さくらのクラウド やってみたシリーズ(14) ロードバランサーによるSorry ページ機能
今日は前回に続きロードバランサーを触っていきます。
ロードバランサーにはソーリーページ機能があります。例えばすべてのターゲットとして登録されているすべてのウェブサーバが反応しないとき、メインテナンスなどで意図的にユーザーからのリクエストをシャットダウンしたいとき、この機能を設定しておくことでソーリーページを変えることができます。
さっそくやってみる
まずは前回までの内容が終わっているものとします。
1. ロードバランサー ソーリーページの設定
ロードバランサのVIP設定画面を開きます。

ソーリーサーバのIPアドレスを入力します。指定できるソーリーサーバはスイッチ+ルーターがマネージしているIPアドレスの内部でなければなりません。

2. ソーリーサーバの設定
前回同様nginxを設定してウェブを起動しておきます。sudo vi /var/www/html/index.nginx-debian.htmlで例えば以下の様に書き換えておきます。

ソーリーサーバもターゲットのウェブサーバと同様にDSR方式で通信がハンドリングされるため、前回同様に非対称ルーティングとなる設定をソーリーサーバに書き込んでおきます。設定内容は前回と同じ内容で問題ありません。
3. ターゲットウェブサーバの停止

このようにウェブサーバの停止させ、ロードバランサーのヘルスチェックがすべて失敗するようにしておきます。

4. テスト
ではVIPの133.125.233.216にアクセスを行います。

内部的には133.125.233.214の内容が戻ってきています。
DSR方式によるアクセスログ
前回の記事でDSR方式のメリットの一つとしてウェブサーバが直接的にクライアントとセッションを確立するので、クライアントの情報(IPアドレスやユーザーエージェントなど)をもとに制御を行いやすいという説明をしました。実際のログを見ると以下の様になっています。
more /var/log/nginx/access.log
219.104.132.56 - - [25/Oct/2025:19:48:57 +0900] "GET / HTTP/1.1" 200 406 "-" "Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/141.0.0.0 Safari/537.36
219.104.132.56がクライアントアドレスになります。
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