【ネットワーク基礎】サブネットの割り当て
はじめに
ネットワークを設計・管理するうえで、「サブネットの割り当て」は非常に重要な作業になります。サブネットは、IPアドレス空間を効率よく分割・管理し、ネットワーク同士の衝突やセキュリティリスクを防ぐために使われます。
この記事では、どのようにサブネットを設計・割り当てるのかを解説していきます。
ネットワーク設計における前提の確認
サブネットを割り当てる前に、
・利用するIPアドレス帯(例:192.168.0.0/24)
・必要な部門・用途ごとのネットワーク数
・各ネットワークに必要なホスト数
・今後の拡張性の有無
を確認しておきます。
サブネット割り当ての基本方針
IPアドレス帯を、部門や機能ごとに分割して割り当てる方針を決めます。
どの部門で何台のホストを使用するかを決めます。
このような要件に応じて、各部門に適したサイズのサブネットを割り当てます。
ホスト数に基づいてCIDRを決定する
CIDR(Classless Inter-Domain Routing)表記は、サブネットのサイズ(=使えるホスト数)を決定するカギです。
たとえば、/24は254台のホスト数が許容され、/25なら126台許容されます。
※ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除いた数で設計します。
サブネットの具体的な割り当て例
例:192.168.0.0/24 をベースに、以下のように分割
部門 | 割り当てるCIDR | ネットワークアドレス | 使用可能IP範囲 | 備考 |
---|---|---|---|---|
開発部 | /25 | 192.168.0.0 | 192.168.0.1 ~ 192.168.0.126 | 126台まで |
管理部 | /26 | 192.168.0.128 | 192.168.0.129 ~ 192.168.0.190 | 62台まで |
ゲストWi-Fi | /27 | 192.168.0.192 | 192.168.0.193 ~ 192.168.0.222 | 30台まで |
※注意点
・ホスト数ギリギリの割り当ては避けること
→ 余裕をもって1ランク上のCIDRを使うようにします。
・将来の拡張を考慮すること
→ あらかじめ未使用のサブネットを確保しておくようにします。
まとめ
サブネットの割り当ては、単にIPを分けるだけでなく、「どこに、どれくらい、何の目的で」使うのかを踏まえた戦略的なネットワーク設計です。CIDRとサブネットマスクの関係、使えるIP範囲、余裕を持ったホスト数の設計などをしっかり理解することで、衝突のない、安全で効率的なネットワークを構築することができるようになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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