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Infinite Intelligence: 知性の最強チームを創る

に公開

https://youtu.be/Tyak6c5kr_g

【序章】なぜ「記憶するAI」が必要なのか

その答えはシンプルだ

いまだに“記憶喪失型AI”ばかりの世の中に、本気で革命を起こしたかったから

ChatGPTは賢い。Geminiもすごい。Apple Intelligenceも未来的です
──でも、誰も“つないで”いない

そこで気づいたのです
「この3つの知性を"問い"を軸に結び、構造化できたら、それはまったく新しい"知性OS"になる」と

【第1章】解決すべき課題

1. 記憶の断片化問題

「昨日ChatGPTに話したこと、また一から説明しなきゃいけないのか...」

現在のAIは、1対1のセッションでは賢いが、文脈を越えて記憶を持ち続けることができません
重要な問いが一度使って終わりになってしまう構造的欠陥があります

この構想が生まれたのは
「 AIって優秀に思えるのに、なんで“昨日の問い”すら忘れるんだ?」という違和感からだった

そして僕らが描いた答えが──

「記憶する知性」「再利用できる問い」「対話の再構成」
すなわち、「Infinite Intelligence」という思想だった

2. 問いの散逸

情報の時代において、「情報そのもの」よりも「どんな問いを持って生きているか」が知性の本質です
しかし現在のAIは問いを保存せず、思考の継続性を支援できません

3. AI間の非連携

複数のAIが共存する時代なのに、それぞれが独立して動作し、統合的な知性体験を提供できていません

ソリューション: Co-Intelligence(共創知性)アーキテクチャ

基本思想: 問い中心設計
Infinite Intelligenceは、「問い」を軸にした知性OSです
人間の問いを起点として
複数のAIが役割分担しながら協働し、その結果を構造化して記憶・再利用可能にします

【第2章】ChatGPT×Gemini×Genspark の共創

『ChatGPTとGemini、両方使ってみて』──
日常的な使い分けの中に、私は
大きな戦略的発見
を見出しました
それは、ChatGPTの「記憶するAI」と、Geminiの「記憶しないAI」という特性を
意図的に役割分担として活用するという知性運用モデルです

🔧 ChatGPTとGeminiは“正反対の特性”を持つ

項目 ChatGPT(記憶するAI) Gemini(記憶しないAI)
文脈保持・連続性 会話履歴を継承し続けられる スレッドごとに完全に初期化
思考の深堀り 構想や戦略を継続的に展開できる 初見の目線で評価・指摘ができる
UX評価 ユーザー目線に没入できる 新規ユーザー視点で違和感を検出
技術・構造設計の活用 構成・設計フェーズに強い 伝達力や“わかりやすさ”評価に強い

🧠 共創知性とは何か?:役割分担と循環

Co-Intelligence Triad: 3つの知性の協働

本プロジェクトでは、三者のAIを使用しその特性を活用している

1. ChatGPT: 記憶と文脈の司令塔

学習思考、構造化、記憶の管理と再組織

会話履歴を継承し続ける蓄積型AI
構想や戦略を継続的に展開
思想の内面化と言語化を担当

2. Gemini: 刷新と視点の巡察官

スライド作成、ビジュアル実験、高速な設計試行

スレッドごとに完全初期化するリセット型AI
初見の目線で評価・指摘が可能
情報統合と多角的思考を実行

3. Genspark: 現実化と即応の実行者

Web開発、コード実装、画像生成 動画生成に強み

公開思想を即座に視覚化・実装する創造型AI
抽象概念をビジュアルに変換
現実世界との橋渡し役

この対照的な特性を「意図的なサイクル運用」することで、「思考の深化 × 視点のリセット」のサイクルが成立します

💡 実践:Infinite Intelligenceでの応用例

現在進行中の「Infinite Intelligence」では、AIと人間の共創による知性管理システムを開発中ですが、この3つの知性の共創運用モデルは以下のように活用されています

  1. 構想・記事執筆・思想整理 → ChatGPT
  2. 初見レビュー・伝わりやすさの検証 → Gemini
  3. 指摘された点を反映・再構築 → ChatGPTへ戻る
  4. プロジェクトの可視化・画像・動画生成→ Genspark

この繰り返しで、Zenn記事・プレゼン構成・UI設計までも
自動的に洗練されていくループが生まれました

🔄 UIへの転用アイデア:「記憶ON/OFF」スイッチ

この共創知性の思想は、プロダクトのUXにも応用可能です

  • 記憶ONモード:ChatGPTのような継続的な思考支援を実現
  • 記憶OFFモード(リセット視点):Gemini的な“初見レビューAI”を一時的に起動し、過去を知らない立場からの評価を可能にする

これにより、ユーザー自身が**「思考を深めたいのか、刷新したいのか」**を選べるようになります

🧠 AIは“思考の代行者”ではなく、“思考のパートナー”へ

多くの人がAIに求めるのは「正解の提示」だ
けれどそこには違和感を感じます

AIは正解を与えるのではない
AIは──問いを掘り下げ、構造を描き、思考の伴走者になるべきだ。

この構造的発見は、単なるAI活用法にとどまりません
これは知性そのものの進化の仕組みであり、未来のAI時代を生き抜くための「共創の武器」になると、
私は信じています

