Linux ディストリビューション
ディストリビューションとは
そもそもLinuxとはLinux kernelの略であり、カーネルの部分しか機能としては成立していない。
なのでそれをOSとして構築し、ユーザーが使いやすい形にしたものをLinuxディストリビューションと呼ぶ。
現在有名なディストリビューションは3種類ある。
- Redhat系
- Debian系
- Slackware系
Redhat系
1995件にRed Hat Linuxが開発された。その源流を受け継ぐ型。
パッケージ管理にRPM(Redhat Package Manager)を使用するのが唯一の共通点となっている。
2003年にRed Hat社は方向転換を表明し、企業向けに特化した有償ディストリビューションのRed Hat Enterprise Linux(RHEL)を発表。
そこから非商用のFedora, RHELの無償版のCentOSがリリースされている。
Fedora
2003年に開発が終了したRed Hat Linuxの後継プロジェクト
Fedoraはコミュニティの声を積極的に取り入れ、先進的な機能の導入を行っている。
なぜ先進的な機能の導入を行っているかというと、RHELへのフィードバックのためである。
Fedoraで最新機能を取り込み、十分にテストをした後にRHELに取り込んでいるという関係になる。
CentOS
Community ENTerprise Operating System
上記の名の通り、コミュニティベースのエンタープライズに匹敵するオペレーティングシステムという意味。
RHELを元にライセンスに関係するものを削除し、フリーなものに置き換えてCentOSコミュニティで置き換えているOSである。
CentOS Stream
CentOS Projectは2020年12月に開発サポートを終了して、今後は新しい「CentOS Stream」に開発作業を集中する。
CentOS Streamはローリングリリースモデルと呼ばれるリリースモデルを採用している。つまりマイナーバージョンアップなどは存在せず、バージョンが自動更新されていく仕組みになっている。ただメジャーバージョンは区分けがされており、メジャーバージョンアップは手動のアップグレードが必要となる。
またCentOS StreamはRHELにNightlyリリースに当たる。
Nightlyリリースとは、毎日ビルドのことである。
RHELにエンジニアが加えた修正を加えたリポジトリを自動CIによって毎日リリースする。
元々のCentOSはRHELリリース→有償部分を無償部分に置き換え→リリース
という形を取っていた。
この場合だと、CentOSでバグが発見されたとき、CentOSコミュニティ側からバグ報告、それを検証してからRHELに組み込むなどに、時間がかかってしまう。つまり有償版のRHELにおいてバグが長期間放置されてしまう。
これを解決したのがCentOS Streamである。いわゆるRHELの最新版を毎日リリースすることでテスト検証を行い、ある程度の安定が確認できたバージョンをRHELのタグでリリースする。
元々RHEL→CentOSでテスト検証を行っていたところをCentOS Stream → RHELでテスト検証を行うことが出来るということ。
CentOSのバージョン状況
CentOS 9: リリース予定はありません。
CentOS 8: ソフトウェアアップデート提供は2021年12月31日で終了予定です。
CentOS 7: ソフトウェアアップデート提供はRHEL 7と同じく2024年6月30日で終了予定です。変更ありません。
CentOS 6、及び、それ以前のメジャーリリース: ソフトウェアアップデート提供は既に終了しています。変更ありません。
Debian
DebianはGNUプロジェクトを尊重してフリーソフトウェアのみで構成されている、
コミュニティベースのオープンソースのプロジェクトである。
各バージョン名にはトイ・ストーリーに出てくるキャラクターの名前が使われる
大体マーケットシェアは17%くらい
日本のコミュニティが活発に行われている印象
月イチで勉強が開催されている
プロジェクトは、世界中の有志の開発者によって構成されている。プロジェクトには誰でも参加できるが、正規の開発者になるためには、技術的なチェックを受ける必要がある。2020年11月現在、1100名以上[20]のメンバーがいる。日本人の開発者は40人ほどである。
Debianの特徴は他のLinuxディストリビューションに比べて、最も安定的であるということ。
その分リリース期間が長い。大体毎2年ごとにリリースされている。
コミュニティの数はUbuntuよりも少ないが、技術レベルが高いエンジニアがおおい。
理由としては、安定性の維持よるものである。
また、Debianはより玄人志向である。
それはカスタマイズや設定が多く、自由な設定を可能とするからである。
Ubuntu
UbuntuはDebianの派生系のOSプロジェクトであり、現在のシェアは39.6%で、2020 Aprilにマーケットシェアが一番になった。
リリースサイクルは毎6ヶ月である。
なので、Debianに比べてリリースサイクルが1/4であり、その分テスト期間が短いということでもある。
そのため安定性はDebian, CentOSに比べて少ない。
Debianと異なり、Ubuntuのパッケージは全てフリーソフトウェアで構成されているというわけではなく、フリーソフトと独自ソフトで構成されている。
コミュニティを最大であり、とてもアクティブである。
コミュニティ集団は小さいチームで構成されており、初心者に優しい。