任せるほど理解が浅くなる危険
- 自分の実力を過信してしまう危険
も同時にあります。
便利さに乗るのではなく、
疑問をぶつける相手として使う。
それが、今の私にとって一番良い使い方でした。
まとめ
生成AIによって研究速度は確実に上がりました。
しかし本当に重要なのは、
- なぜその設定なのか
- 何を仮定しているのか
- その結果を説明できるか
を自分の言葉で理解できることでした。
速く進める時代だからこそ、
立ち止まって考える習慣を忘れないようにしたいと思います。
※本記事は個人の学習記録です。
Discussion