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自社開発/ 受託企業/ SES•ITエージェントが儲かる仕組み

2022/10/19に公開約2,400字

この記事は?

IT企業の業務形態には大きく分けて自社開発、受託企業、SES(ITエージェント)の三形態があり、それぞれが利益を上げるために日々企業として活動を行なっています。

自社開発: 自社プロダクトのグロースによって利益を上げていく企業。
受託企業: ITプロダクトの開発を請け負いそれによって利益を上げる企業。SESとの違いは請負契約が主体で、契約内容の完了によって利益を上げる仕組みになっている。
SES/ ITエージェント: 主に業務委託形式で各現場にエンジニアの労働力を提供し、そこから得られるマージンによって利益を上げていく企業。

本記事では、これらの企業が儲ける仕組みについてそれぞれ概観をしていきます。

著者は?

クライアントワークを中心とするソフトウェアエンジニアとして働き、エンジニアの採用活動に関わった経験と、正社員およびフリーランスエンジニアとしての経験がある。

対象読者

・自社開発/受託企業/SESの違いがわからない人
・契約など基礎知識を見落としてエンジニアになってしまった人
・IT業界が利益を出す仕組みについて概観したい人

前提事項

日本は資本主義の国であって、資本の重要な性質として増殖していく性質があります。会社は利潤を追求する場所であって、さらに利潤を追求(=資本を増殖)させるために各企業が企業活動を行なっているという前提のもと、この記事ではIT業界が利益を出す方法を概観することを目的とします。

そもそもの資本主義の仕組み、資本、労働や資本についての基礎知識はこの記事を読む上での前提知識としているので、各入門書を読むなど理解しておいていただきたいです。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784905261117

契約の基礎

日本では、主に以下のような契約の方式があるので、企業と契約を結ぶ前に労働者や会社は、当然どの契約方式での契約になるのかを確認しておく必要があります。

正社員契約: 会社に直接雇用される契約。基礎として労働法が適用されるが、各企業は就業規則を持っており、副業禁止など、憲法に反する内容以外の詳細についてはそちらに従う。
派遣契約: 派遣会社に雇用され、派遣先の企業に派遣されることで報酬を得る契約。現場で直接指揮権をエンジニアに行使できない代わりに、派遣元の企業は直接指揮権をもつ。
請負契約: 契約内容をきめ、その範囲内の事柄を完了させることで報酬を得る契約。
業務委託契約: 仕事完了の義務はないがプロとして善管注意義務が求められ、その前提で成果を提供することで時給として報酬を得る。直接指揮権は現場の会社にない。SES企業は業務委託契約でエンジニアを各会社にアサインすることで利益を得て、フリーランスエージェントの場合は仕事の再委託という形でエンジニアを会社にアサインして利益を得る。会社と直接契約をするフリーランスエンジニアの場合マージンは発生せず、会社と直接話し合って条件面などを決める。

このいずれかの契約に従って、企業と労働者であるエンジニアが合意して働くことになります。ここまでおさえた上で、各企業が契約のもとで利益を上げる仕組みを見ていきます。

自社開発企業

自社開発企業は社内でプロダクトを開発し、それを国内外で販売することで収益を得て拡大していく特徴がある企業で、IT業界だけで閉じることはなく、製造、金融、小売などあらゆる業界に向けてプロダクトを売っていくので、プロダクトを作りきる技術力はもちろんのこと、プロダクトを売り込む業界への理解と営業力まで幅広い知見が問われる。

受託企業

ITプロダクトを必要とする企業と請負契約で契約して、成果を納品することで報酬を得る企業を受託企業。筆者は受託案件で勤務した経験がないので分からないが、他社と差別化するために高い技術力と、納品の期限があるためスピーディに仕事を終わらせる厳しさが問われそうな雰囲気がある。

SES企業

自社でエンジニアを雇い、各企業に業務委託契約を通してエンジニアをアサインすることで利益を得ていく会社。SESのマージン率には諸説あり、断定はできないが業界でのマージン率は30 - 40%程度と言われており、そのマージンを抜くことで継続して企業として利益を出していく。

IT(フリーランス)エージェント

フリーランス(個人事業主もしくは法人の持ち主)を各企業に業務委託契約を通してアサインすることで利益を得る会社。断定はできないが、再委託の形式を取ってエンジニアをアサインしていることが多いようだ。フリーランスエージェントのマージン率は会社に依存しているものの、抜かれるマージン率としてはSESより低くなる傾向にあるように見える。

全体の傾向感

会社としては優秀なエンジニアを自社で囲い込み、長く安定して稼働してほしいニーズを各所で聞いている一方、できるエンジニアについては慢性的な人員不足が続いており、企業にとっては優秀なエンジニアの囲い込みの難しい市況が続いているように見える。そのために、フリーランスエンジニアやSESを通じてできるエンジニアを自社に入れて自社にないナレッジを蓄積したり、人員不足を補い開発スピードを促進していく流れが続いているように思えます。

まとめ

契約は基礎として大事なことであって、どの業務形態で成果を発揮できるかを判断することは大事なことだと言えます。IT業界で働く以上自社開発、受託企業、SESそれぞれの本質を理解した上で、どこで結果を出しやすいかを判断しつつIT人材としてバリューを発揮していきたいです。

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