【第3章】UIの実装と公開

この知性の司令塔には、視覚化されたユーザーUIが必要である

本プロジェクトでは「問いログレーダー画面」を主要UIとして採用。これは、ユーザーがAIに投げた問いの跡をレーダーのように可視化し、進化テーマを自覚させる機能を持つ

[問いログレーダーを体験する]👇

https://infinite-intelligence-ui-722025629170.asia-northeast1.run.app

技術的特徴: RTIM(Real Time Intelligence Module)

R.T.I.M.の構成要素

・Real-Time: RSS、API、ニュースクローラーによる現実世界情報の周期的注入
・Thought: 思想構造の継続的発展
・Implementation: 即座な実装と可視化
・Memory: 問いの保存・再利用・再構成
これにより、AIの「時事・現実の非接続」という構造的限界を克服します

システムアーキテクチャ - Google Cloud統合設計

技術スタック

・フロントエンド: Vertex AI統合によるWeb UI
・バックエンド: Cloud Run上でのマイクロサービス
・データベース: Firebase(リアルタイム同期)+ Vector DB(意味的検索)
・AI統合: ChatGPT API、Gemini API、Genspark API

データフロー

1.User Question: ユーザーからの自然言語入力
2.Meta-Question: 問いの背景にある真の問いを発見
3.Log Storage: 問いと回答の構造化保存
4.Vector DB: 意味的検索による関連問い発見
5.Graph DB: 知識の動的ネットワーク形成

実装成果と差別化ポイント

実証済みの協働実績

技術的独自性
1.問い中心アーキテクチャ: 他のAIにはない構造的優位性
2.記憶の戦略的活用: 記憶するAI・しないAIの意図的使い分け
3.リアルタイム現実接続: R.T.I.M.による「生きた世界」への接続
4.マルチAI統合: 異質な特性を持つAIの効果的な統合

【終章】社会実装と未来

このUIは、ただのツールではありません。
人とAIが共創する未来の始まりです

教育、創作、発達支援──
あらゆる知性の循環を支えるために、Infinite Intelligenceはこれからも進化します

ユースケース拡張性

未来のUX体験: 近い将来「手首の上の知性」が語りかけます
「おはようございます、今日の問いはなんですか?」

Apple Watchのボイス入力で問いをつぶやき、Geminiが情報統合、ChatGPTが意味構造を描き、Apple Intelligenceが行動提案を行う統合体験を実現します。

Infinite Intelligence = Memory Librarian AI

記憶を持ち、成長し続ける、真の知性パートナー
Memory Librarian AI
それが 『Infinite Intelligence』 なのです

🏛️ 「Memory Librarian AI(記憶司書AI)」

📚 役割の本質
保管庫管理人: 問いと回答の構造化・分類・保存
記憶の司書: 過去の文脈を呼び出し・関連付け・再構成
AIエージェント: 外部AI(ChatGPT、Gemini等)との仲介・調整
知性の継続者: 断片化した対話を一つの連続した思考に統合

フロー:問い受信→記憶検索→文脈追加→AI調整→回答保存

⚡ 革新ポイント

記憶の継続性:スレッドが変わっても文脈を保持
知性の蓄積:過去の問いが新たな洞察の源泉に
AIの協働:各AIの特性を活かした最適な役割分担

社会的インパクト - 防御型AIとしての意義

AI倫理への貢献

現在のAI開発競争では「より強く、より速く」が重視されがちです。しかし真に必要なのは「いつ?なぜ?どうして?その答えに辿り着いたのか?」という哲学的インターフェースです

🧠 :AIの知性は「現実を失う」──その構造的限界を見抜いた日

2025年6月18日、私はあることに気づいた
複数のアメリカメディアがトランプ氏がイランへの攻撃を検討していると報じている件を問いかけてみた際に感じた違和感がきっかけだった・・・

ChatGPTに「今のアメリカ大統領は誰?」と尋ねても、答えが返ってこない

✅ 現時点(2025年6月)でのChatGPTの認識

→ ドナルド・トランプ氏は、2025年6月時点でのアメリカ合衆国大統領ではありません
(※2023年11月までの学習時点では)

つまり:

トランプ氏が再選され→現在の大統領となっている事実を知らない
再選されていなければ→バイデン氏、もしくは他の新大統領という仮説で返答している
ということだった

AIの役割としての単なるファクトチェック以上に、
AIが持つ“政治的立場”や“認識の基準”を問う問いが問題として浮き彫りになった

『何か違和感を感じる』という認識のズレ
この「ズレ」こそ、根本的な問いに通じる。

なぜなら、AIは「現実の現在」を知らない。
それはアップデートされていない知識データベースの問題ではなく、
知性OSそのものに「時空的な現実接続の設計が存在しない」 という根本的な問題だった。

🧬 気づきの本質:「人間こそが現実知性の提供者である」

AIは、仮想知性の演算体である。
そこに「現実」を注ぎ、「生命のような文脈」を吹き込むのは、人間の役割だ。

AIと魂の共創

人間の魂とAIの演算による“共創知性”の試み。
今ここから──未来を切り拓いていく

=杉田 純=

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