📖

5G SystemにおけるRegistrationプロシージャ プロシージャ編②

に公開

5G System構成図

1. Registrationプロシージャとは

RegistrationプロシージャとはUE(スマートフォンなど)の電源を入れた際に動作するシーケンスで加入者の認証や登録などを行う。
通常UEからRANを経由して対向AMFのN1/N2 IFを使ってRegistrationの信号を送信する。
Registrationには複数の種類があるがここでは一般的なInitial Registrationプロシージャを更に細分化して解説する。
①Registration
 →Registration開始プロシージャ
②Authentication
 →ユーザ認証プロシージャ
③Security Mode Command
 →暗号化プロシージャ
④Registration Accept/Complete
 →Registration完了プロシージャ

2. Registrationの全体シーケンス

勧告Registrationシーケンス図を添付する。
※説明はInitial Registrationについて行っているが勧告上のRegistrationは汎用の為プロシージャが複雑になっています。

3. Registrationの構造と要素

🟥 1. Registration(登録要求)
■ 目的
UEが5Gシステムに初めて接続を開始するプロセス。

■ 主な役割
・UEのID(SUCI/SUPI)を送信
・Registration Type(Initial / Mobility / Periodic / Emergency)を通知
・UE Capability(機能情報)を送信
・必要なネットワーク Slice(Requested NSSAI)を送信
・その後の認証やセキュリティを始めるトリガーとなる

🟦 2. Authentication(AKA-5G 認証)
■ 目的
・UEが正当な加入者であるかを確認し、UEと5GC間で暗号鍵を生成する。

■ 主な流れ
・AMF → AUSF に SUCI を送信
・AUSF → UDM に認証データを要求
・UDMがAuthentication情報を生成
・AMF → UEにAuthentication Requestを送信

🟩 3. Security Mode Command(NAS セキュリティ設定)
■ 目的
・UE ↔ AMF 間の NAS メッセージを暗号化・整合性保護する方式を決定する。

■ 主な流れ
・Ciphering Algorithm(暗号化アルゴリズム)
・Integrity Algorithm(整合性保護アルゴリズム)
・UE がサポートするアルゴリズム(UE Capability)を元に選択
・NAS セキュリティキーを生成

🟨 4. Registration Accept / Complete(登録完了)
■ 目的
・認証・セキュリティが完了した後、UE を正式にネットワークへ登録する 処理。

■ 主な流れ
・AMF は UE Context を完成させる
・この後に PDU Session Establishment へ進める

4. Registrationが失敗するパターンと対処方法

Registrationプロシージャがエラーとなるパターンを幾つか紹介する。

1.KやOP情報が不一致
 →UE側のSIMに焼きこんだKやOPと5G Coreで加入者登録したKやOPの値が一致していない場合はRegistration時にエラー応答となる。
 OSSのfree5gcの場合はwebconsoleと言うWEB UIツールを使って加入者登録時に設定する。

2.SUPI情報が不一致
 →UE側のSIMに焼きこんだIMSIが5G Coreで管理している加入者情報に登録がなければRegistration時にエラー応答となる。
 OSSのfree5gcの場合はwebconsoleと言うWEB UIツールを使って加入者登録時に設定する。

3.アルゴリズムが不一致
 →UEが対応しているcipheringAlgorithmやintegrityProtectionAlgorithmと5G Coreが対応しているアルゴリズムが不一致の場合Registration時にエラー応答となる。
 OSSのfree5gcの場合はamfcfg.yamlのconfigで使用するアルゴリズムを設定可能。

5. Registrationの正常確立ログ

以下にRegistrationプロシージャが成功した際のwiresharkログを添付する。
192.168.56.172 → RAN   192.168.56.161 → AMF

6. 次回

次回はプロシージャ編③としてセッションを確立して実際のデータが流れる経路を作るSession Establishmentプロシージャについて記載する。

Discussion