【ネットワーク基礎】データ転送方式 〜キャスト
はじめに
データの送受信のためには、TCP/IPにおいてIPアドレスやポート番号が重要です。
加えて、データの送り方には「種類」があります。インターネットやネットワークの中では、データを誰にどのように送るかによってユニキャスト・マルチキャスト・ブロードキャストと、「転送の形式」が変わります。
本記事では、これらの役割と違いについてわかりやすくざっくりまとめていきます。
ユニキャストとは
※https://it-biz.online/it-skills/cast/ より
ネットワーク上での特定の1対1の通信方式のことを指します。
送信元が、特定の1台だけにデータを送る方法です。
現在、最もよく使われる通信方式(Webページを見る、メール送るなど)で、多くの通信がユニキャストを基盤としています。
特徴
・特定の受信先へのデータの送信が確実に行われるため、通信が非常に効率的
・1対1の通信なので、データの送受信において高い信頼性を持つ
マルチキャストとは
※https://it-biz.online/it-skills/cast/ より
ネットワーク上で特定の1対多(特定のグループ)にだけデータを送る通信方式のことを指します。
特定のグループに属する複数の機器だけにデータを送り、必要な人だけに届けられるため、効率がいいのが特徴です。
特徴
・帯域(通信量)を節約できる
・同時に複数人に効率よく送信できる
・全員に送らず、ネットワーク負荷を減らすことができる
そのため、ライブ配信やビデオ会議などによく使用されます。
ブロードキャストとは
※https://it-biz.online/it-skills/cast/ より
ネットワーク上で全員にデータを送る通信方式のことを指します。
同じネットワーク上に存在するすべての機器にデータを一斉送信します。
「誰か応答して!ください」と全員に呼びかけるような使い方をします。
主にIPv4のローカルネットワーク(LAN)内や、ARP(アドレス解決プロトコル)などで使用されます。
特徴
・シンプルで手軽(とくに初期通信に便利)
・全員に届くためにネットワーク負荷が大きくなりやすい
・インターネット全体には届かず、同じネットワーク内だけで送信される
通信方式まとめ
通信方式 | 相手 |
---|---|
ユニキャスト | 1人 |
マルチキャスト | グループだけ |
ブロードキャスト | 全員 |
まとめ
ネットワーク通信には、ユニキャスト・ブロードキャスト・マルチキャストといった複数の方式があり、それぞれ目的や使いどころが異なります。中でもブロードキャストは「ネットワーク全体への一斉送信」、マルチキャストは「関心のある人だけへの選択送信」という特徴を持っています。
仕組みを理解することで、用途やネットワークの規模に応じてこれらを正しく使い分け、通信の効率化やトラブル回避につなげていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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