脆弱性が検知されたのでCreate React AppからViteへ移行した
はじめに
個人で作成中のポートフォリオサイトでGitHub に push した際に、GitHub Dependabotが依存関係を自動スキャンし、セキュリティアラートを発していました。
npm auditで確認したところ25個の脆弱性が検出され、そのうち16個は自動修正できましたが、残り9個の脆弱性が解決できない状態でした。これらの脆弱性は全て react-scripts とその依存関係に起因していたため、Create React App (CRA) から Vite に移行したところ、セキュリティ脆弱性を77.8%削減し、開発サーバーの起動時間も大幅に短縮できました。
本記事では、実際の移行プロセスで直面した問題とその解決策を詳しく紹介します。
セキュリティ脆弱性の増大
実際に検出されていた脆弱性については以下の通りです。
主な脆弱性:
- nth-check: 非効率な正規表現による ReDoS 脆弱性
- postcss: 行返し解析エラー
- webpack-dev-server: XSS 脆弱性(開発環境のみ)
Create React App の現状とViteの選択肢
Create React App は React の公式スターターキットとして長年利用されてきましたが、現在は以下の問題があるようです。
-
開発が事実上停滞している
※2025/11/12:Create React App は、React チームによって正式に非推奨化が発表されているとご指摘いただきました!こちらにVite の Create React App 移行ガイドがありましたので、移行の際はこちらを参照したほうが良いと思います💦
- 依存関係のセキュリティ問題を解決できない
- ビルドツールとして古い webpack を使用
一方で、Vite は
- 高速な開発サーバー起動(数秒 → 数百ミリ秒)
- 高速な HMR(Hot Module Replacement)
- モダンな開発環境として業界標準になりつつある
- React 公式ドキュメントでも推奨されている
これらの理由から、Vite への移行を決断しました。
移行手順
1. Vite関連パッケージのインストール
まず、Vite と React プラグインをインストールします。
npm install -D vite@^5.0.0 @vitejs/plugin-react@^4.0.0
2. vite.config.js の作成
プロジェクトルートに vite.config.js を作成します。GitHub Pages でホストしているため、base パスの設定が必要です。
import { defineConfig } from 'vite'
import react from '@vitejs/plugin-react'
export default defineConfig({
plugins: [react()],
base: '/portfolio-project/', // GitHub Pages用のベースパス
build: {
outDir: 'build', // gh-pagesと互換性を保つ
},
server: {
port: 3000,
open: true
}
})
3. index.html の移動
Vite では index.html がプロジェクトのルートに配置されます。
public/index.html → /index.html に移動し、以下の変更を行いました。
-
%PUBLIC_URL%を削除(Vite が自動処理) -
<script type="module" src="/src/index.jsx"></script>を追加
4. package.json の更新
スクリプトを Vite コマンドに変更:
"scripts": {
"dev": "vite",
"start": "vite",
"build": "vite build",
"preview": "vite preview",
"predeploy": "npm run build",
"deploy": "gh-pages -d build"
}
5. 不要なパッケージの削除
npm uninstall react-scripts @testing-library/jest-dom @testing-library/react @testing-library/user-event
移行で直面した問題と解決策
問題1: Node.js バージョンの非互換性
最初に最新の Vite 7.x をインストールしようとしたところ、以下の警告が表示:
解決策: Node.js 18 対応の Vite 5.x にダウングレード
npm uninstall vite @vitejs/plugin-react
npm install -D vite@^5.0.0 @vitejs/plugin-react@^4.0.0
結果として Vite 5.4.21 と @vitejs/plugin-react 4.7.0 が正常にインストールされました。
問題2: JSX 構文エラー
開発サーバーを起動したところ、以下のエラーが発生:
解決策: .jsx へのリネーム
Vite のベストプラクティスに従い、JSX を含むファイルをすべて .jsx 拡張子にリネームしました。
cd src && for file in *.js components/*.js pages/*.js; do
[ -f "$file" ] && git mv "$file" "${file%.js}.jsx"
done
移行の成果
セキュリティ改善
| 項目 | 移行前 | 移行後 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| critical | 1個 | 0個 | 100% |
| high | 6個 | 0個 | 100% |
| moderate | 2個 | 2個 | 0% |
| 合計 | 9個 | 2個 | 77.8% |
残った2個の moderate も esbuild 関連で開発環境のみに影響し、本番ビルドには含まれません。
パフォーマンス改善
開発サーバー起動時間:
- 移行前: 数秒
- 移行後: 637ms
ビルド時間: 8.82秒(高速化)
依存パッケージ:
- 移行前: 1,611パッケージ
- 移行後: 180パッケージ(88.8%削減)
まとめ
Create React App から Vite への移行により、以下を達成しました。移行作業を通して Vite のベストプラクティスを学ぶ良い機会になりました。
- セキュリティ: 脆弱性を77.8%削減
- パフォーマンス: 開発サーバー起動時間を大幅短縮
- 保守性: 依存パッケージを88.8%削減
- 開発者体験: より快適な開発環境
CRA で開発していてセキュリティや速度に課題を感じている方は、ぜひ Vite への移行を検討してみてください。
Discussion
失礼します。
とありますが、これは正しくありません。Create React App は正式に非推奨化が宣言されています。
ご指摘ありがとうございます!
提示いただいたリンクにある移行ガイドを参照するほうが適切ですね・・・勉強になりました💦
いえいえ、お助けになれたなら幸いです!