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デザイン思考(後編) -潮流と本紹介-

2022/11/29に公開約2,900字

デザイン思考の潮流

始まりは...

デザイン思考は、英語では Design Thinking と言って、
この言葉が最初に登場したのは、1987年のピーターロウが記した「デザインの施工過程」においてだそうです。
ただし、言葉に於いての源流なだけで今持て囃されている言葉の意味とは少し異なります。

現在のビジネス界隈で潮流の始点は、
シリコンバレーのデザインコンサルティング会社「 IDEO 」の創業者のデイビッド・ケリーが、教授を勤めていたスタンフォード大学で D.schoolを創設したことに依ります。
これにより、全世界的にデザイン思考が広がっていきました。

ちなみに少し気になったのでIDEOについてです。
拠点はカリフォルニアのパロアルト、世界各国に拠点を持っており、従業員数は700名ほど。
建築家やデザイナーなどさまざまな専門家が在籍しています。
ideoの公式ホームページより

日本での広がり

検索の結果、日本で最初に出た本!とかは出てくるのですが、
どれも日本でのデザイン思考の盛り上がりの現状の肌感に合わない理由ではありました。
やはり、 アメリカのコンサルティング会社がデザイン会社を買収※ したり、
デザインに詳しい人材が日本で仕事をしたりといった、各所の潮流から浸透していき、
近年はデザインを強みにした会社の上場などにつながっていったのかな、というのが正直な印象でした。

※アクセンチュアによる「Fjord」買収(2013年) / 米大手金融機関Capital Oneによる「Adaptive Path」買収(2014年) / スペインの大手金融機関BBVAが「Spring Studio」を買収(2015年) / マッキンゼー・アンド・カンパニーが「LUNAR」を買収(2015年) / 博報堂DYホールディングスの戦略事業組織「kyu」に「IDEO」が事業の一部を売却(2016年)

デザイン思考のプロダクト事例

簡単に2つのプロダクトを紹介します。

バーミキュラ炊飯器 

「今ある技術で何ができるかではなく、世の中が欲しいと思っているものを作れば喜ばれる。」という思いのもとに、お米の素材本来の味を楽しんでもらいおうと開発されました。
通常は今ある炊飯器という概念から考えて「美味しくお米を炊く炊飯器」の作り方を考えていきますが、
そうではなくて、
「すでに無水鍋だと美味しく炊ける。これを炊飯器で再現するには?」
という発想で作った結果、この商品が生まれ結果的にユーザーが熱狂して爆発的に売れました。
製品としては、 美味しいお米を楽しんでもらいたい という思いから、保温すると米の品質が落ちるため、
保温機能がないなど、既存の概念からすると型破りな炊飯器になっています。

スポティファイ
スポティファイは、デザイン思考を積極的に取り入れている企業です。
スポティファイを使用しているとわかりますが、日々、結構な頻度でアプリのUIが変化します。
これはユーザー目線に立って、こうしたらいいのでは?というアイデアがあるとテストしているからとのこと。
その中で出てきた機能で例えば、「 気持ちが落ち込む月曜日を元気にする音楽リスト 」のような、
他の音楽再生アプリにはない機能が誕生して、ユーザーに新鮮な驚きと喜びを与えています。

デザイン思考の本紹介

私が読んだことのある、本を三冊紹介します。
本流な本、ファストな本、古典の三冊です。
他にも読んでみて良ければ、そのたびに追記していこうかと思います。

デザイン思考の本流の本 「デザイン思考が世界を変える」

上記で記載しましたが、シリコンバレーでデザイン思考を広めたIDEO。
そのCEOでもあったティムブラウンが著した本です。
さらっと読めるわけではないですが、デザイン思考について学ぶのであれば、
どこかのタイミングで読んでおいてまったく損はないと思います。

ファストな本 「スタンフォード式デザイン思考 ジャスパー・ウー」

文字も大きめで、豊富な図解、語り口調の文章でさらっと読めます。
が、案外内容はあなどれずに、
個人的にはシンプルにわかりやすくデザイン思考について知れる両本だったと感じました。
また、著者が実際に大学で学び、現場で働いているので、
現在のデザインの潮流にも触れることができると思います。

デザインまわりの古典 「誰のためのデザイン? D.A.ノーマン」

HCD 人間中心デザイン を提唱した本です。
少し古い本ですが、なんども重版されており、内容も豊富な事例で、わかりやすいです。
大学生のときに教授に勧められて読みました。
さらに、デザインって結局は人間の認知認識や心理学的な部分に行きつくと思いますが、
その結びつきもしっかりと書かれています。
これを機に再度読み返してみようと思っています。

おまけ

「13からのアート思考」
ネットで検索すると「デザイン思考のおすすめ本」として出てきます。
しかし、個人的にはデザイン思考というテーマとは少しずれた本ではあるので、
デザイン思考を学びたい人が最初に手に取る本ではないと感じました。
単純に、知識を豊富にしたい方にはとってもオススメの本です。

おわりに

今回ざっくりとデザイン思考について調べて、自分のなか復習的にさらってみました。
広がった経緯などまでしっておくことで、わからないことがでてきたときに、どこら辺を参照すればいいかがわかっていいですね。
また、ビジネスの現場で、ひとつ突っ込んだ質問をもらったときにも、答えられると、強みになると感じます。

お読みいただきありがとうございました。この記事は前編からの続きでした。

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