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[Groovy][QuPath] 章5 自動化、バッチ処理

2023/03/23に公開約2,300字

※ 画像解析ソフトQuPathに関する本を執筆中。完成した章から公開していく。

Workflow

QuPathではすべての解析記録が自動保存されているだけでなく、一連をワークフローとして書き出して別の画像に同じ操作を行うことができる。

例えば、画像を開いて既に作ったRegion*クラスのアノテーションを作成するPixel classifierを使ってエリアアノテーションを作成するとする。

すると、左ウィンドウのWorkflowタブにPixel classifier create annotationとあるように実行内容が記録されているのが分かる。

ワークフローは明示的にマウス操作で行った作業でなくとも、内容を再現するために必要な記録が行われている。
Set image type, Set color deconvolution stainsは画像を開く際に最初に行われている作業で、すでに画像タイプをHEなどのように設定済みの場合でもワークフローとしてはこの2つは毎回行われる。

Reset selectionは特に明示的には行っていないが、Pixel classifier create annotationsの対象を画像全体に行っているために一旦Annotationの選択状態を解除しているようである。

Create script

左下のCreate scriptから一連の作業記録をQuPathスクリプトとして書き出すことができる。

Script Editorウィンドウが立ち上がり、Workflowの内容がスクリプト化される。

重要なスクリプトの場合、File > Save asなどで保存しておけばよい。拡張子はgroovyである。

Script Editorは上部メニューのAutomate > Show script editorから呼び出せる。
保存したgroovyファイルはFile > Openから開くことができる。

batch処理

Script Editorで開いたスクリプトを使えば、QuPath project内の他の画像に同じ作業を一括で行うことができる。

まずはRun > Run for projectを選択する。

そして、対象とする画像を選択する。画像を選択して><で移動するか、>> <<で全画像を移動する。

OKを押すと、他の画像へのBatch処理が進行する。

処理後の画像を開いてみると、同じパラメーターでRegion* annotationが作成されているのが確認できる。

Create workflow

左下のCreate workflowから実行内容のパラメーターを確認することができる。

開かれたウィンドウで1つの作業記録を選択すると、そのパラメーターやスクリプトでのコマンドが表示される。

Set color deconvolution stainsを選択した画面

Workflowでは行った殆どの作業が記録されてしまうため、他の画像に実行するには不要な箇所も出てくる。
Create scriptでは全作業を一括でスクリプト化してしまうが、Create workflowでは実際に必要な作業のみに編集することができる。

右クリックを押すと、不要な作業を削除したり、順序を入れ替えたり、その作業のコマンドのみをコピーすることができる。

Workflow完成後は同ウィンドウ内のCreate scriptを押して、groovyスクリプト化する。

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