"マネジメント"で意識していることや考え方
今までずっとプレーヤーとして働かせていただいてきましたが、今年からマネージャーとしてマネジメントに挑戦させていただくことになりました。
世間一般的に言えば、プレーヤーとしてどんどん成長していきたいと考えている人の方がエンジニアであれば多いのかなという印象がありますが、私の場合は、"技術は手段"であり、"人生においてやりたい事業を大きくさせる、業界を変革させる"という明確なゴールがあるので、それを達成させるための手段として、組織の一員として働かせていただき且つその組織を活用させてもらって、業界に変革をもたらせたい。
そのためには、個人ではなく、組織で、組織を大きくし、自らチームを率いて導いていく=マネジメントが必要不可欠と思っているため、今回マネージャーという形を取らせていただているという背景になります。
注意
- 執筆に当たり細心の注意を払っておりますが、不十分な説明や誤りがある可能性もございます。
- 本発言はあくまで私個人の意見・見解であり、所属する会社等の公式な立場や見解を示すものではございませんので、あらかじめご承知おきください。
そもそも"マネジメント"を自分の中でどういう定義と解釈しているか
そもそもマネジメントとは、
- 組織の成果を上げるための仕事
- 人を通じて成果をあげること
など、一般的な定義があるかと思います。
あくまでこれは私の中での定義ですが、マネジメントとは、『導くこと』 だと思っています。
- 業界に変革を起こすために、組織を導く
- 組織としての成果を最大化するために、チームを導く
- メンバー毎のキャリアパス実現に向けて、メンバーを導く
など、全くもって"管理する"などということは考えていません。
やりたいこと、成し遂げたいことを達成させるために、何をすればいいのか、どう進めばいいのかを一緒に考え、道を形成し、組織や人を支えることこそがマネジメントなのではないかと思っています。
そのHowとして、PJマネジメントだったり、タスクマネジメントだったりに分解されるだけであり、PJやタスクを管理することがマネジメントの本質ではないと思っています。
"マネジメント"で意識しているポイント
マネジメントの最終形態は"マネジメントしないこと"
ある方がおっしゃっていたことが妙にしっくりくるなという言葉があって、
マネジメント最終形態は "マネジメントしないこと" と言う言葉があります。
要は、メンバーが自立して動けるようになる組織にするという意味であり、マネージャーがいなくてもメンバー同士で方向性を合わせて、どんどん進めていけるような状態を意味しています。マネージャーはそれを遠くから見ていて、ちょっとずれそうになったら調整するぐらいであとはメンバーでやってくれます。
そうなった世界線としてはマネージャーはより組織的な業務や戦略的な業務に集中でき、事業成長スピードも一気に拡大できそうです。
とはいえ『言うは易し行うは難し』であり、組織も人と同じように成長していき、メンバーも増えていくので、それが100%できる世界線は難しいとは思いますが、ここを目指さずいつまでもマイクロマネジメントして進めるのでは、いつまで経ってもスケールしないので、業務量が減らず、費用対効果は一向に良くなりません。
『マネジメントしないこと』=それぞれが自立して動ける組織を目指すことで、メンバーを成長させ、組織を同時に大きく成長させていくことこそがマネジメントに求めらえるゴールではないのかなと私は思います。
ちなみに『自立』=一人で業務を進めて自分の目標を達成していくではありません。部署、チーム、グループとして、メンバーそれぞれがなすべき役割をきちんとこなし、大きな目標に向かって、共創して、業務を進めていける状態と定義しています。
VMVを甘くみてはいけない
大体の組織には、VMV(ビジョン、ミッション、バリュー)なるものが存在するかと思いますが、皆さんはどれくらい重要だと考えていますか?
どの部署にも適用するような抽象的な表現にどうしてもなってしまうので、なんとなく覚えているけど、普段の業務や議論で意識することはないなーと感じている方も多いのではないかと思います。
これは結構勿体無いことだと思っていて、会社のVMVだけでなく、これは組織の大きさによりますが、部署やグループなどにもVMVを作り、浸透させることが重要だと感じています。
主なメリットは以下です。
- チームの意思決定の基準が明確になる
- 自分のチームが目指しているゴールを組織全体に伝えることができる
- 中長期の戦略の指針になる
特に "チームの意思決定の基準が明確になる" 点が重要だと思っていて、普段の業務を進めるにあたり必ずどっちでいくのかの意思決定をする機会がたくさんあるかなと思います。この時にVMVや現時点での目標がないと、現時点で何が最適な方法なのかを意思決定することができません。最悪の場合、多数決になってしまったり、えいやで決めてしまうことになり、後でなんでこの意思決定にしたんだっけ?となってしまうことに繋がりかねません。
そのためにも、マネージャー以上のメンバーはメンバーの意思決定を常に正しい方向に導いていくために、ゴールを決めておくということは非常に重要なことだと思っています。
私が最初に上司から教わった言葉で 『常に目的から逆算して考える』 という言葉があるのですが、これはまさにこういうことだったんだなと今になって身に染みて感じています。
メンバーと目線を常に合わせて、合意をとる
普段の業務を進めるにあたって、コミュニケーションは非常に重要なものだと思いますが、フルリモートが当たり前になってきている世の中で、テキストコミュニケーションだけだとなかなかうまくいかないことも多いのではないでしょうか。
私も同じでうまくいくこともあれば、うまくいかないことも多々あり、PJ遅延してしまったり、議論が平行線を辿ってしまったりとさまざまな問題が発生してしまうことが多いです。
