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マネージャーとしてメンバーに最近よく話す「責任感」の伝え方

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はじめに

最近はチームメンバーに、いちマネージャーとして責任感についてお伝えすることがありました。
今日は少し、僕が考える「仕事」について話してみたいと思います。

「作業」と「仕事」の違い

昔、僕はバンドマンでもありバーテンダーでもあったのですが、バーテンダー時代は若さもあり、たくさんボコボコにされました。
オーナーにこう言われ続けたのです。

皿を洗うだけじゃダメ。レシピ通りに作るだけじゃダメ。ただ単に店の掃除をするだけじゃダメ。
それらは作業。それは仕事をしていない。仕事をしてほしい。

では、この文脈における「仕事」とは何でしょうか?

それは、「目的を理解し、自ら考え、付加価値を生み出すこと」 です。

皿を洗ったり掃除したりっていうのは、行為でしかありません。
求められていたのは、

「言われたことだけをこなす『作業員』ではなく、お店の目的(お客様に満足してもらい、利益を上げること)を達成するために、自らの頭で考えて行動し、自分ならではの価値を生み出せる『プロフェッショナル』になってほしい」

ということでした。

これ、たった3文字で表現できたりします。それは、「責任感」 です。

「責任感」の本当の意味

「責任感」と聞くと、「失敗したら全部自分のせいにされるのかな…」とか「自分にはそんな大きな権限ないし…」と、難しく感じてしまいますよね。

もっと簡単に考えてみましょう。
この場合の「責任感」とは、「『ま、いっか』で終わらせない気持ち」 のことです。

自分のやった仕事が、次に誰かの手に渡ったり、誰かの目に触れたりしますよね。
その時に、「次の人が困らないかな?」「これで本当に大丈夫かな?」と、ほんの少しだけ想像してみる。それが責任感の第一歩です。
そうした想像力を持つことは、特に必要なメンバーにはぜひ実践してほしいと伝えています

「信頼されると損をする」という考えについて

でも、こう思う人もいるかもしれません。

『できる人』だと思われると、次から次へと大変な仕事が降ってきて、自分のキャパシティを超えてしまう。結果的に、自分の首を絞めることになるんじゃないか…

これは実際に今までの人生経験の中で耳にした意見なのですが、それは賢明な自己防衛だと思います。

ただ、少しだけ別の見方をしてみてほしいです。
ここでの成長っていうのは、『もっと頑張れ』という話ではなく、『仕事の主導権を自分が握る』 ということです。

「信頼」には2つのステージがある

信頼には、2つのステージがあります。

ステージ1:『便利な人』としての信頼

これは、「言われたことをきちんとやってくれる便利な人」という段階です。
このステージにいると、確かに色々な仕事を一方的に頼まれがちです。断れずに引き受けてしまうと、どんどん大変になります。多くの方が「信頼=面倒」と感じるのは、このステージでの経験が原因かもしれません。

ステージ2:『頼れる専門家』としての信頼

ここが重要なポイントです。第1ステージを越えて、ある分野で「この件なら、あの人に聞けば間違いない」という存在になると、状況が逆転します。

メリット1:仕事を選べるようになる

「この仕事は私の専門なので引き受けますが、こちらの仕事は〇〇さんの方が適任だと思います」と、断ることに正当な理由が生まれます。自分の専門性を軸に、仕事を取捨選択できるようになるのです。

メリット2:意見が通るようになる

「そのやり方だと後で問題が起きるので、こちらの方法で進めさせてください」といった提案が通りやすくなります。あなたはただの作業者ではなく、「相談相手」になるからです。これにより、理不尽な進め方を押し付けられることが減ります。

メリット3:価値が上がる

「あなたにしかできない仕事」が増えるため、会社にとって替えの利かない存在になります。これは、給与交渉や待遇改善の際に、非常に強力なカードになります。

メリット4:仲間が守ってくれる

これが一番大きいです。 あなたが特定の分野で「この人に聞けば大丈夫」という存在になると、周りの仲間はあなたを 「チームのとっても貴重な存在」 として認識し始めます。あなたは一人で戦うのではなく、チームという仲間と一緒に仕事を進めることができるようになるのです。

その安心感は、仕事のパフォーマンスを上げるだけでなく、精神的な安定にも繋がり、より充実した社会人生活を送るための大きな支えとなります。

結論:「信頼される=損」から「信頼される=得」へ

つまり、問題なのは「面倒ごとが降りかかること」ではなく、「『便利な人』のステージで止まってしまうこと」 なんです。

あえて信頼されないように成長を止めることは、一見すると楽な道に見えます。しかし、それは同時に「誰でもできる仕事」しか回ってこないことを意味し、長期的に見ると自分の立場や選択肢を狭めてしまう可能性があります。

一方で、勇気を出して「専門家」としての頼れる人を目指すと、仕事のコントロール権を他人に握られるのではなく、自分で握れるようになります

もちろん、そこに至るまでは一時的に大変な時期もあるかもしれません。でも、その先には「面倒なことを押し付けられる自分」ではなく、「自分のやりたいように仕事を進められる自分」が待っているとしたら、少し見え方が変わってきませんか?

もし大変な仕事を頼まれて困ったら、『全部やります』ではなく、『この部分なら専門なので力になれます』と、自分の得意な範囲を明確にして引き受けるのが、賢く第2ステージに進むコツかもしれませんね。

おわりに

「責任感」とは、大きなプロジェクトを背負うことではありません。

まずは、自分の目の前にある小さな仕事に対して、
「これでOKかな?」
「次の人は困らないかな?」
と、ほんの少しだけ「自分ごと」として考える気持ちのことです。

その小さな心遣いの積み重ねが、あなたを「信頼される仕事仲間」へと変えてくれるかもしれません。

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