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生成AIで「政党の公式発信」から政策スタンスを相対評価して可視化する

に公開
2025/12/17
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生成AIで「政党の公式発信」から政策スタンスを相対評価して可視化する

Webアプリ実装や技術スタックの話ではなく、生成AIを使って「政党の公式ページの文章」から政策方針を抽出し、相対的な位置関係として見える化する取り組みの紹介に焦点を当てます。


以下のURLから実際に確認することが出来ます。(トピックの登録は出来ません。)

この記事で伝えたいこと(概要)

普段、自分の支持している政党の政策は見ますが、他の政策はなかなか見ることがありません。討論番組などでも一部の主要な政策しか議論しないため、多くの政策について各政党のスタンスを比較することは難しいです。
政党の政策は、各党の公式ページや政策集に散らばっていて、比較するには時間がかかります。さらに、同じテーマでも表現が違い、単純なキーワード検索だけでは「どのページが根拠になるのか」に辿り着きにくいこともあります。

そこで本記事では、生成AIを使って次のことを行った取り組みを紹介します。

  • 政党の公式ページから、特定トピックに関連する根拠ページ(URL)を見つける
  • その根拠ページの内容をもとに、各政党のスタンスを -100〜+100 の相対スコアとして整理する
  • スコアを「点」として並べ、一つの軸(左右)で直感的に比較できるようにする

ポイントは、単に「スコアを出す」ではなく、

  • **“何が -100 で、何が +100 なのか” を明示した軸(ルーブリック)**を用意し、
  • 根拠URLを必ず出すことで、読者が一次情報に戻れるようにする、
    という設計にしたことです。

githubのリンク
(以下のリンクよりプログラムをダウンロードして、環境を構築して利用して下さい。(いずれWebアプリケーションとして公開するかもしれません。))


何を「相対評価」しているのか

ここでいう相対評価は、ざっくり次の考え方です。

  • あるトピックに対して、主張が「対極」に分かれることが多い
  • その対極を -100 と +100 に固定し、その間を段階的に埋める
  • 各政党の主張が、どの段階に近いか(どちらの極に近いか)を -100〜+100 で表す

重要なのは、**スコアそのものより“軸の説明”**です。スコアを見ても、軸が曖昧だと意味が伝わりません。

そのため、記事では各トピックごとに「軸(ルーブリック)」をまず提示し、次に結果を紹介します。


方法の全体像(生成AIの使い方)

Web系の実装はここでは触れず、作業の流れだけを説明します。

  1. トピックを決める

    • 例: 財政規律、防衛費、移民受け入れ、消費税、AI など
  2. 軸(ルーブリック)を用意する

    • -100 と +100 の意味を明確化し、途中の段階(-50/0/+50 など)も言葉で定義する
    • ルーブリックは、生成AIで「叩き台」を作り、人が修正する(人間が最終責任を持つ)

  3. 政党ごとに公式ページ(URL)を探す

    • 生成AIの検索(Grounding / Web検索連携)を使い、「公式ドメイン内」の根拠URLを取得する
    • 可能ならトップページではなく、政策ページや政策集ページなど“具体が書かれている”URLを優先する
  4. 根拠ページからスタンスを判定し、相対スコアを付ける

    • ルーブリックを前提に、各政党を -100〜+100 で位置づける
    • 併せて、確度(confidence)と、判断理由(rationale)も残す
  5. 点として可視化する

    • 1軸上に、政党を色分けして配置する
    • スコアが同点(またはスコアなし)の場合も、重なりが分かるように上下にずらす

なぜ「根拠URL」にこだわるのか

生成AIは便利ですが、要約・解釈に誤りが混ざる可能性があります。政治テーマは特に、

  • 文章が抽象的で解釈が割れやすい
  • “賛成/反対”が明確でなく、条件付きの場合が多い
  • 同じ党でも時期・文書によって表現が変わる

といった難しさがあります。

だからこそ、根拠URLを必須にして、読者が一次情報を確認できる設計にしました。


結果紹介

トピック: AI

AIに関する各政党のスタンス

軸(ルーブリック)

  • -100: 厳格なAI規制と抑制
  • 0: 中立的または、明確な記載が見当たらず
  • +100: AI技術の全面的加速とグローバルリーダーシップ

結果(相対スコア)

