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プレスリリース記事は発表元のサイトで確認

2025/01/31に公開

新聞やTV系のニュースの記事には、あっと思うことがある。

「まともな研究者は、こんな言い方で発表するだろうか」 そう思って、発表元の企業や研究機関のプレスリリースサイトを検索する。
たいがいの場合、ニュースを書いた記者が、その理解力の範囲で書き直した文章になっている。だから、上記のような突拍子もない記事に化けていることがある
そのため、ちゃんとした内容を知りたければ、必ず発信元の組織をたどることだ。

論文をarXivで読んで、github でソースコードを確認する習慣が身についているエンジニアにとって、上記のようにプレスリリース元の組織の発表資料、その研究者の実際の論文を読むことは簡単だ。

例題:農林中金とコメに関して

「農林中金「1兆7000億円損失」現場では〝壮絶リストラ〟の予兆」
に対して、
「2024年度半期決算概要説明資料」農林中央金庫 2024年11月19日  を見つけることは簡単だ。

消えたコメ21万トン については、以下のページでたどれるべきものだ。

「令和6年度 米の流通状況等について」

「商業用の米の輸出数量等の推移」

「<生産量> 令和6年産水稲の収穫量(主食用)は679万2,000t(前年産に比べ18万2,000t増加)と見込まれます。また、全国の作況指数は101(平年並み)と見込まれます」

21万トン/ 679万トン = 2.5%にも相当する。

備蓄米が100万トンという記事があるので、備蓄米に対しては、2割相当するほとの大量のコメが、失われたことになる。

大規模な組織的な不正がなされるならともかく、ちょっとした犯罪で泥棒できる量のコメではない。

農林中金の損失と消えたコメについて関係があるのかどうかは、私は知らない。

21万トンのコメの金額にくらべて、農林中金の損失の金額が200倍くらい影響の大きな現象であることがわかる。

それなのに、農林中金の経済損失のニュースはほとんど記事になっていない。

農林中金の事業

ホーム>農林中央金庫について>事業紹介>投資ビジネス
「高度なリスクマネジメントのもと国際分散投資を通じて、中長期的な安定収益を確保」とある。

市場運用資産残高
約56兆円となる。

そういう文脈のなかで解釈される損失だ。

私見(もしくは私の偏見):
「投資ビジネスのおける サステナブル・ファイナンス新規実行額 約6.0兆円」
なんて疑わしい分野によく投資したもんだ。
 サステナブルなんて言葉をつければ、社会的に意味があるすばらしい事業などだろうと勝手に期待してくれる(脳天気な)人にむいた投資なんだろうと思う。
 出資をあおぐ人のうち、ちゃんとやっていても、出資者に金銭的な見返りを返せるまでにビジネスを成功させるのはむずかしい。
 借金を踏み倒すのは、借り手が貸主を知らなければ、心理的な痛みが少ない。借り手の側からすれば、自分たちの事業を知ろうともしない連中が損をしたって、「知ろうとしなかったのだから自業自得だ」といレベルであるにちがいない。
いまさら「サステナブル」といってくるようなビジネスの多くは、わけが合って上手くいっていないビジネスに「サステナブル」という飾りのことばをつけたものだ。自然の中から収穫しても、自然の回復可能な範囲でやっている農業・漁業を「サステナブル」なんてわざわざ言わない。

農林中金の「次期理事長」大本命は?株式運用のプロなど実力派は排除…独裁下の出世レースに勝ち残った猛者の実名
「奥和登理事長が独裁体制を築いていく中で運用のプロが排除され、約50兆円の運用方針を決定する理事会のメンバー7人中、2人しか市場運用経験者がいないという脆弱な体制が出来上がった。」
(同上)

職責に対して不誠実な人が、個人の損得で物事を考え、有能な人を排除するという悪癖が、ここでも生じていたようだ。損失がで始めた時に、損失を小さく抑える方法があったのかどうか、もしあったとすれば、どのようにしてそのチャンスを潰してしまったのかを検証される必要があるだろう。

ChatGT
2024年後半のコメの相場を基に、価格を計算してみます。

2024年後半の日本のコメ市場では、1キロあたりおおよそ300円〜500円の範囲で取引されていたとされています。もし、平均的な価格を400円と仮定すると、計算は以下のようになります。

21万トン = 21,000,000キロ
21,000,000キロ × 400円 = 8,400,000,000円(84億円)
この価格は、2024年後半の市場価格を元にした推定であり、地域や品質、需給バランスなどによって変動する可能性があります。

21万トンの話は、こういう話なのだろうか?
https://x.com/mami_tanaka/status/1885472682570928428

「日本米がアメリカで安売りされている事が判明し、日本のコメ不足とコメ価格高騰、日本政府による陰謀だった疑惑が濃厚になる」
この疑惑は、輸出統計によって明らかにされるべきものであろう。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE2340K0T20C22A6000000/

コメの生産は、80代に達している人がなんとか体を酷使して生産しているような状況だ。
「令和6年(2024年)度「水田活用の直接支払交付金」制度の改正内容と農家への影響」

「赤字でも零細コメ農家が農業を続けてきた理由」

提言:
 円安日本になってしまった以上、日本米は外国でも相対的に安くなってしまった。
 国内市場での供給量の調整のため、しかも政府の買い入れ価格と市場への供給価格で、国の負担を減らすためのものとして減反政策があった。
 もはや、そのような前提はくずれたから、減反廃止になったのだが、遅すぎる。

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