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「エンジニアリング組織論への招待」から学んだこと。
概要
- 著作: 「エンジニアリング組織論への招待」
- 著者: 広木大地
- 著者経歴:
株式会社レクター取締役。2008 年に新卒第 1 期として株式会社ミクシィに入社。同社のアーキテクトとして、技術戦略から組織構築などに携わる。同社メディア開発部長、開発部部長、サービス本部長執行役員を務めた後、2015 年退社。現在は、株式会社レクターを創業し、技術と経営をつなぐ技術組織のアドバイザリーとして、多数の会社経営支援を行っている。
要約
未来や他人に対する不安という不確実性を削減することが「エンジニアリング」である。効果的なエンジニアリングには、活用するべきフレームワークが多々存在する。システム思考、メンタリング、アジャイル、OKR などである。これらを活用したエンジニアリングによって、企業活動における不確実性を削減し続ける必要がある。
面白かった章とその理由
Chapter 1 思考のリファクタリング
「エンジニアリング」は、不確実性を下げ、情報を生み出す過程です。自分自身がどのように本能に囚われるのかを知り、仮説と検証を通じて、未来の不確実性を下げていきながら、同じ目的で働いているはずの人々との間にあるコミュニケーションの不確実性をも減らしていく必要があります。
「不確実なものに向き合う考え方」を身につけるべきという本書の主張には驚かされました。
今まで学校でも会社でも、さらにはどの本でも教えてくれなかった考え方だったからです。
自分にとって新しい考え方だったのにも関わらずすんなりと飲み込めたのは、今までの自らの問題解決の対処が本書ではアンチパターンとして紹介されていたからです。
まさに見透かされているような気分でした。
「なるほど、だからうまくいかなかったのか。」と納得すると同時に、さまざまな問題(不確実性)に立ち向かう方法や考え方を学ぶことができました。
わからないことや不安なことにぶつかったとき、どんな種類の不確実性なのかを見極め、適切な対処や思考ができるように、本書を参考にしながら経験を積み重ねていきたいです。
仕事に活かせそうな知識、活かせそうな状況と活かし方
- 3 つに大別される不確実性を下記の手法を活用して削減する
- 目的不確実性
- マーケットに対する不安を低減させる活動をする
- プロトタイプ
- ユーザーストーリー
- 仮説検証
- リーンキャンバス
- スクラム
- インセプションデッキ
- OKR
- マーケットに対する不安を低減させる活動をする
- 方法不確実性
- スケジュールに対する不安を低減させる活動をする
- プロジェクトバッファ
- 多点見積もり
- 不安なタスクの順に問題解決をする
- プランニングポーカー
- ヴェロシティ
- スケジュールに対する不安を低減させる活動をする
- 通信不確実性
- 情報の非対称性と限定合理性を低減させる活動をする
- メンタリング
- 継続したコミュニケーション
- アジャイルな方法論(少人数の対話を重視する / 役割で関係性を縛らない)
- 情報の非対称性と限定合理性を低減させる活動をする
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