[読書] 採用基準 ~ エンジニアに必要なリーダーシップとは何か ~
はじめに
私はエンジニアのキャリアを考えた時、テックリードなどの技術でリードするロールは技術力が全てなのだと考えていましたが、色々な本を読んだり1on1をしていただいたりする中でソフトスキルの重要性に気づき始めました。
特に、最近読んだ「採用基準 地頭より論理的思考力より大切なもの」という本が自分にとってかなり学びが多かったので、重要な点をピックアップしてシェアしたいと思います。
リーダーシップは成果目標を達成するために必要で、その目標はみんなが一丸となって目指すこととができるもので、その目標を掲げて先頭を走り意思決定を推し進める、そんな姿が理想なんだと学びました。
自分だけでなく、リーダーやマネージメントポジションを目指す人の参考になれば幸いです!
第1章 誤解される採用基準
この章では、筆者が在籍されていたマッキンゼーでの面接で本当に求められている基準と誤解を解説されています。
- 正しい答えが存在する前提で "答えを探す" 人と、目の前の問題について考える人では見え方が異なる
- 高い思考力とは?
- 思考スキル (後から学べる)
- 思考意欲 (不可欠な適正)
- 思考体力 (不可欠な適正)
- 仮説構築力とは?
- 現状分析能力 (深く掘り下げる力)
- 仮説構築力 = 「今は存在しない世界をゼロからイメージして組み上げて行く思考力」 (組み上げる力)
- スパイク型人材とは?
- 危機の時に自分の勝ちパターンを持っている人材
答えがなくてもゼロからイメージし、自分の頭で粘り強く考えながら仮説を検証したり、自分の得意分野で勝負したりできる人がリーダーシップがあり評価されると言えます。
第2章 採用したいのは将来のリーダー
第2章ではリーダーシップについて書かれています。
- リーダーシップとは?
- 言語化された解決策のステップを一つ一つ行動に移して行く力
- 問題解決力の概念とは?
- 問題解決スキル
- MECE
- ロジカルシンキングなど
- 問題解決リーダーシップ (重要)
- 問題解決プロセスにおけるリーダーシップの発揮
- プロセスそのものをうまく回すスキルではなく、答えそのものの質を上げるためのスキル
- 問題解決スキル
- 全員がリーダーシップを持つチームは高い成果を出しやすい?
- 全員がヒエラルキーに関係なく「成果を出すこと」を優先して行動するため
- リーダー経験がない人は?
- 全体の方向性に影響がないことにこだわる
- 非現実的な理想論を振り回す
- 面倒ごとに無関心になる
自分もあまりリーダー経験がないため、チームの議論時にあまり重要ではないことを発言したり、こだわったりしてしまう節があるなと痛感しています。チームとして成果を出すため、その成果の質を上げるために何が必要なのか判断しながら行動できるといいのかなと思います。
第3章 さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
第3章では、リーダーシップを発揮する環境や意識について書かれています。
- リーダーシップが必要な環境とは?
- 成果主義 (努力でもプロセスでもなく結果を問う) な環境
- 成果目標のために行動し、リーダーシップを発揮する
- リーダーポジション = リーダーシップ?
- メンバーとしてリーダーシップを発揮したのでリーダーポジションという役割についている
- リーダーポジション ≠ リーダーシップ
- マネージャーは?
- 「管理のために必要な役割」であって、「成果達成のために必要な役割」ではない
- 強力なリーダーとは?
- 同じ時代、空間を共有する人にとっては必ずしも「一緒にいて楽しい人」ではない
- リーダーの仕事は「なんとしても成果を出すこと」とメンバー全員が理解することが重要
自分も以前は、リーダーだからリーダーシップを発揮するという認識だったので、メンバーレベルでのリーダーシップを強く意識したことがなかったです。リーダーという役職に就いたからリーダーシップを発揮するのではなく、メンバーレベルからリーダーシップを発揮する意識が大事ということを学びました。(メンバーレベルで発揮しているからリーダーという役職をもらうというのはその通りですよね)
第4章 リーダーがなすべき4つのタスク
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- 目標を掲げる
- チームが目指すべき成果目標
- メンバーを十分に鼓舞できるもの
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- 先頭を走る
- ペースメーカーとしてみんなの記録を上げる
- 公に出てうまくいかない結果を含めてリスクや責任を引き受ける覚悟があり、恥や損をする可能性を受け入れる受容度の高い人
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- 決める
- リーダー = 「決める人」
- 高い分析力や思考力を持ってきても決められないと意味がない
- 過去情報の整理ではなく未来に向けて決断をする
- ベストではなくても決断する
- 常に不十分な情報の中で決断を求められる
- 決断をすることで問題点が浮かび洗い出すことができ、一歩前進できる
- 「自分がリーダーならこういう決断をする」というスタンス
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- 伝える
- 強いチームは多様な価値観を持つ人が集まったチーム
- 視点も考え方も異なる
- 「言葉で伝える」ことが常に求められる
- 新情報や思考で人は常に異なるアウトプットを出し、目指す場所がずれる
- 「言わなくてもわかるはず」ではなく、粘り強く伝える必要がある
4つ全てとても重要な概念だなと感じたのですが、特にメンバーレベルとしてすぐ実践できそうなのは、3の「決める」だと考えています。
チームの議論では、限られた時間と情報の中で、自分の意見を決める、チームとしての意見を決める、リーダーやメンバーが意見を決めやすいように行動する、など、チームとして成果を上げるために何を決めないといけないのかを意識すれば、チームと個人としてリーダーシップを発揮する意識が持てそうだなと思いました。
第5章 マッキンゼー流リーダーシップの学び方
第5章では、マッキンゼーの社員がどのようにリーダーシップを学ぶのかを書いています。
- なんらかの成果 (付加価値) を生む
- 今やっていることは成果を生むのか?