  • (一言まとめ): 「自由民主党」が最も積極的なAI活用を示すスコアとなっていて、「チームみらい」がそれに続きます。デジタル民主主義を掲げる「チームみらい」が二番手となったことは、少し意外ですが岸田元首相の頃からかなりAIに対して前向きに取り組んできた結果だと思います。真ん中の政党は、AIに関する記載を公式ページから見つけられなかったようです。

記載が見つからないことに関しては、検索方法の問題や公式ページの構成によっては記載を見つけることが困難な可能性もあります。(今のところ未検証です。)

根拠
ポジティブよりな反応

  • 自由民主党
  • チームみらい

ネガティブよりな反応

  • 日本共産党

  • 社会民主党

所感(短め)

  • AIの活用自体を否定している政党はないと思っています。あくまで法整備等のルール作りを優先するのか、先進AIの開発、活用を優先するのかという優先度のスタンスの違いによる結果と考えています。

トピック: 政治資金

政治資金に関する各政党のスタンス

軸(ルーブリック)

  • -100: 厳格な規制
  • 0: 中立的または、明確な記載が見当たらず
  • +100: 規制緩和・自由な活動

結果(相対スコア)
![]

  • (一言まとめ): 左側が規制強化を主張する政党です。当然かもしれませんが、緩和的なことを主張する政党は見つかりませんでした。規制強化を主張するか、直接的な表現では主張していないと言う感じであり、グラフの左側の政党は規制強化を主張する政党です。

記載が見つからないことに関しては、検索方法の問題や公式ページの構成によっては記載を見つけることが困難な可能性もあります。(今のところ未検証です。)

根拠
ポジティブよりな反応(それでも規制強化)

  • 国民民主党
  • 立憲民主党

ネガティブよりな反応(厳格な規制強化)

  • 日本共産党

  • れいわ新撰組

所感(短め)

  • 規制緩和を主張する政党はなく、規制強化の濃淡を表す形となった。また、小規模の規制強化についてはあまり強く主張していないためか、記事に引っかかってこない。
  • また、政治資金問題の解決方法は「規制強化」だけでなく「透明化」と言う方向の解決方法もあるので、規制強化と透明化の2軸で判断する方が良いかと思う。

全体所感

まだ、1日程度の開発しか行っていないため、内容については問題が残されていると思います。
概ね想定した結果が返ってきてますが、ハルシネーションであったり、AI側の事前知識に基づいた回答の可能性も排除しきれません。(公式発信のみの内容から検討して欲しいのですが、事前知識の影響を完全に排除することは出来ないと思います。(人間も同様だと思います。))
また、根拠となるURLがトップページであったり、URLが途中で切れていたりするので根拠URL取得も課題です。(出来れば、根拠となる本文そのものを取得するようにしたいです。)

AIが必ずしも中立な立場として振る舞うとは言えませんが、AIが同じ基準を使って各政党や候補者を評価することは、投票に対して有益な情報をもたらすと考えています。

開発に関する所感

本件は、着想から3日程度、開発自体は丸一日程度で現在の状況まで開発できました。
コーディングは、全てAIで行っており、私自身は全くコードを触っていません。
着想(私)→壁打ち(ChatGPT(GPT-5.2))→仕様作成(ChatGPT)→コード作成開始(GPT-5.1-Codex-Max)→コード作成後半(GPT-5.2)

私自身は、着想と中間結果の確認とツッコミ、方針修正を主に行いました。

なお、最初はVS Code上のCodexでGPT-5.1-Codex-Maxを使っていたのですが、GPT5.2に切り替えてから格段にスームーズに開発することが出来ました。

プログラム開発では、GPT-5.2-Codexが出るのを待った方が良いというOpenAIの見解だそうですが、丸投げ的な開発ではGPT-5.2で十分なように思います。

ただ、現状の構成だとWebサーバー二つにDBまで利用しているので、低価格のホスティングは難しいように思います。
ホスティングして公開する場合はよりシンプルなシステム構成に切り替える必要がありそうです。

注意

  • 本記事は、政党の公式発信に基づく「整理・可視化」であり、特定の政党や立場を推奨するものではありません。
  • 相対評価は、軸(ルーブリック)の定義に強く依存します。軸をどう置くかで見え方が変わります。
  • 生成AIの出力には誤りが混ざる可能性があります。根拠URLを確認し、必要に応じて修正してください。
  • 公式ページの更新により、内容が変わる可能性があります(取得時点の情報に依存します)。

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