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ITサービス、機器導入の際に考えていたこと

2025/02/03に公開

ITサービス、機器導入の際に考えることとは

自社へのITサービスやハードウェアの導入でいつも気を付けることがあったので、備忘録的に残してみます。
しょぼ情シスみたいな立ち位置なので、間違いもたくさんあるでしょうが…。
何もやってないと自分で思いたくないので書いてみます。

前提条件を決める

これを疎かにしてに何度失敗したかわかりません。最近になってようやく身について来た感じです。
まず前提条件を決める、細かく言えば、

・ 現在の業務を理解する
・ 消費している時間と人数を把握する
・ 運用フローをざっくりと書き出してみる

上記のあたりをまず考えて、ヒアリングを中心に業務の棚卸をしていきます。

そこまでできたら、変更できない部分を固定させて、それ以外は柔軟に考えるようにしていきました。

・ 根本のシステムや最低人数を確保し、最低でも現状を維持できるようにする
・ 自分たちの求めていること(GUIの見やすさ、わかりやすさ)などを挙げておく
・ 予算のラインを決めておく
・ 導入による手に入れたいメリット、妥協できるデメリットを決めておく

ここまでが一番時間がかかりますが、これが終わったら次のフェーズに進みます。

サービスを探す

ITにまつわるサービスは山のように存在しており、甘い誘惑に流されそうになることも多かったです。
IT EXPOに行けば、あれもいいな、これもいいなと目移りする記憶が蘇ってきますね。
まぁこういったところでは情報収集メインなので良いのですが。

上を見れば際限がなく、予算を考えなければいくらでも選択肢があります。
そういった「何でも導入できるぜ!」という環境ではなかった自分は、いくつかの軸で考えていました。

・ サービスが要件に対してオーバースペックになっていないか?
・ 自分たちで代替できる部分はないか?(手間がかかってもバッチとか、オートメーションとか)
・ 松竹梅で考えたときにどのあたりに入ってくるサービスか?

以前、オーバースペックのITサービスを提案したことがあり、上層部にも納得をしてもらった上で最高レベルのものを入れましたが、必要な機能以上に生かすことができず、もっとコストを落とした別のサービスで十分だったな…、と後悔することがありました。
もっともらしい理由を書いた提案書は、今でも内容を覚えています。

これはまさしく、「自分たちに合った適切なサービス選定ができなかった」ということです。
この時から改めて、メリットやデメリットを含めて論理的に、かつ着実に検討することは大事だと感じるようになりました。

投資対効果

どうしてもコストの話は切り離せません。

・ 年間でどれぐらいかかるか
・ 資産になるなら、資産orリースにした場合の費用比較
・ 現状の人件費とサービス導入の消費コスト差

などなど盛り込むことは基本でした。
正直どこまでが総務で、どこからが情シスなのかよくわかりませんが…、いかにコストを抑えて利益を得るのかが第一でした。会社である以上当然ですね。

ただ、最近大事だと感じるのは「将来設計」です。これは上層部も同じ考えでした。

・ サービスを活用し、何年後にどうなっているか
・ 社内に今後どのような恩恵を与えるか
・ 連携するシステムの導入なども考えられるか

現在はバラバラのシステムを導入して、ID連携もせずに使っているケースもあったりしますが、ID連携基盤を社内で持っていて、サービスがSAMLに対応しているなら、様々な恩恵を受ける可能性もあります。
また、近年はAIの影響などもあって人件費を削れる可能性だってあります。
なかなか人件費との比較は難しい部分でもありますが、そこまで比較せずに「クラウドサービスは高い!」とか「今のままの方が安い!」というのは非常にもったいない。

今まで見てきた中では、そういった比較が足りず敗れた者が何人も居ました。自分もその一人でした。

他社比較

必要なサービスなどが分かってきたら、比較に移ります。
俗に言う相見積もりを取って、複数社との比較です。

まぁここはコミュニケーションの部分もあるので…、割愛します。

一つ言えることは、どれだけいい条件を持ってこられたとしても、今回の要件にあっているかが大前提だということです。
PC10台を用意したいのに、「うちなら30台でディスカウントですよ!」と言われたところで今回30台対象にできるかは別の話です。
「あくまで要件に合わせて提示してください。」と言えないと自分を苦しめます。

導入と運用のフェーズ

さて、ここまで準備して提案ができれば、自信をもって上層部にも提案できたことでしょう。
無事に通ったら、導入と運用のフェーズになります。

このあたりは本当に最後の関門です。

実際に導入を開始してみると…、

・ できるはずの機能が実現できない
・ 操作がしにくく業務に支障が出る
・ 使い方がわからない

などの問い合わせが無限に届きます。いくらレクチャーをしても実運用では異なる部分もありますよね。
この部分は、会社の方針や部内の方針で大きく異なるとは思いますが、自分はうまい落としどころを常に探していました。
そもそもの設定が成立していない場所はサービス元と連携しますが、運用ベースで同意していた部分は基本的に譲りません。だってそれ前提で決めましたから。

自分はこの導入フェーズが多く、かみ砕いて説明する力だったり、わかりやすいマニュアル作成だったり、物腰の柔らかさだったり…、そういった部分が鍛えられました。

まとめ

おそらく、何か重要なものが抜けていると思いますが、自分の頭の中で整理してきたことをアウトプットすることは必要だと、改めて痛感しました。
自分が何も考えずにやっていた訳ではなかったと、、、少しほっとしています。

急に情シス担当になった、など自分と同じ境遇の方はいらっしゃると思うので、もしこの記事が目に止まったら凄く嬉しいです。

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