- 優先順位は?
- ポジションを取る
- 自分が意思決定者だとしたらどう決断するのか?
- 自分の仕事のリーダーは自分
- パートナーやマネージャーを含めた関係者をどう使って成果を最大化するのかを考える
- ホワイトボードの前に立つ
- 議論参加者の意見を全体像の中で捉え、論点を整理してポイントを明確にしたり、議論を前に進めるように視点を変えたりす
最終的に
- リーダーシップは今すぐ発揮し、できない部分は次回までにどう改善すればいいかを学ぶ
- どんなスタイルのリーダーになりたいのかを考える
リーダーシップを発揮する機会を自分から増やし、成果に注目して関係者を巻き込み意思決定を進める、というプロセスからリーダーシップを身につけて行くことが重要だなと思いました。
もちろん、こういった本や記事などを読み勉強することで重要なポイントなどを理解することはできますが、筆者も繰り返されている通り実際にリードする経験で成功したり失敗したりすることでしか本当のリーダーシップを理解して使いこなせるようにはならないなと思いました。
第6章 リーダー不足に関する認識不足
第6章では、組織のリーダー不足への認識不足について書かれています。
- 日本の最大の問題は、「優秀な人材は存在しているのに、優秀なリーダーが存在しない」こと
- リスクをとった思い切った判断ができない
- 意思決定スピードが遅い
- 緊急時に右往左往する...など
- マッキンゼーでは、「チームの成果」+「あなた個人はどう貢献したのか」が評価される。
- 1人の偉大なるリーダーを待ち望む「スーパースターシンドローム」に陥るのではなく、組織のあらゆる場所で目の前の変革を地道に主導するリーダーシップの総量を増やすことが大事。
本書にも書かれていますが、日本で育った学生時代を思い出すとリーダーシップを発揮することやそれを求められることはあまりなかったなと思います。大学は少人数クラスが多い環境で勉強していたのでグループワークのリーダーになることは多々ありましたが、どちらかというとまとめ役みたいな感じで、リーダーシップを意識したことはなかったように思います。
個人で頑張ること + チームとしてどうするべきかを常に意識したいなと思いました。
第7章 全ての人に求められるリーダーシップ
第7章ではリーダーシップは小さなことから積み重ねて習得することが大事ということが書かれています。
- リーダーシップとはどんなスキル?
- すべての人が日常的に使える
- 訓練を積めば誰でも学べる
- 問題が起きた時どう行動する?
- それを解決するのは誰の役割 (責任) かを考る?
- こうやったら解決できるのではと考える?
- こちらがリーダーシップの発揮
- 深刻な問題が発生した時に生まれて初めてリーダーシップを発揮するような人は存在しない
- 日常で些細な場面で経験を積み重ね、強力なリーダーシップになる
繰り返しになりますが、仕事上の役割だからリードするのではなく、日常の問題解決のために考える、小さなタスクでもリードしてみる、などを重ねてスケールしていくのが大事だと学びました。
最終章 リーダーシップで人生のコントロールを握る
最終章では、リーダーシップと人生について書かれています。
- 成長を実感できる
- 解決できる問題の範囲が グループ → 部署全体 → 会社全体 などに広がって行く
- 自分たちの世界観に基づいて仕事ができる
- 「これを我々が取り組むべき」と信じられる仕事を中心的な業務にすることができる
- 世界が広がりキャリア意識も変わる
- より大きな視点を持って問題解決に取り組むことができる
仕事をする上で、なぜ自分が働いているのか?何を目指しているのか?をよく考えるのですが、リーダーシップを発揮し解決できる問題のスケールが広がると、自分が信じて追求したいことを仕事に繋げられ、より多くの人にインパクトを届けられると学びました。
最後に
リーダーシップについて書かれている情報では、こちらの書籍が一番わかりやすく納得感がありました。
そもそも技術が好きなのでエンジニアをしていますが、その技術を使って問題解決をするにはリーダーシップが必要ということを改めて認識させられました。
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