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VS Code + GitHub Copilot で並列タスクが快適になったので、やり方を整理する

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GitHub Copilot のエージェントモードで複数タスクを並列に進めたい。でも、セッションの切り替えが面倒だったり、今どのタスクが何の状態なのか把握しづらかったりして、結局1つずつ片付けていた。

2026年1月の VS Code アップデート (v1.109) で追加されたエージェントセッション管理UIが、この問題をかなり解決してくれた。この記事では、実際の利用画面とともにこの機能について紹介する。

参考:VS Code v1.109 Release Notes - Agent Session Management


目次

  1. 何が変わったのか:エージェントセッション管理UIの全貌
  2. 並列タスクの実践ワークフロー
  3. 並列開発をうまく回すコツ
  4. 現時点での制約:マルチルートワークスペース
  5. VS Code + GitHub Copilot で並列開発は十分できる
  6. まとめ

1. 何が変わったのか:エージェントセッション管理UIの全貌

VS Code v1.109 で、チャットパネルの エージェントセッション管理UI が大幅に強化された。これまでも複数セッションは立ち上げられたが、「今どのセッションが何をしているのか」を把握するのが大変だった。今回のアップデートで、その課題がかなり解消されている。

セッション一覧と状態表示

チャット画面内のボタン一つで、右側にセッション一覧を表示できるようになった。

Github Copilotチャット画面のここを押すと エージェントセッション管理UIが表示される

ここがめちゃめちゃ便利で、各セッションの 状態がアイコンで一目でわかる

状態 表示
🔄 作業中
⏸️ 承認待ち
✅ 完了済み

これだけで「あのタスクどうなった?」がチラっと見るだけでわかる。タスク1の動作確認をしながら、横目でタスク2が承認待ちになっていることに気づいてすぐ対応する、といった立ち回りがしやすくなった。

ホバーで中身がポップアップ表示

進行中のセッションにカーソルをホバーすると、そのセッションの具体的な内容がポップアップで表示される。わざわざセッションを切り替えなくても、今エージェントが何をしているのかがサッと確認できる。これが地味にありがたい。

さらに、セッション一覧のポップアップからコマンドの承認操作もできるので、チャット画面を切り替えずに承認だけパッと済ませることも可能。

F2 でセッション名をリネーム

Copilot はセッションのタイトルを自動で付けてくれるが、そのタイトルだけ見ても「これ何のタスクだっけ?」となることもある。ここで F2を押すとセッション名をリネームできる のが結構便利。

例えば、チケットのタイトルやタスクの概要をセッション名に設定しておけば、セッション一覧を見たときに「このチケットのタスクはこのセッションで進めてるんだな」と一発でわかる。並列でタスクを回すときほど、この命名のひと手間が効いてくる。

markAsUnread で未読状態に戻す

エージェントの回答をうっかり読んでしまっても、markAsUnread で未読状態に戻すことができる。並列で複数のセッションを回していると「さっきチラっと見たけど、ちゃんと確認するのは後にしよう」という場面がある。そういうときに未読に戻しておけば、対応漏れを防げる。

アーカイブ/削除で整理

完了したセッションは アーカイブ削除 で整理できる。タスクが終わったセッションがどんどん溜まっていくと一覧が見づらくなるので、この整理機能もありがたい。

Agent ステータスインジケーター

加えて、Command Center に Agent ステータスインジケーター も追加されている。チャットパネルを開いていなくても、注意が必要なセッション(承認待ちなど)がひと目でわかるので、別の作業をしていても見逃しにくい。記事をまとめてるときに気づいたのだが、クリックするとフィルタされるのもGoodだ。

参考:Agent status indicator


2. 並列タスクの実践ワークフロー

やることはシンプル。Copilot に作業内容を指示して、セッションを複数立ち上げるだけ。

  1. 新規セッションを開始して、タスクAの要件を渡す
  2. エージェントが動き出したら、すぐ次の新規セッションを開始してタスクBを渡す
  3. これをタスクC、D、E...と繰り返す

任せたいタスクを一気にセッションに投げることももちろん可能。あとはセクション1で紹介したセッション一覧UIで、各タスクの進行状況を確認しながら進めるだけ。


3. 並列開発をうまく回すコツ

並列でセッションを立ち上げること自体は簡単だが、うまく回すにはちょっとしたコツがある

3.1 エージェントに「丸ごと任せる」前提でタスクを渡す

一番大事なのはここ。やってほしいことを全部書き出して、セッションに渡したらあとはエージェントに自律的に進めてもらう、という前提で指示を組むこと。

逆に「このUIを実装して」→ 返答を見て → 「次はこっちを直して」…と自分が会話しながら指揮を取るスタイルだと、結局1つのセッションにつきっきりになってしまう。それでは何個セッションを立ち上げても並列にならない。

