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20251109_本日の学び③

に公開

『実践システム・シンキング 論理思考を超える問題解決のスキル』(湊宣明)

◆内容

本書は、複雑で多面的な問題を構造的に捉え、根本的な解決策を導くための思考法「システム・シンキング」を体系的に解説した一冊。
著者の湊宣明氏は、従来のロジカル・シンキング(論理思考)では捉えきれない“複雑系の問題”に対応するためのスキルとして、このアプローチを提示している。

システム・シンキングの基本的な考え方は、問題を単なる「要素の集合」ではなく、相互に影響し合う構造(システム)として捉えることにある。
要素間の因果関係やフィードバック(循環的な影響)、時間の遅れなどを含めて理解することで、表面的な対処ではなく、構造的な解決を目指す。

本書では、以下のようなステップでシステム思考を実践する方法が解説されている。

  • 因果ループ図(Causal Loop Diagram)を用いて、要素間の関係と影響の流れを可視化
  • ストック・フロー図(Stock & Flow Diagram)によって、時間経過とともに変化する仕組みをモデル化
  • フィードバック構造(正のループ・負のループ)を把握し、問題を繰り返す構造を見抜く
  • 短期的な対処と長期的な構造変革の違いを理解し、持続可能な解決策を設計

システム・シンキングはビジネスだけでなく、教育・医療・環境・組織マネジメントなど、さまざまな分野の複雑な課題に応用可能であると説かれている。
「原因を探す思考」から「構造を変える思考」への転換であり、問題の背後にある全体構造を理解することで、より根本的で持続的な解決を実現する。

◆所感

本書を読んで最も印象に残ったのは、「問題の原因を探すのではなく、問題を生み出す構造を見抜く」という発想。
多くのビジネス現場では、目の前の課題に対して「どこが悪いか」「誰が悪いか」を特定しようとするが、システム・シンキングはその一歩先を行く、本質的な問題解決の姿勢だと感じた。
自分の仕事においても、成果の変動や課題の再発を単なる偶然や外部要因で片づけず、「どんな構造がそうさせているのか」を考えていこうと感じた。

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