10月26日開催! 技術書同人誌博覧会#12にサークル参加するよ
これはなに

こんにちは、もりたです。
きたる10/26(日)、大宮ソニックシティにて技術書同人誌博覧会 #12 が開催されます。今回もりたは初めてサークル参加する予定なんですが、今後技術同人誌イベントにサークル参加したいよという人のために、イベント参加までのあれこれをまとめておきたいと思います。
この記事の構成
構成
今回はこんな構成で書きます。
- イベントの概要
- 作業スケジュール
- 感想
イベントの紹介と、どうやって技術同人誌を作成したか、作成過程の感想という流れです。
それでは参りましょう。
イベント概要

まず、技書博とは? というところから説明したいと思います。
技書博とは、正式名称を『技術書同人誌博覧会』といいまして、技術同人誌[1]の即売会です。2019年からだいたい年に2回開催で現在第11回まで開催されており、もりた的には技術書典と並んでよく聞く名前のイベントだなあと思っていました。
前回 #11 の参加者はサークル参加含めて500名[2] ほどで、次回開催が2025.10.26(日)の第12回です。なお、2026.5.10にも13が開催予定となっています。
公式サイトと公式ブログは下記。
公式キャラクターはありどらごん。かわいいね。
どんな本をだすの
ついでにもりたが製作した技術同人誌についても紹介させてください。
今回製作したのはプロジェクトマネジメントに関する書籍です。すでに技書博の公式ページに書影や内容が掲載されているため、下記を参照していただけるとうれしいです。
B5サイズで46ページの書籍です。なお中身のいくつかはZennでも公開しているんですが、Web記事じゃなくて製本された状態で欲しい〜という方はぜひ10/26(日)に大宮ソニックシティまできてご購入ください。もりたにも会えます。
作業スケジュールと注意点
続いて、製作過程についての説明です。自分も作ってみたい! という人向けに、もりたがどんな作業工程で進めてきたのかを説明します。だいたいこんな感じで進みました。

応募したのは4月ですが、作業が始まったのは8月あたりから。2ヶ月かけて2万文字強の文章を書き、10月に入ってから校正や版組、入稿といった作業をしました。
書くものによるとは思うんですが、当初の想像よりは作業量も少なく、案外どうにかなりました。
ただ、いくつかこれはつまずくなというポイントがあったので、その点だけ以下にお伝えします。
- 完全に新しいテーマは難しいかも
- 版組は『Typstを完全に理解して技術同人誌を書く』を参考にするといいかも
- 入稿スケジュールだけはガチガチに押さえたほうがいいかも
完全に新しいテーマは難しいかも
まずひとつ目なんですが、上記の「な〜んもしてない期間」は実は本当に何もしてないのではなく、ボツになった原稿を書いていました。当初はORマッパーについての書籍を書きたく、どういう経緯でORマッパーが出てきたのかを知るために1890年代から歴史を探ったりしていました。
...が、どうにも原稿がまとまる気がせず、同時に仕事では全く別のことをやっていたため進捗も怪しくなり、7月に原稿を落とそうと決心。そののち、仕事でやっていた内容をもとに幾つかの記事を仕上げて、それをまとめ上げる形で今回の原稿としています。
自分にとって馴染みのあるテーマだと、書籍の構成もだいたい予測がつきますよね。具体的な目標が立った状態で取り組むのと、ぼんやりとした目標を目指して書くのでは執筆の難易度も変わってきます。
ここら辺はまあ人それぞれなんですが、すでに土地勘のある領域で書く方が容易であることは間違いないかなと思います。
版組は『Typstを完全に理解して技術同人誌を書く』を参考にするといいかも
技術同人誌を書く上でひとつ障壁になるのが、どうやって書籍のフォーマットにするか? という問題です。それを解決するのが版組ソフトというやつなのですが、今回わたしはTypstというソフト(の、VSCode拡張機能)を利用しました。
また、Typstの解説をしてくれている技術同人誌がございまして、『Typstを完全に理解して技術同人誌を書く』というものになります。この同人誌のおかげで、3時間くらいでなんとなくいい感じの原稿を作ることができました。
(ちなみにこの技術同人誌も今回の技書博12で販売されるようです。気になった人はぜひ一般参加してみてください)
入稿のスケジュールだけはガチガチに決めたほうがいいかも
入稿というのは印刷会社に原稿のデータをお渡しすることです。
今回のイベントは10/26(日)に開催なのですが、当初はそれを見てじゃあまあ一ヶ月くらい前に原稿を書き始めても最悪間に合うかな〜なんて思っていました。Zennで文章を書くときはそんな感じの感覚でやってきていたのですが、それは原稿さえあればすぐにリリース可能になるWeb上での話。物理的な同人誌を発行したい場合は印刷所にデータを提出して印刷してもらった上で配送してもらう必要があります。当然そこには時間がかかりまして、最短でも一週間は必要です[3]。
そして一週間前に間に合えば...なんて思っていても、直前に依頼する場合は割増料金を支払うことになります。というか割増料金を払うだけで済むならまだマシで、混雑具合によっては普通に受け付け終了なんてことも。
ちなみにわたしは3週間前に余裕を持って入稿したため、早割というちょっとお安いコースで依頼することができました。えらい![4]
その他の感想

