M&Aが決まったらcorp-ITがすること
M&Aは企業成長の大きなチャンスだが、情報システム部門にとっては複雑で重要なプロジェクトの始まりでもある。このプロセスは「PMI(Post Merger Integration)」と呼ばれ、特にIT領域のPMIは、事業の継続性、セキュリティ、そして従業員の生産性に直結する。
以後、M&Aを行った会社を子会社、買収を実行した会社を親会社と記載する。また、アカウント管理SaaS「bundle」を使用するためbundleと記載するが、他のアカウント管理SaaSでも同様のことはできると考えている。
1. 掌握
買収した会社のセキュリティ事故に巻き込まれた好例
1-0. 体制の組織
子会社人員を交えたプロジェクトチームを編成
1-1. システム
- 子会社SaaSをbundleマイアプリへ取り込み
- 子会社メンバーをbundleメンバーへ取り込み
- 不明なアカウントを検知して、その実態を調査
1-2. IT資産
- PCやスマホ台帳を親会社の台帳へ追加
2. 運用合流
- bundleの退職オートメーションに子会社アプリを追加
- bundleに新規オートメーション「入社_子会社」を作成
留意点
- 子会社の問い合わせフローは必ず決定して、子会社メンバーの不透明感を払拭する。
備考
システム統合については以下3種類から決定する。
- 片寄せ:どちらか一方のシステムに統一する。
- 共存:当面は両社のシステムを並行利用し、データ連携などで対応する。
- 新規導入:両社のシステムを刷新し、新しいシステムを導入する。
統合については以下も考慮する。
メールドメイン
メールドメインを統合しない限りは、メーラー機能が統合できず、結果共存戦略を取らざるを得ない。
アカウント棚卸
アカウント棚卸を行う際には、普通以上に対象のサービスの権限周りやアカウント周りを調査・確認する必要がある。
PC
PCについては積極的に(一括)置換するか、PCの故障に合わせて消極的に置換するかの方針を決定する。 というのも、PCログインとアカウントが紐づいているような製品も存在するので、システム統合とPC置換が同期するようなケースも多いためだ。
3. 改善
どうしても暫定対応をしたものや、
終わりに
新会社設立とはまた違った難しさがあるのがM&A後のIT統合だ。ゼロから最適なものを構築できる新規設立と異なり、M&Aでは既存のシステム、データ、そして何より「文化」を引き継ぎながら融合させていく必要があるからだ。
特に、子会社の従業員にとっては、慣れ親しんだツールやフローが変更されることへの心理的な抵抗も大きい。セキュリティを確保し、効率化を進めるだけでなく、従業員の不安を払拭し、円滑な組織融合を達成することが課題となるだろう。
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