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【社会経済学】資本論/ 技能労働者の賃金決定プロセス

2022/10/24に公開約1,600字

この記事は?

エンジニアは主な価値として、技術力を労働力として発揮し対価を得る。通常の会社であればおおむねスキルと賃金は比例する傾向にあるが、会社としては優秀な労働力をできるだけ安く買えれば良いし、また一方で労働力を売る側としては価値通りに販売したいと思うことは当然であり、あるいは価値以上に高く売ってより良い生活ができればなおさら良い。この記事では、自身が発揮している労働力の指標となっている「賃金」について今一度考えてみたい。

賃金とは何か?

ではそもそも、賃金とはなんなのだろうか?人間は、社会が発達するに従って、単純なモノの物々交換ではなく、モノを買うための共通通貨として紙幣を発展させてきた。賃金は、労働者であるエンジニアが発揮する「労働力という商品」としての価値を紙幣で現したものである。しかし、ここでややこしいことは、労働力は常に適正価格で売買されているわけではないということだ。採用側は、優秀なエンジニアをできるだけ安く採ろうとし、労働力を販売する技術者は研鑽し、できるだけ高く自分の価値を売って高い報酬を獲得したいと思う傾向にある。こうした二項対立があるため、スキルがあるエンジニアでも適正報酬をもらえなかったりするシーンも見られる。

補足) 労働者は、労働者が提供する労働力を売って賃金を得ているのであって、買い手は労働者本人(エンジニア本人)を買っているわけではない。労働力を買ったからと言って奴隷のように、好き勝手傷つけたり本人の意思に関わらない強制労働を行使することはできない。つまり、労働力を買うという行為は、何かモノを買って自分のものにするというより、人が発揮している労働力というバリューを「賃金」という時間単位の価格でレンタルしていると考えるとわかりやすい。

賃金決定の構造

会社は当然、利潤を追求し資本を増やしていく必要があるから、エンジニアの採用では支払う給与と同じ額の価値を発揮してもらうことを期待して採用するのではなく、払っている給与以上の価値を発揮してもらうことを期待してエンジニアを採用する。たとえば、時給5000円で契約し、働くエンジニアがいるとする。そのエンジニアに時給換算5000円での労働力を発揮してもらうことで、結果会社が得られる利益として1時間7000, 8000円、いわんやそれ以上の価値に相当する価値を発揮してもらえれば、会社としては剰余利益、つまり差し引きでプラスの利益を得ることができる。

エンジニアが完全に自走でき、勝手に成長し自動で会社の利益を上げてくれれば最高だが、自走できなかったり、本人のコミュ力や技術力など各種スキルが低いなどの問題で、採用側から見てコミュニケーションやマネジメントのコストがかかりすぎたりすると賃金はマイナスに考慮される。(あるいは、一定以下の評価になると面接に落ちたり、現場から追い出される)

賃金決定のプロセス

労働者であるエンジニアが、技術力を主とする労働力を販売し、労働力を購入する買い手である企業(決裁者)は、後述するさまざまな尺度で判断していくらで買うかを決める。次に、労働者が納得すればその購入価格が時間ごとの賃金となり、納得しなければ売買自体が破綻するか、あるいは交渉などを経て売買がなされ、その価格が時間ごとの賃金として決定される。

市場動向[2022年度]

ここまで話してきた客観的なフレームワークに加えて、2022年度の市場動向はどうなっているのか?エンジニア採用/人事周りを専門にしている久松氏によると、実装を任せられるレベルで月80万、上流から任せられるレベルだと月100万あたりが基準になっているとのことだった。

https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761276218

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