その中でも意識しているのは、 "合意をとって丁寧に且つスピード感を落とさず進める" ということです。
丁寧にやりつつも、スピードを落とさずというのはものすごく難しいことを言っているかもしれませんが、これはどっちも妥協できることではないと思っています。
"スピード感を落とさず" というのは、スケジュールより前倒しでどんどん進めろということではなく、建てたスケジュールを遅延なく、確実に進めるために最適な行動をするということ。
"合意をとって丁寧に" というのは、メンバー全員の合意をとった上で、気になるところがあればとことん話し合うということ
です。
ここで前述で記載した議論のフォーカスをVMVがあることでより早く的確なものにできるという形になります。
"怖わ暖かい"をイメージしている
名著『人を動かす』では、「人を非難したり、批判したり、苦情を言ったりしないこと」 と明記があると思いますが、必ずしもこれを達成させるように動いてしまうと、今度は結果がついてこないようになってくる懸念もあるかと思っています。
あの人は提案に対してなんでもYESと言ってくれて、動いてくれるから最高の上司にはならないわけで、優しい上司にはなれます。
ただそれでは本当の目的である "導く" は達成できません。
伝え方をきちんと工夫して、時には厳しいことを話すのも必要不可欠です。私が行なっている方法としては、メンバーが複数いて議論するための会議や定例では、ちゃんと理解できるまでWHYを聞く、HOWを自分で考えてもらうように考え抜いてもらう、間を怖がらないということを意識しています。
逆に1on1などは聴くに特化し、リアクション多めに。こちらからWHYの深掘りはしないようにしています。自分の考えについても求められた時のみ回答するようにし、あくまで自分で話して、解を自分で導いてもらうように促すことを意識しています。
なので、イメージとしては、"怖わ暖かい" という感じです。
基本任せる、自分の仕事は組織開発にフォーカスする
今までプレイヤーとしてずっと走ってきたので、どうしても自分でやった方が早いなと思ってしまう時は少なからずあります。ただそれでは、組織としてスケールしませんし、メンバーの成長にも繋がりません。
なので基本考えるところから、メンバーに任せ、自走できるように促します。
それで多少PJ遅延が発生したとしても、本当にやばい時は支援に入るぐらいの気持ちでいるのが中長期的に組織がスケールするための投資だと思っています。
逆に自分の仕事は、組織をより強固なものにしていくための仕組み化にリソースを使うようにしています。
ティーチングとコーチングをメンバーによって使い分ける
メンバーによってレベル感が違うと思うでの、ティーチングとコーチングをうまく使い分けるようにしています。
ちなみに、それぞれの定義とイメージで言うと
ティーチング=知識・技能・態度などを、教師や指導者が意図的・計画的に相手(学習者)に教える行為、またはそのプロセス
コーチング=対話を通じて相手(クライアント・部下・生徒など)の中にある答えや可能性を引き出し、目標達成や成長を支援するコミュニケーションの技術・プロセス
簡単に言うと
ティーチングは、時には解を教えつつ、隣に張り付いて進めていくこと
コーチングは、レールだけ引いてあげて、解は与えず、時にはヒントを出し、解を引き出し、見守ること
と理解しています。
ティーチング対象者は、初学者、基礎を学ぶ段階の人で、何がわからないのかもわからない人が対象になります。
コーチング対象者は、経験者、部分的には自走できる人で、わからないものがある程度わかっていて、サポートがあれば自走できる人が対象になります。
弱みではなく、強みをより尖らせて貢献することにフォーカスする
世の中にはいろんな人がいます。人と会話するのが得意な人だったり、一つの作業に特化することに長けている人だったり、マルチタスクが得意な人だったり、強み、弱みは十人十色です。
どういう方針で組織を作っていくか、人材育成をしていくかは人によるとは思いますが、私は断然強みを尖らせて組織にコミットする 派です。
弱みを頑張って磨いたところでそれは平均点にしかならないし、苦しい思いしてまでやる必要はないと思います。弱みを他のメンバーでカバーしあってこそ組織で働く意義でもあると思うので、強みをより磨き上げて、私はここまでやったぞ!とお互いに言えるぐらいやり切ることが組織を大きくする最短ルートではないかと思っています。
過去ではなく、未来にフォーカスする
『これ前も言いましたけど』みたいな同じ失敗を繰り返してしまった時やすでに伝えたことに対して、認識していなかった時に出てくるフレーズがあるかと思います。
私はこのような過去にフォーカスするようなフレーズは極力使わないようにしています。
なぜならば、特に初学者の方にとっては覚えることが大量にあって、覚えていなかっただけかもしれないし、そんな感じで言われてしまうと「同じことを聞くのはいけないことなんだ」と思わせてしまい、萎縮してしまう可能性もあるかと思っているからです。
これも人によるになってしまいますが、私は同じことでも何回聞いてもらって全く問題ないと思っています。
いけないのは、同じ失敗を何度も繰り返し行なってしまい、自分で改善案を見出せず、成長しないこと だと思っています。
なので、もし同じような失敗が繰り返されてしまう場合は、『これ前も言いましたけど』と言うのではなく、『この問題について同様の失敗が見られるため、今後どう改善していくか一緒に話し合いましょう』と未来にフォーカスするように話すことが大事だと思っています。
過去は変えられないけど、未来は変えられる!
参考図書
- スケーリングピープル
- マネジメントは嫌いですけど
- 「僕たちのチーム」のつくりかた
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