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あなたのソフトウェアには緑の虫が潜んでいませんか?

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開発者達の平穏な日常と、かすかに聞こえる不穏な羽音

CIは通っている。SLOも守られてるし、監視アラートも静かだ。
我々のディスプレイにはグリーンのインジケーターが燦然と輝いている。

にもかかわらず、ユーザは不満を漏らし、サポートチームは忙しく立ち回っている。

これは一体どうしたことだろうか?

緑の虫達が暴れ出す

そこには、緑の虫 が潜んでいるのだ。

彼らは、赤や黄色の虫達のようには目立たず 「擬態」 している。

しかし、静かに、確実に、我々のソフトウェアを蝕んでいる。

緑の虫を追え

開発者達が日常を過ごす場所では見えない虫達を捕まえるために、いつもとは異なる場所に出向いてみよう。

サポートチャットやセールスの場では、以下のような発言が聞こえることだろう。

  • 「どこから設定すればいいんですか?」
  • 「え、これ、◯◯できないの?前に使ってたツールにはあったのに」
  • 「ログインしてみたけど、やりたかったことができなくて結局放置しました」

これらは一見すると、単なる「感想」のように見えるかもしれない。
しかし、ここに 緑の虫の痕跡 を感じ取ることができる。

緑の虫を捕まえろ

痕跡を見つけることはできた。しかし、まだその姿を捉えることはできていない。
では、なぜ、その姿を正確に捉えることができないのか?

答えは明確だ。なぜなら、緑の虫は ユーザの中に潜んでいるから だ。

つまり我々がすべきことは、医師が問診の一言から病名の糸口を掴むように、その痕跡から洞察を得ることだ。
それは 「我々が開発すべきものは、早い馬でも、車でもなく、冷蔵庫である」 [1][2]と気づくことでもある。

緑の虫をやっつけろ

姿さえ捉えることができれば、あとはやっつけるだけだ。

なぜなら、我々開発者は 「バグを潰す」 という行為に慣れ親しんでいるのだから(終)

脚注
  1. 『「顧客の声を聞かない」とはどういうことか』 ↩︎

  2. 『ユーザーに「欲しい機能」を聞いても意味ない』 ↩︎

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