キャリアを築かないということ
キャリアを築かないということ
1. 階段状のキャリアパスは幻想
トレンドや技術の移り変わりが速い時代において、エンジニアとしてスタートして、リードエンジニアになって、マネージャーになって…って感じの、キャリアの階段を上っていくのが当たり前ではない。
生成AIの影響もあり…これは色んな場所で語られているから省くが、これまでのキャリアというものは崩壊するだろう。
では、どうすればいいか…
自分の好きな、あるいは得意な領域を見つけて、そこに全振りすること。
ただし、需要があること、競争しなくていい領域であること、が前提。
エンジニアリング×デザインなどの掛け算によって市場価値を出すのもアリだろう。
2. コミュニケーション能力は不要
非技術者への説明は必須ではない
エンジニアとしては、必ずしも非技術者に対して技術を分かりやすく説明する必要はない。
非技術者への説明ができるのを強みとして活用するのはアリ
ただし、非技術者に説明できる能力があれば、組織内や外部への説明などの場面で役に立つため、それは追加の強みとなる。
エンジニア同士ならコードを読めば十分
エンジニアであれば、コミュニケーションは主にコードや技術的なドキュメントに基づくもので、口頭での詳細な説明は究極無くても作業を進めることはできる。
コード自体が最も重要な情報源であり、それを理解することで十分に意思疎通が可能と言える(チョット強引だが)。
アウトプットが全て
エンジニアはクリエイターであり、見るべきは「アウトプット」である。
例えば、漫画家が自分のストーリーや構成のメカニズムをわざわざ言語化して仕様書にまとめることはないのと同じで、エンジニアも言語化や説明をすることが必須ではない。
3. 野生に還る
組織や制度に頼らない: 自分の力で何かを作り出す意識を持つこと。
挑戦的な姿勢: 安定やルールに縛られず、自分の情熱やアイデアを追求すること。
自律的である: 上司や組織の指示を待たずに、自分で動き出す力を持つこと。
小さなプロダクトやサービスを作って、社会に直接影響を与える: 大きなプロジェクトじゃなくても、技術を使って、日常の小さな変化から社会を変えられるという意識を持つこと。
4. エンジニアの世界は「ひらけている」
エンジニアの世界は、他の職種に比べてすごくオープンである。
OSSの存在や、情報源(Stack Overflow, Zenn...)、ツール(GitHub, Docker...)など、オープンなネットワークがある。
リモートワークもできる。
こういった環境が整っているなら、最大限に利用しよう。
給料や地位じゃなくて、自分が本当にやりたいこと、情熱を持てることを見つけて、それを実現することに時間を使おう。
自分がやりたいことが無くても、一緒にプロダクトを作りたい仲間を見つけるのもいいと思う。
それがあればキャリアとか場所とか関係ないんだと思う。
5. 小さなことから世界を変える
エンジニアリングは、大きなプロジェクトだけじゃなくて、小さな変化から大きな影響を与えることができる。
実は、これはインターネット黎明期から続く重要な精神である。
1990年代から2000年代初頭にかけて、インターネットはまだ未開拓のフロンティアで、個人や小さなチームが画期的なアイデアを実現して、世界中に影響を与えることができた。
例えば、LinuxやApacheみたいなオープンソースプロジェクトは、個人や小さなグループから始まって、今じゃ世界中で使われる基盤技術になってる。
この 「小さな変化から大きな影響を生み出せる」 という可能性は、今でも変わっていない。
小さなプロダクトやサービスを作って、それを通じて社会を変えることができる。そんな意識を持って、自由で創造的なキャリアを築いていこう。
結論
- 自分の好きな、あるいは得意な領域を見つけて、そこに全振りすること
- ただし、需要があること、競争しなくていい領域であること、が前提
- コミュニケーション能力を強みにするという安直なことをしないこと
- 野生に還ること
- 「小さな変化から大きな影響を生み出せる」という意識
エンジニアにとって大事なのは、キャリアに縛られず、自分の情熱や価値観に従って行動すること。
作りたいものや実現したい技術があり、そのための技術であること。
「キャリアを築かない」って言うのは、キャリアを放棄するってことじゃない。
むしろ、枠組みに縛られず、自分らしい道を切り開いていくことであり、エンジニアとしての生き方は、もっと自由で、もっと野生的なものである。
自由なのだから、いっそのことエンジニアを辞めてしまうのもアリかもしれませんね…。
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