論文執筆で役立つツールなど
はじめに
論文執筆に使うツールやポイントを紹介します。論文執筆初心者である大学生レベル向けの記事です。
Latex vs Word
論文執筆で利用する文書作成方法は、WordかLaTexです。学会が用意しているフォーマットもいづれかで、どちらを使うかは自由に選択できます。私は断然Latex派で、多くの人はLaTeXで執筆していると思います(多分)。私がLaTexしか使えないなと思う理由は、単純にWordだと数式が多いと編集画面が固まってしまう事があるからです。
またmarkdownで執筆してLaTexに変換する方法を使っている方もいるみたいですが、私も挑戦しましたが挫折しました(笑)。結局は学会のフォーマットに合わせて書く必要があるわけで、それに対応するのが難しいなという印象があります。
Latex環境:Overleaf Cloud
私がおすすめする論文執筆環境はOverleaf Cloud です。ブラウザから使えるLatex執筆ツールで、煩わしいTex LIveでのインストールなく使えます。ただし、無料版では以下の点で制約があります。
- コンパイル時間が1分以上だと有料
- 無料版では画像が多い卒論・修論はコンパイル時間的に厳しい
学生レベルなら学会の予稿程度は無料版でも事足りると思います。私は卒論執筆期間だけ有料版に課金していました。
Overleafはオープンソースで、あまり知られていませんがローカルで実行できるOverleaf(Community版) があります。研究室のサーバーに乗せたり、Github codespacesで利用できるようにすれば、コンパイルの時間制限なく利用できると思います。ただ、そのままではGithub連携できない等の制約があるので、便利にしようとすると割りと手間で、ここも悩ましいとこです。
学会の予稿
学会に参加する際には、メインの口頭発表に使うスライドやポスターの他に、事前に4-6ページほどで論文をまとめた予稿を執筆することになります。
この際に学会からテンプレートが渡されるので、基本的にはテンプレートを編集しながら予稿を作成する形になります。ただし、このテンプレートがかなり適当なこともあるため注意です。
(私が参加したことある学会では、Latexのテンプレートをそのまま使用すると、1行に収まる文字数及び行間が規定に合わなかったりしたよ)
卒論 ・ 修論の予稿, 本稿
学会の他に学生は卒論や修論を執筆することになると思います。ここのフォーマットについては、各学校や研究室によると思いますので、先生や先輩を頼りながら執筆していきましょう。
私が所属している研究室はかなり緩く,ある程度の体裁が整っていればOKという感じでしたが、一方でWordじゃなきゃ受け付けないという研究室もあったり様々です。
学術誌への投稿論文
これに関しては投稿経験がないのでわかりません(泣)。
論文執筆のポイント
ネットで調べれば先生方が作成された論文執筆に含めるべきポイントを紹介されているので、そういった点を含めて、あとは指導教員に従うのみかと思います。
学会番号について
論文に投稿する際に著者等の学会番号を求められることがあります。学生の身分では学会番号を登録することは少ないかもしれませんが、共著者である先生方は学会番号を持っているはずなので、調べるか聞くかしましょう。
参考文献の引き方
論文には参考文献がつきものです。
参考文献を調べる際には、私が執筆したこちらの記事を参考にしていただくと良いと思います。
Latexで論文に参考文献を載せる際には、\bibitem{}を利用して直接各方法もありますが、BibTexを利用したほうが圧倒的に効率的です。引用したい論文のWebサイトに'Cite'というボタンが大抵有るので、それをクリックすればその論文のbibファイルが手に入ります。また、Paperpile等の論文管理ツールを利用していれば、その管理ツール上で選択した論文がすべて記載されたbibファイルをダウンロードできたりもします。
英語論文の執筆について
基本的にはまず和文で作成した後、英訳して完成の流れになります。英訳の際にはDeepl, ChatGPT, 仕上げにGrammerlyを利用しました。論文特有の表記ルールはありますが、概ねGrammerlyが直してくれます。直してくれないのは、その分野で使うべき言葉だったりなので、そこは先生のチェックやネイティブの論文を見て参考にするしかないですね。
おわりに
一学生が自身のメモ用に書いた記事なので、ご参考程度にとどめておいてください!
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