最後に感想です。3つにまとめてみました。
- ものづくり自体が楽しい
- 多種多様な力がひつよう
- 書籍ってまた違う
ものを作るのはよいぞ!
まず、なにかモノを作るのは楽しいです。
こういう同人誌を作るぞ〜〜と思いながら作業し、実際に出来上がったときは達成感がありますよね。自分はWebサービスを個人開発するとかには興味が湧かないたちの人間なので、代わりにこうやって書籍をつくることでものづくりできているなと感じています。
同人誌作成に関するさまざまな知識が身につくぞ!
同人誌作成って思ったより総合格闘技でした。
Web記事を書いていた頃は、書きたいことがあった時にさっと調べてそれを3,000~10,000文字の文章にするだけだったんですが、同人誌作成となると話が違います。ざっと以下のようなスキルが求められ、嫌が応にも身につきます。

特に、どう売るか? のところは普段ITエンジニアをやっていると触れる機会の少ないところだったため、やっていて面白いなと思います。
執筆に関する悩みもあるぞ!
そして、執筆自体に関してもWeb記事を書くのと同人誌作成ではちょっと話が違いました。
Web記事はひとつパンチの効いたテーマを見つけられれば、それでざっと書き上げて公開できました。ただ、書籍の場合はテーマが複層的になることが多いです。特定のテーマの下に別のテーマがあり、その下にもまたテーマがある。それが集まって書籍になっていきます。
この、大きなテーマ設定をした上で、その配下にある小さなテーマ一つ一つでもパンチの効いた文章を書くというのがめちゃくちゃ難しかったです。もりたは今回当初、ORMについての書籍を書こうと考えていましたが、序盤の歴史の章でパンチの効いた文章が書けずに断念しています。
その結果、じゃあパンチの効いた記事を集めれば面白い文章だけの書籍になるのでは? と思ってPjMの書籍を今回書いたのですが、これはこれで一つのテーマにまとめ上げることが難しく、全体を適切にまとめることに苦労しました。結局は短編小説にあるようなスタイルで、特定の章のタイトルを書籍自体のタイトルに持ってきています。
おわりに

以上、技書博の紹介とはじめて技術同人誌をつくってみた感想でした。
みんなも作ろう! もしくは参加しよう!
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同人誌というのは商業出版ではなく個人・団体が出している出版物のことだと思ってもらえればいいです。R18二次創作漫画だと思われることがあるので、一応注釈 ↩︎
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元データはこちら: https://blog.gishohaku.dev/entry/2025/01/29/002119 ↩︎
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印刷所による ↩︎
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その後入金を忘れていたため自動キャンセルされてしまい、結局通常価格で支払いました ↩︎
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