👾

Black Hat Europe 2025 Arsenal参加レポート

に公開

はじめに

2025年12月10日から11日にかけて、イギリスのロンドンで開催されたBlack Hat Europe 2025に参加してきました。今回は、自身が開発したC2に関してArsenalで発表する機会をいただき、発表者として参加しました。Black Hatへの参加もセキュリティカンファレンスでの発表も初めての経験で、多くの学びと反省、そして達成感を得ることができました。

本記事では、Arsenal発表に向けた準備の過程や当日のトラブルと対処、そして発表を終えた率直な感想について共有します。

Black Hatは、世界最大規模のサイバーセキュリティカンファレンスの一つです。毎年アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどで開催され、最新の脆弱性研究や攻撃手法などに関するブリーフィングセッション、実践t系なトレーニングやオープンソースのセキュリティツールの紹介展示(Arsenal)が行われます。

特に、Arsenalでは、セキュリティ研究者や開発者が自身の開発したツールをデモンストレーション形式で紹介するセッションで、参加者と直接対話しながらツールの機能や使い方を説明できる貴重な機会として知られています。

発表に向けた準備

Black Hat Europe 2025のArsenalのCfTスケジュールは以下の通りでした。

  • Call for Tools開始: 2025年5月7日
  • 提出締切: 2025年7月9日 12:00 PM(Pacific Time)
  • 採択通知予定日: 2025年7月28日

応募は2025年の7月7日、締切の2日前に行いました。提出したのはツールの概要、技術的な詳細、ドキュメントサイトのURLと、成果物のzipファイルです(応募時はリポジトリ未公開だったため)。

採択通知は最終的に8月22に届きました。元々の予定日は上にあるように7月28日だったのですが、その翌日に「サイト不具合により結果送信が遅延している」などのメールが届いて以来、数週間に渡り音信不通の状態が続いていました。数週間ほど採択されたのか、それとも不採択なのか、不安な日々を過ごしましたが、無事通知が届き、ようやく本格的な準備を開始することができました。

発表準備で最も苦労したのは、デモの再現性を確保することでした。このツールはローカルLLMを使用しているため、結果などの生成にどうしても揺らぎが生じます。そのためより安定してより良い結果を表示させ、コマンド実行のブレなどを抑えるために多くの時間を費やしました。また、会場でデモが失敗しないように何度も動作確認を重ね、複数のシナリオを準備しました。しかし後述するように、当日は予想外のトラブルに見舞われました。

当日の様子


Black Hat Europe 2025 会場の様子

Arsenal発表は2日目の13:00から14:20の80分間の枠でした。会場に早く着きすぎると緊張してしまうと考え、開始時刻の1時間前に到着するようにしました。

会場のブースには、発表用機材とインカムなどが用意されており、発表準備を進めていました。しかし、ここで最初のトラブルが発生します。

ノートPCをディスプレイに接続したものの、後ろのディスプレイに画面が表示されません。焦りながら何度も接続を確かめ、別PCで接続を試みるも状況は変わらず、最終的に音響スタッフさんに対応してもらうことになりました。結局のところ原因は、ブース下に設置されたノブでディスプレイの入力を切り替える必要があったというものでしたが、発表開始直前のドタバタですでに私は精神的に消耗してしまいました。

発表時間となり、ブースには20~30人程度の参加者が集まっていました。ツールの主な説明は共著者の方に担当してもらい、私はデモに専念する予定でした。しかしここでさらにトラブルに見舞われます。

デモの途中でそのデモがこれ以上進行不可能な状態に陥ってしまったのです。あれだけ入念な準備やテストを重ねたにもかかわらず。急遽、事前に撮影しておいたデモ動画で解説を進めることにしました。

予想外のトラブルで頭が真っ白になり、参加者からの質問にもほとんど答えられない状態でした。幸いにも、共著者の方がほとんどの質疑応答を引き受けてくれました。共著者の方の助けがなければ、発表を乗り切ることはできなかったでしょう。

発表終了後、何人かの参加者と名刺交換を行いました。トラブル続きの発表だったにもかかわらず、興味を持ってくださる方がいたことは大きな救いでした。

会場は活気に満ちており、参加者同士が積極的に議論を交わす姿が印象的でした。Arsenal会場では、様々なツールが展示されており、発表者と来場者が熱心に技術的な議論を交わしていました。

所感

今回の発表を振り返ると、反省点ばかりが思い浮かびます。英語での対応力不足やデモのトラブル、準備時間の余裕のなさなど、反省点を挙げればキリがありません。

しかし、それと同時に大きな達成感も感じています。初めてのBlack Hatでの発表は、やはり緊張や不安を伴いますが、その結果として得られるものは大きいものがあると感じています。

失敗や後悔は多かったものの、この経験を糧に、次へとつなげていきたいです。

まとめ

Black Hat Europe 2025でのArsenal発表は、トラブル続きで決して完璧な発表ではありませんでした。しかし、その失敗の経験こそが、今後の成長につながる貴重な財産になったと確信しています。

完璧な発表でなくても、挑戦すること自体に大きな価値があると考えています。また機会があれば、今回の経験を活かして再び挑戦したいと思います。

https://x.com/r74tech/status/1999495252479213853

Discussion