Dockerに触れてみた[初心者向け]
はじめに
こんにちは。クラウドエンジニアのRJです。
このブログでは、開発環境の構築や運用で注目を集めているDockerについて、初心者の方でも理解できるように解説していきます。前半ではDockerの基本的な概念について、後半では実際のDocker Desktopのインストール手順を説明していきます。
AWSをメインとして仕事をしているのでDockerなどの勉強がてらブログを投稿してみました。
想定読者
- プログラミングを勉強し始めた方
- 開発環境の構築に興味がある方
- Dockerについて聞いたことはあるが、使ったことがない方
1. Dockerとは?
Dockerは、アプリケーションを「コンテナ」と呼ばれる独立した環境にパッケージ化して実行するためのプラットフォームです。
なぜDockerが必要なのか?
開発現場でよく聞く「自分の環境では動くのに...」という問題。この問題を解決するのがDockerの主な目的の一つです。
Dockerの主なメリット
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環境の統一が容易
- 開発環境と本番環境の差異を最小限に
- チーム全員が同じ環境で開発可能
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素早い環境構築
- 新しいメンバーが参加しても、すぐに開発開始可能
- プロジェクトごとに独立した環境を用意できる
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リソースの効率的な使用
- 仮想マシンと比べて軽量
- 起動が速い
2. Dockerの基本概念
コンテナとは
コンテナは、アプリケーションとその実行に必要な環境をパッケージ化したものです。
Dockerイメージとは
Dockerイメージは、コンテナを作成するための「設計図」のようなものです。
Dockerイメージとは
Dockerイメージは、アプリケーションとその実行に必要なすべての依存関係を含む、読み取り専用のテンプレートです。コンテナを作成するための「設計図」として機能し、一貫した実行環境を提供します。
イメージの構造
1. レイヤー構造
Dockerイメージは複数の読み取り専用レイヤーで構成されています:
-
ベースイメージレイヤー
- OS基本システムを含む
- 例:ubuntu:20.04, alpine:3.14
- 最小限の機能セットを提供
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依存関係レイヤー
- システムパッケージ
- ランタイム環境
- ライブラリ
-
アプリケーションレイヤー
- ソースコード
- 設定ファイル
- アプリケーション固有の依存関係
2. レイヤーキャッシュ
各レイヤーはキャッシュされ、再利用可能です:
- 変更のないレイヤーは再ビルド時にキャッシュを使用
- 変更があったレイヤーとそれ以降のみが再ビルド
- ビルド時間の短縮とストレージの効率化
3. コンテナとイメージの関係
- イメージはコンテナの「設計図」
- コンテナはイメージから作られた「実行環境」
Dockerイメージ → コンテナを起動 → アプリケーションが動く
3. Docker Desktopのインストール
インストール前の準備
Windows 10/11の場合
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WSL2のインストール
wsl --install
-
システム要件の確認
- Windows 10 Home/Pro/Enterprise/Education(64ビット)
- WSL2が有効化されていること
- 仮想化が有効になっていること
macOSの場合
- macOS 10.15以降
- Apple Silicon(M1/M2)またはIntel CPU搭載機
インストール手順(Windows)
-
Docker Desktop for Windowsのダウンロード
- 公式サイトにアクセス
https://www.docker.com/ja-jp/products/docker-desktop/ - 「Docker Desktop をダウンロードする」をクリックし「Windows用をダウンロード」をクリックする。
※AMD64かARM64はご自身で確認ください。
- 公式サイトにアクセス
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インストーラーの実行
- ダウンロードしたexeファイルを実行
- 「Configuration」画面ではデフォルト設定のまま「OK」
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インストール完了
- 「Close and restart」をクリック
- PCを再起動
インストール手順(macOS)
-
Docker Desktop for Macのダウンロード
- 公式サイトにアクセス
- お使いのMacのCPUに合わせてバージョンを選択
-
インストーラーの実行
- ダウンロードしたdmgファイルを開く
- Docker.appをApplicationsフォルダにドラッグ
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初回起動
- Applicationsフォルダから Docker Desktop を起動
- 必要に応じてシステム権限を許可
インストールの確認
- ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開く
- 以下のコマンドを実行
docker --version docker-compose --version
- バージョン情報が表示されれば成功
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
-
WSL2のインストールエラー
- Windows Updateを最新にする
- BIOSで仮想化を有効にする
-
Docker Desktopが起動しない
- WSL2の再インストール
- Dockerの再インストール
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権限エラー
- Windowsの場合:管理者権限で実行
- macOSの場合:システム環境設定で権限を確認
まとめ
- Dockerはアプリケーションを独立した環境で実行するためのプラットフォーム
- コンテナとイメージの違いを理解することが重要
- OS別にインストール手順が異なるため、適切な手順に従うことが大切
次のステップ
- 基本的なDockerコマンドの使用方法
- 実際のコンテナ作成と実行
- docker-composeを使用した複数コンテナの管理
これでDockerの基本概念の理解とDocker Desktopのインストールが完了しました。次回は実際にDockerを使用して、簡単なアプリケーションを動かしていく予定です。
最後まで見ていただきありがとうございます!
コメントなどたくさんいただけますと幸いです!
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