要件や制約条件をまとめて渡せば、エージェントは以下のような流れを自律的に進めてくれる:

  1. 作業環境のセットアップ(ブランチのチェックアウト、Git worktree など)
  2. 計画ファイルの作成(どう実装するかの計画を書き出す)
  3. ← ここでレビュー依頼が来るので、計画を確認・修正して GO を出す
  4. 実装
  5. 動作確認・セルフレビュー
  6. プルリクエストの下書き作成
  7. ← ここで再度レビュー依頼が来るので、確認・修正して メンバーへのPR依頼 を出す
    (↑上記はあくまで参考例。3もスキップできるようにするなどまだまだ改善の余地はある。)

この間、自分は他のタスクのセッションを立ち上げたり、Slack をチェックしたり、別の作業を進めたりできる。計画のレビュー依頼や実装後の動作確認依頼が来たら確認して承認or修正依頼を出す、という感じになる。

3.2 エージェントが自律的に動ける環境を構築する

並列でタスクを回すには、エージェントが人間の介入なしに一連の作業を完遂できる環境が不可欠になる。具体的には、エージェント定義・スキル定義・ルール・ツール権限の設定(ハーネスエンジニアリング)などを事前に整えておくことで、毎回同じ指示を書き直す手間がなくなり、セッションに要件を渡すだけでワークフローが自動的に回るようになる。

構築方法の詳細は本記事のスコープ外なので、ここでは「この準備が並列開発の前提になる」とだけ押さえておいてほしい。


4. 現時点での制約:マルチルートワークスペース

エージェントセッション管理UIの魅力について説明したが、正直に書くと、まだ課題はある。

マルチルートワークスペースでの並列実行は現状難しい。

具体的には以下の事象が発生する:

  • マルチルートワークスペースにすると、メインのルートワークスペースにしかコード編集権限が渡されず作業指示を出しても「編集権限がない」とエラーになり、エージェントが作業できない
  • 権限がないならCLIでやらせてみるか!と思い、チャット画面から「○○ディレクトリで GitHub Copilot CLI を使って○○を行って」と指示する回避策も試したが、GitHub Copilot CLI エージェントの動きはチャット画面からの依頼と比べてまだ不安定な印象があり、現時点では解決策にならない
  • マルチルートワークスペースではなく、すべてのプロジェクトを包含するルートフォルダで VS Code ウィンドウを立ち上げる構成も考えられるが、精度面を含めまだ検証できていない

そのため、今のところ 1プロジェクト=1 VS Codeウィンドウ で運用する必要がある。

個人的にはこの点だけが惜しいと感じているが、逆に言えばそれ以外はかなり快適に使えている。1つのプロジェクトを1つの VS Code ウィンドウで完結させる運用であれば、この制約は気にならない。


5. VS Code + GitHub Copilot で並列開発は十分できる

並列タスク管理というと、Claude Code + tmux や Cursor のマルチエージェント機能など、他のツールの発信が目に入ることが多い。Agent Teams のような機能も登場していて、このあたりは確かに勉強になる部分が多い。

ただ、GitHub Copilot の 他ツールの主要な機能をキャッチアップして実装していく力 は本当に高いと感じている。今回のエージェントセッション管理UIもまさにそうで、しれっと実装されているが、個人的にはかなりの目玉改善だと思っている。

これがマルチルートワークスペースに対応したら、さらに本格的に並列で回せる環境が整うんじゃないかと期待している。

GitHub Copilot は各社のモデルを自由に切り替えられるのも大きい。Codex や Claude、Gemini の優秀なモデルが発表されても、GitHub Copilot を契約していればそれらのモデルを試せる。各ツール固有の強みまでは得られないが、モデルの性能を手軽に体感できるのは魅力的だ。そこで気に入ったモデルがあれば、そのモデルを活かしたツール(Claude Code、Gemini CLI、Cursor など)を本格導入する判断もしやすくなる。

少し話がそれたが、結論として、VS Code + GitHub Copilot だけで並列開発は十分に実用レベルだと感じている。環境構築の手間もなく、GUI で完結するので、まずはここから試してみるのもおススメだ。


6. まとめ

いかがでしたでしょうか。
エージェントセッション管理UIの実装により、並列開発はかなり指揮しやすくなったと感じています。
一方で、プロジェクトをまたいでエージェントを使いたい場合は、マルチルートワークスペース時の制約があるため、今後のアップデートに期待したいところです。
また、記事内でも触れたとおり、並列開発を回すには事前の環境構築も重要なので、このあたりは別記事で整理していく予定です。
並列にタスクを回したいけど管理が大変で、結局1つずつ進めていた ── という人は、ぜひ一度試してみてください。


参考リンク

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