Anthropic、Claudeの新機能「Integrations」と強化された「Advanced Research」を発表
概要
Anthropicは2025年5月2日、Claudeに新機能「Integrations」を追加し、「Research」機能を強化する「Advanced Research」を発表しました。さらに、有料プラン全ユーザーに対してウェブ検索機能をグローバルで提供開始することも明らかにしました。
Integrations: アプリやツールとClaudeをシームレスに接続
Integrationsは、昨年11月に発表された「Model Context Protocol (MCP)」のオープンスタンダードを拡張し、Claudeとリモートのツールやアプリを接続する新機能です。これまでMCPの対応はClaudeデスクトップのローカルサーバーに限られていましたが、今回のアップデートでウェブやデスクトップアプリ全体にわたるリモートMCPサーバーとの連携が可能になりました。
この機能により、Claudeはユーザーの業務についてより深い文脈を理解できるようになります。プロジェクト履歴、タスクのステータス、組織の知識などを把握し、あらゆる場面で適切なアクションを実行することが可能です。
提供開始されるIntegrations
現時点で10の主要サービスとの連携が提供されます：
- Atlassian（JiraとConfluence）
- Zapier
- Cloudflare
- Intercom
- Asana
- Square
- Sentry
- PayPal
- Linear
- Plaid
今後、StripeやGitLabなどからも追加の連携が提供される予定です。
開発者はClaudeとの連携を自社サービス向けに独自に作成することも可能で、Cloudflareが提供するOAuth認証や転送処理、デプロイメント機能を利用すれば、わずか30分程度で実装できるとされています。
Integrationsの活用例
Zapierとの連携
数千のアプリをプリビルドのワークフローで接続し、ソフトウェアスタック全体のプロセスを自動化。HubSpotからの営業データの自動取得や、カレンダーを基にした会議概要の作成などが可能。
Atlassianとの連携
JiraとConfluenceを活用し、新製品の構築、タスク管理の効率化、Confluenceページの要約や作成、Jiraの作業項目の一括管理などが実現可能。
Intercomとの連携
ユーザーフィードバックへの迅速な対応が可能。IntercomのAIエージェントFinは、ユーザーが問題を報告した際にLinearにバグを登録するなどのアクションを実行できます。
Advanced Research: より深く、より包括的な調査機能
「Advanced Research」は、既存のResearch機能を強化したもので、数百の内部・外部ソースにわたる深い調査が可能になり、5分から45分の間により包括的なレポートを提供します。
主な強化点：
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複雑な調査のサポート: Researchボタンを有効にすると、Claudeはリクエストを小さな部分に分解し、それぞれを深く調査してから包括的なレポートにまとめます。通常のレポートは5〜15分で完了しますが、複雑な調査では最大45分かかることもあります。
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データアクセスの拡張: ウェブ検索とGoogle Workspaceに加え、新しいIntegrationsを通じて接続したアプリケーションも検索対象になりました。
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透明性の確保: Claudeは情報源からの情報を統合する際、明確な引用を提供し、元の資料へ直接リンクします。これにより、ユーザーは各洞察がどこから得られたものかを正確に把握できます。
利用開始について
Integrationsと強化されたAdvanced Researchは現在、Max、Team、Enterpriseプランでベータ版として利用可能で、近くProプランでも提供開始予定です。ウェブ検索機能は、すべてのClaude.ai有料プランで世界中で利用できるようになりました。
この発表により、Claudeはユーザーの既存ツールやアプリとシームレスに連携し、より包括的かつ効率的な調査機能を提供できるようになりました。企業やチームの業務プロセスにおいて、Claudeはより深く統合され、より価値の高い支援を提供することが期待されます。
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